犬がスヤスヤ寝ている姿は本当に癒されますよね。いつ見ても寝ているというイメージを持たれている飼い主さんも多いではないでしょうか。
実際、犬はどのくらい寝ているのでしょうか。
犬の年齢や種別による平均睡眠時間や犬が快適に眠れる方法などをまとめていきます。
犬の睡眠時間はなぜ長い?その理由を調査
ではなぜ犬はこれほど長く寝るのでしょうか。犬の睡眠時間について探っていきましょう。
理由1:夜行性
まず長く睡眠を取る理由として、犬はもともと夜行性であるという点があります。
性質的に狩りをする動物であり天敵に見つからないようにするためにも、夜中に活動する必要があるのです。そのため、昼間は夜に備えて眠るというリズムを持っていました。
ですが、人間のペットとして飼われるようになってから、人間と同じように夜にも眠るようになり、昼も夜もよく眠るようになりました。
理由2:レム睡眠とノンレム睡眠
人間と同様に犬にも、レム睡眠とノンレム睡眠という睡眠のスタイルを持っています。
レム睡眠は浅い眠りで脳の一部は起きている時と同じように活動しています。なので夢を見るのはこのレム睡眠の時です。
それに対しノンレム睡眠は、深い眠りで体も脳も休んでいる状態を指します。
犬は狩りをする習性を持っているため、敵に見つかってもすぐに動き出せるように、浅い眠りであるレム睡眠が睡眠の約80%を占め、深い眠りであるノンレム睡眠が20%だと言われています。
なので犬は寝ている時でも、すぐに物音で起きたりしますよね。
レム睡眠とノンレム睡眠時の犬の特徴
レム睡眠とノンレム睡眠時の犬の特徴をあげてみました。この違いが分かれば、犬が今どんな状態の眠りか判別することができますね。
・レム睡眠(浅い眠り)
体の力が抜けている(体の休息)
眼球は動く
夢をみる
・ノンレム睡眠(深い眠り)
筋肉が動いている
成長ホルモンを分泌
免疫が高まる
夢は見ない(脳の休息)
犬の平均睡眠時間と年齢や種類の関係性
犬は平均どのくらい睡眠時間をとれば良いのでしょうか。
犬の年齢や種類によって睡眠時間の関係性についてまとめていきました。
子犬(生後から1才まで)
生まれたばかりの子犬は、大人の成犬よりも一日のエネルギーをたくさん消費するため、多くの睡眠時間を必要とします。
子犬の平均睡眠時間は18?19時間と言われています。
たくさん動き回り、毎日色々なものに触れ、色々なことを吸収していく子犬期には、質の良い睡眠をたっぷりととることが重要でしょう。
成犬(1才からおよそ7才まで)
成犬というのは1才からおよそ7才までを指します。
成犬は平均一日12?15時間睡眠時間を取っているそうです。
一番元気盛りな年齢ですので、一日遊んだ後しっかりと長く睡眠を取り、活動のためのエネルギーを蓄えることが大事です。
シニア犬(8才頃から)
シニア犬と言われる年齢はだいたい8才頃からです。シニア犬はも成犬と比べ、歳を重ねるうちに睡眠時間は長くなっていきます。
成犬が睡眠時間の平均が12時間なので、睡眠時間は年々長くなるでしょう。
シニア犬は活動時間が少なくなり、体力が衰えていきます。だからこそ、より多くの休息時間が必要となるでしょう。
超大型犬や作業犬
年齢だけではなく、種別によっても睡眠時間は左右します。
超大型犬と呼ばれる、マスティフ・ニューファンドランド・セントバーナー等は活動に対するエネルギー消費も大きく回復までに時間がかかるため、比較的睡眠時間は長いと言われます。
このように、年齢だけでなく犬の種別によっても睡眠時間差はあります。
睡眠時間が長すぎるのは何故なの?危険?
愛犬があまりにも長時間眠っていると、少し心配になってしまいますよね。
眠りすぎにはどんな理由があるかまとめてみました。
ストレス
環境の変化によるストレスのために、眠りすぎているのかもしれません。
例えば、家の引っ越しや新しい家族が増えたなど、環境が劇的に変化し犬にストレスを与えてしまっているかもしれません。
ストレスを抱えるといつも以上に疲労を感じてしまい、長く睡眠を取ってしまっている可能性があります。
病気の可能性
例えば、元気の源になる「甲状腺ホルモン」の働きが弱くなり、代謝が下がることで眠気を引き起こし、ずっと寝ているという状態に陥ります。
また、感染症や糖尿病など何か病気を持っており、重度なると睡眠時間が長くなる場合があります。
これらの病気の可能性がある場合は、直ちに動物病院に診てもらうことをお勧めします。
関節の痛み
シニア犬になると、体も弱くなり関節に痛みを伴うことがあります。
そうなると、痛みを堪えるためにじっとしている時間が多くなるという場合もあります。
良い睡眠を取らせてあげるのに必要なこと
健康のためには良い睡眠が大事ですね、ではそのためにできることをまとめてみました。
室内の温度
室内で飼っている犬でしたら、犬が眠りやすい温度に調節してあげることが重要です。
毛が抜けにくいシングルコートの犬や子犬、シニア犬は、寒さに比較的弱いため、部屋の温度を暖かくしておくと良いでしょう。夏季22~25℃、冬季20~25℃くらいが適温でしょう。
逆に毛が抜けやすいダブルコートの犬は、寒さには比較的強いため、部屋の温度は夏季23~26℃、冬季19~23℃に設定することが良いでしょう。
気持ちよく眠れる場所
犬専用のベットが用意することももちろんですが、一番気持ちよく寝れる場所としては薄暗くて通気性が良く、またタオルケットや毛布が清潔であることです。
犬自身で快適で眠れる場所を決めてある場合でも、室内の温度調節など気にかけてあげましょう。
犬の平均睡眠時間|まとめ
「寝る子は育つ」と子どもに対しても言いますよね。愛犬にも同じです。
愛犬の健康のために年齢や種別にあった適切な睡眠時間を確保してあげることが、飼い主さんのできることです。
そのためには、飼い主さんと一緒に遊び動き回り、適切なご飯を食べて、眠ることが一番大事ではないでしょうか。