犬を実際に飼っている方は愛犬を毎日散歩させる、ドックランなどの施設に連れていき運動をさせるといったことをごく当たり前のようにやっているかと思います。
しかし、そもそもなぜ犬は散歩や運動をさせる必要があるのでしょうか。
今回は意外と知られていない散歩や運動の必要性、また運動不足による健康リスクについて徹底解説します。
小型犬には散歩は必要ない??
「小型犬は散歩する必要がない」「部屋で遊ばせるだけで十分」ということを犬を飼っている方なら一度は聞いたことはあると思いますが、どこまで信憑性があるのでしょうか。
ズバリ、犬のサイズや犬種関係なくペットとして犬を飼う以上、散歩や運動は必要不可欠です。
しかし、体の大きさによって必要な運動量は異なり、体が大きければ必要な運動量も増えます。
そのため、愛犬を散歩や運動させる際には体の大きさや運動量を考慮した上で判断する必要があります。
散歩や運動は必須!散歩が必要な理由とは?
実際に犬を飼われている方は毎日のように愛犬を散歩に連れて行っているかと思いますが、その必要性について考えたことはあるでしょうか。
もちろん基本的な体力づくりや健康維持などの理由もありますが、それらも含めて散歩の必要性について一緒に考えていきましょう。
理由その1:筋力アップや身体機能の維持
犬に散歩が必要な理由の一つとして筋力アップや身体機能の維持が挙げられます。
私達人間も同じように犬も階段の上り下りやちょっとした段差を跨ぐというような日常生活における何気ない行為を支障なく行うためにはそれなりの筋力が必要になります。
また、散歩や運動は犬の身体機能の維持にもつながります。
当然ですが犬は私達人間ほど身体機能が高くありません。
基本的な筋力もしかり、身体全体に血を巡らせるための心肺機能を使う際にも相当なエネルギーを消費することになります。
特に大型犬の場合には体全体に滞りなく血を巡らせながら大きな身体を動かす必要があるため、他のサイズの犬よりもより多くの散歩や運動をし身体機能を上げる必要があるのです。
つまり、日常生活を何不自由なく健康的に送るための筋力や身体機能を維持、向上させるために散歩や運動が必要不可欠となるのです。
理由その2:ストレスの軽減
もともと野生で生活していた犬にとって、外で散歩したりおもいっきり身体を動かすことは野生本来の動きと非常に似ているため、犬としての本能を満たしつつストレスの軽減、解消に繋がります。
日本の住環境が原因で一般的には屋内飼いされている犬が圧倒的に多いですが、犬にとって人工物で密閉された空間というのは決して心地の良い環境ではなく、ストレスを感じている場合もあります。
もちろん屋内でもおもちゃを使って遊びながら軽い運動をすることは可能ですが、実際に外に連れ出してあげることで草木の匂いを嗅ぐ、おもいっきり走り回る、穴を掘るなど野生的な行動をさせてあげることによって身体的な健康はもちろんのことストレス解消など精神面での健康にもつながります。
理由その3:社会性が身につく
特に子犬の時から屋内の環境で育ってきた犬にとって外の世界はまるで未知の世界で全てのものが新しく、また様々な刺激を受けることができます。
散歩に連れ出せば当然知らない人間や動物に遭遇します。
このようにいろんな刺激を受けたり他の動物や人間と接触することによって徐々に社会性を身につけることができます。
また他の犬と交流することによって社会性だけでなく犬にとって必要不可欠なしつけも身につけることができます。
「待て」や「おすわり」などの基本的なしつけに関しては自宅で行うことができますが、実際に外と出て他の犬と交流しないと分からない犬同士の付き合い方やマナーというのもあるのです。
運動不足による健康リスクとは?
以上の3点が主な散歩の必要性になります。
例えこれらがわかっていたとしても飼い主の事情で十分な散歩をさせてあげられなかったり、飼い主がもともと出不精の場合には当然ですが愛犬は運動不足になってしまいます。
運動不足の状態が続くと様々な健康リスクにもつながります。
運動不足による健康リスクについて予め理解し未然に防げるように努めましょう。
肥満や心臓病
言うまでもありませんが運動不足によって消費カロリーよりも摂取カロリーが増えれば肥満になります。
肥満自体はそれほど危険な兆候ではありませんが、体の脂肪が心臓など重要な臓器を圧迫することによって心臓病などのあらゆる合併症につながる危険性があります。
心臓病の他にも糖尿病や高血圧など、肥満によって基本的に人間と同じような病気にかかりやすくなります。
椎間板ヘルニアなど
肥満になれば重い体を支えるための足腰など体中の至る箇所に負担がかかります。
そのような状態が長期間続けば腰痛や関節痛、椎間板ヘルニアなどの重い病気を発症するリスクもぐんと高まります。
一度このような症状が出てしまうとますます身体を動かすことが困難になるため、更に肥満になり健康が損なわれるといった負のサイクルに陥ってしまいます。
これらを未然に防ぐためにも日頃からの運動や食事に気をつけながら愛犬のケアをしてあげましょう。
うつなどの精神疾患
運動不足は身体的な健康リスクだけでなく精神的な面でも悪影響を及ぼす可能性があります。
先程も触れたように、犬は外で身体を動かすことによって野生動物としての本能を満たしながらストレスを解消させています。
運動不足になるとストレスが溜まっていき、それが原因で飼い主との関係が悪くなる、うつなどの精神疾患にもつながる恐れがあります。
散歩が必要な理由や運動不足による健康リスクまとめ
今回は犬に散歩が必要な理由や運動不足によるさまざまな健康リスクについて紹介してきました。
毎日しっかり散歩させている方も、そうでない方も散歩の必要性や運動不足によるリスクを知ることによって今一度犬の健康について考えていただけたでしょうか。
犬は基本的に外で身体を動かすことが動物ですが、ペットして飼っている以上、しっかり散歩や運動させ健康を維持することは飼い主であるあなたの重要な役割です。