爪切りを嫌がる愛犬に困っている飼い主さんは多いのではないでしょうか?
愛犬が爪切りを嫌がるからといって、爪が伸びたままで放置していると、爪が曲がって歩きにくくなったり、爪が肉球に食い込んでしまうなど大変危険です。
また、自分の体を掻いたときに皮膚を傷付けてしまうこともあるかもしれません。
そこで今回は、犬が爪切りを嫌がる時に簡単に出来る方法と注意点についてまとめてみました。
犬が爪切りを嫌がる時に簡単に出来る方法とは?
爪切りに限らず、愛犬の様々な身体ケアは、愛犬がパピーの頃から慣れさせてあげると同時に飼い主さん側も正しい手順や方法をしっかりと身につけておくことが必要です。
まずは犬の爪切りの基本から見ていきましょう。
何はともあれスキンシップ
そもそも犬は足先を触れられることが苦手です。
愛犬とのコミュニケーションの一環として、日頃から多くのスキンシップを取りましょう。
多くのスキンシップを取ることで、身体に触れられる抵抗感を無くすだけでなく、愛犬との絆も深まると思います。
道具は何を使う?
犬の爪切りバサミには、ハサミタイプのものやギロチンタイプのものなど、様々な種類のものがあります。
一般的にはギロチンタイプの方が扱いやすいようですが、飼い主さんが使いやすく、愛犬の負担にもなりにくいものを選びましょう。
どうしても爪切りバサミを嫌がる愛犬には、電動式爪やすりを使用して、少しずつ爪を削っていく方法が簡単かもしれません。
使用する道具が決まったら
使用する道具が決まったら、まずはその爪切りバサミに対する愛犬の抵抗感を克服していきましょう。
爪切りバサミを愛犬に近付けていくことから始め、慣れてきたら愛犬の体や爪に爪切りバサミを少し当ててみます。
適度におやつなどのご褒美を与えながら、次に、1本だけ爪を切ってみましょう。
指1本分の爪を切ることが出来たら、さらに指2本分の爪を切ってみます。
愛犬のペースや様子に合わせて、ゆっくりと、何日もかけて進めていきましょう。
どうしても爪切りに対する抵抗感が強い場合は、無理はせず、獣医さんやトリマーさんにお願いしましょう。
愛犬の負担になりにくい体勢と切り方とは?
愛犬の爪切りに対する抵抗感を克服するのと同時に、飼い主さんも爪切りの体勢や爪の切り方についてきちんと心得ておきましょう。
まずは体勢を整えて・・・
基本的な犬の保定は、飼い主さんの体に愛犬を引き寄せ、爪切りを持つ反対側の腕の脇で愛犬を抱え込みます。
この時、むやみに愛犬を押さえつけるのではなく、愛犬の関節をしっかり持ち、飼い主さんの体と愛犬の体を密着させて優しく抱え込むように固定しましょう。
立って爪切りを行なう時には、愛犬をテーブルなどの台の上に乗せたり、座って行なう時は、座った飼い主さんの膝の上に愛犬を仰向けにして抱きかかえたりするなど、状況に応じて愛犬への負担を少なくする工夫をしてみると爪切りが簡単にできるようになるかもしれません。
爪の切り方をマスターしましょう
犬の爪は、根元から先までが同じ太さの円柱状です。
そのため、一度でバチンと爪を切ってしまうよりも、角を取るように角度を変えながら少しずつ切っていく方が愛犬への負担も少ないでしょう。
また、前足から切り始めると犬が恐怖を感じやすいので後ろ足から切り始める方が良いと思います。
愛犬を四肢で立たせ、爪切りをしたい肢を軽く後ろに曲げるようにして持って行なうと、爪を切っている様子が愛犬から見えないため、スムーズに爪切りができるかもしれません。
やすりがけを忘れずに
爪切りが終わったら、カットした爪の角に爪用のヤスリをかけて丸く削りましょう。
切りっぱなしのままにしておくと、愛犬が体を掻くときなどに怪我をしてしまう原因になることもあり、大変危険です。
最後に、頑張った愛犬をしっかり褒めてあげましょう。
犬の爪切りの注意点
爪切りの基本をマスターしたあとは、爪切りの注意点をしっかり覚えておきましょう。
一番重要!小まめに爪を切りましょう
犬の爪の中を通っている血管と神経は爪と一緒に伸びていきます。
長い期間、爪を切らずに放置していると、次に爪を切るときに伸びてきてしまった血管や神経まで切断してしまうことになります。
愛犬にとって痛いトラウマとなってしまわないためにも、小まめに爪切りをしてあげましょう。
適度な爪の長さとは?
犬の爪を横から見ると、血管が透けて見えると思います。
血管の数ミリ手前で切るのを止めておきましょう。
爪が黒い犬の場合は、切断面がパサパサした状態から、湿り気を帯びてツヤツヤした状態に変わるタイミングで爪切りを止めましょう。
また、四肢で立った際に、爪の先が床に付かない程度の長さを意識すると、長さの見極めが簡単になるかもしれません。
反対に、フローリングの床などを歩いた際に、カチャカチャと爪が床に当たる音がしてくると、爪を切るタイミングです。
もしも出血してしまったら・・・
爪切りの時に、血管を切ってしまうなどして出血してしまったときは、出血部位に清潔なコットンなどを当てて1~2分程度圧迫していれば通常は血が止まります。
止血剤を塗布するのも効果的です。
犬の指は何本あるか知っていますか?
犬の指は、前足に5本×2、後ろ足に4本×2の指が生えています。
前足には他の指から少し離れた場所に1本の指があり「狼爪」と呼ばれます。
爪切りの際には、切り忘れている爪は無いか、しっかりと確認しましょう。
最も忘れてはならないこととは?
犬は、飼い主さんの気持ちや感情を敏感にキャッチします。
飼い主さんが正しい爪切りの手順や方法を身に付けることで、愛犬も安心してケアをさせてくれるようになるはずです。
愛犬が日々を健やかに生きるためには、爪切りに限らず、身体のお手入れは欠かせません。
お手入れの時間が愛犬にとっても飼い主さんにとっても楽しい時間となるように工夫することで、愛犬のお手入れ嫌いも克服することができるのではないでしょうか。
まとめ
爪切りに限らず、様々な身体のお手入れをされることを嫌がる愛犬は多いと思います。
そんな時、愛犬の体を強く引き寄せたり、押さえ込んだりして、無理やりお手入れをしようとしていないでしょうか?
まずは、飼い主さんが爪切りの手順と方法をしっかりと身に付けた上で、愛犬に安心感を持ってもらうことが大切です。
最終的には、お手入れの時間が楽しい時間に変わっていくことで、飼い主さんにとっても、愛犬と過ごす楽しい時間が増えることに繋がるのではないでしょうか。