「犬の気持ちがわかれば」と一度は思った人がいるかと思います。
そんな犬の気持ちが分かるツール、「バイリンガル」が発売されたことで、犬と人との距離がより深まるきっかけとなりました。
今回、バウリンガルで本当に犬の気持ちが分かるのか、スマホアプリの仕組みはどのようなもので、その精度はどれほどなのかご紹介します。
バウリンガルとは
バイリンガルとは、株式会社タカラ(現タカラトミー)と株式会社インデックスが共同開発した犬の気持ちが分かるコミュニケーションツールのことです。
製品としては、本体と犬の首に装着する音声送信マイクから、犬の鳴き声をリアルタイムに音声分析して、本体の液晶画面に表示するボイス翻訳機です。
本体に表示される感情は、「楽しい」「悲しい」「フラストレーション」「自己表現」「威嚇」「欲求」の6種類となっています。
バウリンガル発売の経緯
これまで、長い歴史のなかで、犬と人とのコミュニケーションを図る共通言語はありませんでした。
「犬と会話をしたい」「犬と気持ちが知りたい」といった想いは、世界中の人々が一度は思ったことがあるのではないでしょうか。
そんなワクワクする夢をおもちゃメーカーの社長が、形にしたいと始まったのがバウリンガル発売の経緯です。
2002年9月に、日本で発売されて当初の目標台数であった20万個をはるかに超える反響で、最終的には、国内と海外含めて約30万台を売り上げ、イグノーベル賞平和賞を受賞して世界中で話題となりました。
2年後の2004年には、姉妹品となる猫の気持ちが分かるコミュニケーションとして、「ミャウリンガル」が発売されています。
また、2009年8月には、後続機として犬の言葉が音声で再生される新型の「バウリンガルボイス」が発売され、心理テストやクイズなどのゲーム的なコンテンツも実装されています。
バウリンガルのコンセプト
バウリンガルは、「犬の音声分析」や「犬のしぐさ」「犬の行動」を把握して「動物と楽しく会話する」といったコミュニケーションを生み出すことがコンセプトとなっています。
そこに、「遊ぶ心」や「ユーモア」という2つの感情を込められ、生活のパートナーでもある犬との新しい形のコミュニケーションツールとしても企画されています。
一般の愛犬家向けのエンターテイメント商品として、約200万通りの「面白い犬語」をまとめられて、世界中の人々にインパクトの与えるワクワクする商品として発売されました。
バウリンガルのスマホアプリ
2010年11月には、バウリンガルのスマホアプリ「バウリンガル for iPhone」が発売されました。
アプリの基本的な機能はバウリンガル本家と変わらず、犬の気持ちを「楽しい」「悲しい」「フラストレーション」「自己表現」「威嚇」「欲求」といった6つの感情で表します。
スマートフォンで犬の鳴き声を音声分析して、翻訳辞書からその感情に合う言葉を選んでスマートフォンに表示されるという仕組みになっています。
リリース初日で、ランキング1位を獲得したくさんの人々がバウリンガルのスマホアプリをダウンロードしました。
翻訳辞書によってさまざまなスタイルがある?
バウリンガルのスマホアプリでは、翻訳辞書の切り替えが可能で、さまざまなスタイルで表示ができます。
その種類は、関西弁風や渋谷ギャル、アキバメイド風、土佐弁風、犬の鳴きまね判定などの翻訳辞書を初めて搭載されました。
例えば、関西風にすると「ええな~うまそうやな~」など、土佐弁風にすると「一緒に遊ぼうぜよ!」と一味変わった雰囲気を楽しむことができます。
Twitterへの投稿機能が搭載!
バウリンガルのアプリには、翻訳した結果をTwitterへ投稿する機能が搭載されています。
ツイートは、愛犬と飼い主との会話を表示できるだけでなく、フォローや返信もアプリ内でできるようになっています。
また、愛犬の気持ちや会話の翻訳結果をツイートする時に、自身の愛犬らしく語尾を変えたり、文字を追加したりと翻訳結果の文字編集機能も搭載されています。
バウリンガルスマホアプリの仕組みと精度
バウリンガルスマホアプリは、スマートフォンで一度愛犬の音声を録音して、その声を使って翻訳が行われる仕組みになっています。
そのため、本家のバウリンガルやバウリンガルボイスのようなリアルタイム翻訳とは少し異なり、若干テンポが遅れてくるといった声があります。
また、初期設定の状態で犬種だけ設定して録音すると、実際はご飯をねだっているのに対して、「寂しいよ~」と少し捉え方が異なり上手くいかない場合もあるようです。
設定条件や音声を認識する環境によって精度が落ちてしまうパターンがあるとされているため、犬とスマートフォンの距離であったり、周囲のノイズが出ない場所を選ぶなど工夫が必要です。
バウリンガルのスマホアプリは、今後も、翻訳情報の追加や翻訳精度がバージョンアップするなど、随時更新されていく予定のようです。
犬種の設定が56種類から選択でき、6つの犬の感情をさまざまなパターンの翻訳辞書から表示できる犬のコミュニケーションツールとしては、十分ではないでしょうか。
犬と会話できる日も近い?
バウリンガルは、犬の鳴き声を「楽しい」「悲しい」「フラストレーション」「自己表現」「威嚇」「欲求」の6種類に分類しています。
現時点で表示される日本語は、200種類となっていて犬の声を分類した後に日本語がピックアップされ画面に表示される仕組となっています。
今現在は、犬の感情を人間の言語に翻訳しているが、今後人間の感情を犬語に翻訳する機械を検討しているようです。
もし、犬との会話が実現すれば、「なんで吠えているのか分からない」といったときでも対処に困ることなく解決できるかもしれません。
また、しつけや健康診断などをスムーズにすることも可能になり、愛犬と飼い主との関係がより深めることが可能になることも予想されます。
そんな夢のような日が近づいているのは事実ですが、あくまでも犬と人間の主従関係は忘れてはいけない、そこはきちんと区別させることは大切です。
バウリンガルで犬の気持ちがわかる?|まとめ
いかがでしたでしょうか。
バウリンガルで犬の気持ちが分かるのか?スマホアプリの仕組みやその精度をご紹介させていただきました。
バウリンガルという犬の気持ちが分かるツールが出ることにより、犬と人との距離がより深まるきっかけとなりました。
愛犬がなぜ吠えているのか分からない、愛犬の感情が知りたいと思う人は、一度バウリンガルを試してみてはいかがでしょうか。