犬が甘えるときのサインはさまざまですが、そこに含まれる気持ちや心理にはそれぞれ違いがあります。
飼い主は犬の意思表示を理解して、甘えと要求の違いを見極めることも大切です。
また今回は、構ってほしくないときの犬のサインについても一緒にご紹介していきます!
犬が甘えるサインとは?
犬が飼い主に甘える理由は、元々狼のように群れで行動する遺伝子が組み込まれているため、ひとりでいる時間は何よりも寂しく感じてしまう動物なのです。
飼い主と信頼関係を築いているからこそ、犬が寂しさや不安を感じると、愛情を求めて寄り添う行動をします。
また、犬は気にかけてほしいと思う動物なので、「構ってほしい!遊んでほしい!」といった甘える行動をとったり、どこか体に異変がある場合には、甘えるような声で鳴いたりする犬もいます。
飼い主にとって、愛犬が甘えてくるサインやしぐさは「助けてくれる」といった信頼感を持っている証拠だと言えます。
私たち人間のように言葉を話せないため、さまざまなサインで「甘えたい気持ち」を私たちに伝えているのです。
サイン1:寂しい不安がある
犬は、元々群れで生活してきたということもあって1匹で待つことが苦手だったりします。
飼い主が長時間の外出をしていた時は、すぐに駆け寄って来たり、寄り添って寂しさを紛らわす犬が多いはずです。
つまり、寂しさを感じている時に飼い主さんの愛情を求めて、甘えてくるという心理があります。
また、私たち人間にとっては気にならないことも、犬にとっては不安になることがあります。
その代表的な例が、雷の音や工事中の音です。
このような不安要素が環境では、近くに寄り添って撫でて落ち着かせてあげることが大切ですね。
サイン2:遊んでほしい・甘えたい
犬は、根本的に気にかけてほしいと思う動物なので、「遊んでほしい、甘えたい」とアピールをします。
先ほどの「寂しい」という心理とはまた違って、近くまで寄り添って前足をのせて合図をしてくることが多いです。
中には「遊んでほしい、甘えたい」アピールをして、飼い主さんが気付かなかったりすると、自分のお気に入りのおもちゃを目の前まで持ってきてアピールする犬もいます。
サイン3:痛みや苦しみがある
飼い主に甘えようとしている犬には、体に違和感を感じてそれを伝えて助けてもらおうと行動する犬がいます。
以前と比べて、急に甘えてくるようになったり元気がなかったりする場合は、「飼い主さん、体調がおかしいよ。助けて。。」といった心理状態です。
犬は、自分の身体に違和感があってもどうすることもできないので、飼い主に甘えて助けを求めています。
飼い主さんは、どこかに原因がないのか入念にチェックする必要があるといえます。
飼い主に甘えたい5つのサイン
愛犬が飼い主に構ってほしいときの心理とその行動は、どのようなものがあるのでしょうか?
ここでは愛犬が、飼い主に甘えたい5つのサインをご紹介していきます。
サイン1:あごを乗せてくる
犬を飼っている人なら、一度は経験する動作が「あご乗せ」です。
飼い主が、ソファで寝ていたり、座っているときに犬が寄り添ってあごを乗せる場合は心身ともにリラックスした状態です。
じっと見つめながらこの動作を行っている場合は「なでて欲しい、構ってほしい」というサインの表われです。
また犬は、親しい人と遊んだり触れ合ったりするのが好きな動物です。
あごを乗せるしぐさは、安心感や信頼感の表れのため、なでてあげると嬉しそうな顔をして喜びます。
サイン2:前足を乗せてくる
犬が、飼い主の足や腕などに前足を乗せてじっと見つめていたら、構ってほしい注目してほしいサインです。
飼い主の身体を前足を乗せるしぐさを繰り返す場合は、「遊ぼう!構って!」というような心理が働いています。
いずれにしても、前足を乗せてくるのは、甘えたがりな犬に見られる動作です。
また足を乗せるしぐさは、「エサが欲しい」などの要求で行う時もあります。
甘えてくる気持ちとわがままな要求の気持ちを見分けて接することが大切です。
サイン3:お腹をみせてくる
犬の弱点でもあり、急所といえるのがお腹です。
その弱点であるお腹を見せている時は、飼い主を心から安心している証拠です。
また同時に、「お腹をなでてほしい」と飼い主に甘えたいサインでもあります。
犬のお腹をくしゃくしゃと触ってあげると、幸せそうな顔をするでしょう。
サイン4:口を舐めてくる
犬が構ってほしいとき「口を舐める」というようなしぐさもあります。
このしぐさは構ってほしいというよりは、信頼や敬意をあらわした挨拶です。
また、舐めることで「従います」という愛情をあらわしたサインでもあります。
犬の唾液に細菌やウイルスが含まれていると、そこから感染する可能性もあります。
舐められたら、洗うなど濃い接触はしないように気を付けることも大切です。
サイン5:飼い主さんの後ろをついてくる
犬は、元々群れの中で暮らしてきたため、飼い主は長であり一緒に行動するのは当たり前のことなのです。
このように、飼い主がどこか別の場所に行けば「自分も行きたい!」「後ろを追いかけないと!」という心理状態なのかもしれません。
愛犬が、飼い主の行く場所についていく動作は、飼い主に構ってほしいサインのひとつなのではないのでしょうか。
犬が構ってほしくないサイン
犬は、基本的に気にかけられたい動物なので、構われることを喜びます。
しかし、その時の気分屋や性格もあって「今は構ってほしくない!」と思うこともあるのです。
そんな構ってほしくない時に見せる3つのサインをご紹介していきます。
サイン1:背を向けたり、その場からいなくなる
犬は、構ってほしい時は自ら飼い主に身体を預けてきます。
それとは、反対に構わないでほしいと感じていれば、背を向けたり、その場から逃げるような動作をします。
しかし、なでてほしい時にあえて背を向けて、背中や腰あたりをなでてほしいというようなサインをするときもあります。
飼い主への寄り添い方などのしぐさでその様子を見分けることが必要です。
サイン2:低い声でうなる、鼻にしわが寄る
犬は、「やめて」という意思表示するときに低い声で「ウー」とうなったりします。
また、静かな意思表示で気が付いてもらえないと、鼻の上にしわを寄せたりして威嚇や攻撃的になり始めることがあります。
特に体の痛いところに触れた時や力加減が分からない子どもに構わられて、攻撃性を見せたりするケースがあります。
飼い主は、そういったトラブルがないか確認することが大切です。
サイン3:自分の足をなめる・噛む
普段からおとなしく争いごとを好まないタイプの犬は、逃げたり威嚇したりせず自分のなかでストレスを溜め込んでしまいます。
そのストレスが原因で、自分の足をなめたり噛んだりする行為が見られることが多いようです。
これは犬自身も無意識に行っていて、指の間や肉球が真っ赤になり自傷行為につながってしまうケースがあります。
飼い主に対しても嫌な気持ちを伝えることができず、ストレスを溜め込んでしまう場合があるので、十分注意して観察することが大切です。
犬が甘えるときのサイン|まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、犬が甘えるときにみせる5つのサインをご紹介しました。
犬は、日常生活の中のしぐさやサインを通して、飼い主になにかを伝えようとします。
犬は、基本的に人と接することが好きなので構われることを好みます。
しかし、犬の性格やその時の気分によって「今は構ってほしくない!」と思うこともあります。
犬が構ってほしいときと構ってほしくないときの心理を理解して、
それらのサインを見極められるようになると、より信頼感が高まり絆も深まるでしょう!