おやつの中でも特に長持ちする、犬用ガムを愛犬に与えたことがある飼い主さんも多いと思います。
犬用ガムも種類や用途が豊富なため、選ぶ飼い主さんもどれが良いのか迷うことも多いですが、犬用ガムには愛犬に合ったサイズや用途がきちんとあるため、正しい知識がないまま与えてしまうと、事故や怪我の原因に繋がる可能性があります。
今回は、犬用ガムの種類や選び方、安全性、誤飲や丸呑みした時の対処法について解説します。
犬用ガムの種類
実は種類の豊富な犬用ガムには、きちんと用途が決まっていることはご存知ですか?
「硬そうだから」「愛犬は甘いのが好きだから」と、ついつい飼い主さん目線で選んでしまいがちですが、用途に合った犬用ガムを与えることが大切です。
歯磨きガム
犬用ガムのパッケージでよく見るものはオーラルケアが出来るや、歯石を除去する、口臭を防ぐなどと書かれているものですよね。
適度な硬さがあり、甘味がないのが歯磨きガムの特徴で、他の犬用おやつとは違い、短時間で飲み込むように食べるのではなく、時間をかけて噛むことでガムの繊維が歯と歯の間に入り込み、歯石を除去してくれます。
また、歯石の除去だけでなく口臭の予防効果も期待出来るため、歯磨きが苦手な子でも手軽に歯磨きに似たような効果を得られます。
ご褒美ガム
ご褒美ガムは甘いものが多く、留守番をする時やしつけのご褒美に与えるものです。
歯磨きガムとは違い、チーズやささみなど犬が好きな食べ物が原材料に含まれているもので、柔らかいおやつよりは長く楽しめ、早食いをしてしまう子にも向いています。
しかし、こうしたご褒美ガムはカロリーが高いため与えすぎることで、肥満になる可能性もあります。
甘噛み防止やストレス対策用ガム
子犬期のむず痒い歯の生え変わり時期に適したものや、ストレス対策として長時間噛むことが出来るよう、歯磨きガムよりも強度の高いガムもあります。
歯の生え変わりの時期は特に、飼い主さんの手や噛んでほしくない家具などを噛むこともあるため、噛みそうになったらすかさず甘噛み防止用ガムを与えることで、噛んではいけないことを教えることも出来ます。
ストレス対策用ガムは、とても硬いため成犬になってからにしましょう。
犬用ガムの安全性
犬用ガムにはサイズだけでなく、用途もしっかりと決まっているため愛犬に合ったガムを選ぶことが大切です。
歯磨きガムは嫌いだけど、ご褒美ガムは大好き!なんて子も多くいますが、ガムも嗜好品のため、余分に与えた時にはフードの量を調整してください。
しかし、犬用ガムにはこの他にも注意しなければいけない点があります。
犬用ガムの原材料
合成保存料が入っているものは、基本的に含有量が決まっているためそこまで注意する必要はありませんが、亜硝酸ナトリウムやソルビン酸カリウムには注意が必要です。
亜硝酸ナトリウムは、発色剤としてドッグフードにも含まれているものがありますが、発がん物質に変化する可能性があることが分かっています。
ソルビン酸カリウムは、防腐剤としてこちらもドッグフードに含まれているものもありますが、大量摂取すると発育不良や肝臓障害などを引き起こす可能性があります。
この2つは明確に含有量が表記されていないものもあるため、注意が必要です。
この他にも、着色料がありますが犬は色を認識する能力があまり高くないため、犬にとって意味のないものです。
またアレルギーの傾向がある子は、牛や豚が含まれているガムも多いので、成分は十分に確認してから与えるようにしましょう。
愛犬に合ったサイズのガムを
上記で解説した原材料に注意するだけでなく、愛犬の体の大きさにあったガムを選ぶことが大切です。
犬にとってのガムは「大は小を兼ねる」ことはなく、適切なサイズでない場合には食べづらいだけでなく、誤飲などの事故に繋がる可能性があります。
一般的に、ガムをくわえた時に口の両端から2~3㎝飛び出すくらいが適切なサイズと言われています。
ガムは、SS・S・M・Lと言ったサイズに分かれており、サイズ毎に小型犬向きなどの表記があるものがほとんどです。
大きい方が長持ちするから、早食いするから硬いものをと言った理由で選んだ結果、開腹手術をしなければいけないほど大きな事故になることもあります。
必ず、愛犬に合った大きさのものを与えましょう。
ガムを丸呑みしてしまったら
愛犬に合ったガムを与えていたはずなのに、噛む力が強かったり、少し目を離した隙に丸呑みしてしまった時の対処法について解説していきます。
丸呑みや誤飲に気付いたときは、飼い主さんも焦ってしまいますが愛犬も喉に詰まってしまった場合、パニック状態になることがあります。
落ち着いて対処することが大切ですが、正しい対処法を知って万が一に備えましょう。
丸呑みした場合
人でも間違って丸呑みしてしまうと、喉に詰まって息が出来ず焦ってしまいますよね。
犬も同じくパニック状態になり、最悪の場合死に至る可能性もあります。
特にガムは、唾液を含むとべたつき、張り付いてしまうため簡単に取り除くこと出来ず、お腹の中で固まってしまうこともあります。
もし丸呑みしてしまった場合は、犬の肩甲骨辺りを4~5回たたき、呑み込んだガムを吐き出させるようにします。
この方法でも吐き出しそうにない場合は、すぐに動物病院を受診しましょう。
誤飲してしまったら
丸呑みをするつもりがなくても、奥歯で噛もうとした拍子に誤って呑み込んでしまうこともあります。
犬は、吐き出したい時や苦しい時に、苦しそうな声を出しながら肩を上げ、頭を下げる姿勢になります。
丸呑みした場合で解説した方法と同じ方法で対処をしてください。
誤飲の場合であっても、吐き出さない場合はすぐに動物病院を受診しましょう。
正しいガムの与え方
特にオーラルケアを目的としたガムは、正しい方法で与えていないと効果を得られないことがあります。
人は歯石が歯垢になるのに25日と言われていますが、犬はわずか3~5日で歯垢になってしまい、動物病院で処置を行わなければ歯垢を取ることが出来ません。
動物病院が苦手な子が多いだけでなく、処置にかかるお金も高額になるケースがあるため歯垢になる前に予防することが大切です。
ガムは与えっぱなしにしない
ガムを与えると、喜んで一生懸命に噛んでいる姿が可愛いですよね。
しかし与えたら最後、愛犬の好きなように食べさせると、あっという間に完食してしまい効果が得られないと言われています。
そのためガムは飼い主さんが持った状態で犬の、上あごの奥にある第四臼歯を狙って噛ませましょう。
この歯の付近に唾液腺があるため、唾液に含まれるカルシウムが沈着して歯石が付きやすい歯のため、口の横からガムを差し込み、少しずつ左右どちらも噛ませるようにしましょう。
硬すぎるものは逆効果
硬いガムの方が歯石が取れやすいと思ってしまいますが、犬の歯は意外と脆く弱いため、骨や蹄などの硬すぎるものばかり与えてしまうと、犬歯が欠けてしまうことがあります。
それだけではなく、硬すぎるものはガムの繊維が歯と歯の間に入らず、本来の効果である歯の隙間の歯石を取ることが出来ません。
犬は噛む力が強いと言っても、歯が強いわけではないため口腔内を怪我する可能性だけでなく、歯が欠けてしまうことで食事が困難になることもあるため、硬すぎるものは与えないようにしましょう。
まとめ
犬にとっておやつの時間は、とても楽しみで大好きな時間です。
その中でも、長時間噛むことでオーラルケアが出来るだけでなく、愛犬のストレス解消にもなる犬用ガムは、飼い主さんの味方でもありますよね。
しかし、正しいガムの与え方を知らないと誤飲や丸呑み、アレルギーの危険性があるだけでなく、効果が得られないことがあります。
つい原材料などの安全性ばかりに目が行ってしまいますが、機嫌良く食べているからこそ夢中になってしまい事故が起こることもあります。
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