愛犬の甘噛みに、どう対処していますか?
犬の甘噛みには理由があり、噛む行為を完全にやめさせるのはよくありません。
かといって、何もせずにそのままにしておくことも問題です。
飼い主にとっては甘噛みでも、他人に甘噛みをしたら「犬に噛まれた」と解釈され、トラブルになってしまうこともあるからです。
今回は、犬の甘噛みの理由と正しいしつけの方法をご紹介しています。
愛犬の甘噛みを直す参考にしてくださいね!
犬の甘噛みの理由は?
あなたの愛犬の甘噛みは、どんなところにしていますか?
1歳にもならない子犬であれば、人間の手、家具、コード、ぬいぐるみなど、さまざまな場所で犬の甘噛み行為がみられるのではないでしょうか。
成犬でも、特定の場所やモノでの甘噛み行為がみられますね。
一体どんな理由があるのか、解説していきます。
歯の生え変わりで痒い
子犬の時期では、歯の生え変わりで歯がムズムズして痒いから甘噛みをします。
1歳になる前後までは、乳歯と永久歯が生え変わる期間です。
その間はずっと口の中が気になりますが、犬は人間のように手で触ることはできませんね。
ですから、甘噛みをすることで痒さを紛らわせているのです。
この時期はなんでも噛んでしまうので、犬が噛んでは危険なものは片づけたり、コードなどはガードするようにしましょう。
学習の一環
こちらも子犬の時期の甘噛みにある理由で、力加減を学んでいます。
本来であれば、母犬や兄弟犬とじゃれて遊び、お互いを噛んだり噛まれたりして力の加減を学んでいきます。
母犬に怒られたり、兄弟犬の悲鳴などを聞いて、自分で学習するのです。
子犬の時期の甘噛みは必要なものであり、どんな犬でも必ず通る成長過程です。
動くものに反応している
人間の手や足に甘噛みする理由として、犬の本能で動くものに反応していることがあります。
もともと犬は、とても好奇心旺盛です。
更に、獲物を狩るという狩猟本能が働き、人間の手が獲物やおもちゃだと思ってしまっているのです。
甘噛みされて手を引っ込める行為は、犬が余計に楽しく感じてしまうため逆効果になってしまいます。
愛犬に甘噛みされたら、タイミングを見計らってゆっくり手をずらす程度にしましょう。
飼い主の反応が楽しい・嬉しい
愛犬が甘噛みした時に、あなたはどんな反応をしていますか?
犬にとって、飼い主が反応してくれることは嬉しくて仕方がないのです。
例え飼い主に怒られているとしても、犬は理解できないので構ってもらえていると勘違いしてしまいます。
甘噛みされた時にどんな反応をしても、犬にとっては楽しいこと、嬉しいことになってしまうので、飼い主自身が甘噛みの理由を作っていたということも少なくありません。
ストレス
犬が甘噛みする理由に、ストレスの場合があります。
遊んでもらえない、ヒマ、不安、散歩に行けないなど、理由はさまざまです。
犬のストレスの原因となっているものを取り除いてあげることで、甘噛みが収まることもあります。
愛犬のストレスになるようなことがないか、1度考えてみましょう。
偽妊娠で母性本能が働いている
避妊手術をしていないメス犬では、偽妊娠の期間に母性本能で甘噛みをしている場合があります。
犬の偽妊娠中の行動は予測不可能で、巣づくりや、ぬいぐるみを子供のように大事に抱えてみたり、やたら飼い主に甘えてみたりとさまざまです。
偽妊娠は病気ではなく、数週間から2か月程度で落ち着くので、その期間だけの甘噛みであれば特に問題はありません。
犬の甘噛みを直す正しいしつけの方法は?
噛んでいいおもちゃを教える
犬が噛んではいけないもので甘噛みしようとしたら、噛んでいいおもちゃを与えましょう。
犬が食べてしまっても大丈夫な素材でできたおもちゃや、ロープ状のおもちゃ、犬用のぬいぐるみなど、噛んでいいものと噛んではいけないものを教えましょう。
ロープ状のおもちゃは歯磨き効果もあるので、一石二鳥ですね!
噛んだら相手にしない・無視する
愛犬が手や足を甘噛みしてきたら、無言でその場を離れましょう。
逆に、噛もうとして噛まなかった時やすぐに止めた時は、たくさん褒めて遊んであげるようにします。
犬が甘噛みしたら遊んでもらえない、とわかるようになるまで、家族全員の態度を統一することが重要です。
同居犬と遊ばせる
犬の甘噛みのしつけの方法として、同居する犬がいる場合は、一緒に遊ばせるようにしましょう。
じゃれて遊ぶうちに、噛む力の加減を学ぶことができ、気もそれるので人や家具を噛むこともグッと減るようになりますよ!
同居犬がいない場合は、犬同士が遊べるスペースのある犬カフェや、ペットサロン、犬の幼稚園などを利用するのもおすすめです。
ただし、遊ばせている間は目を離さず、相手の犬にケガをさせないように気をつけてくださいね。
しつけをする時にやってはいけないことは?
正しいしつけの方法を理解したところで、逆に絶対にやってはいけないことを知っておきましょう。
間違ったしつけは、愛犬との信頼関係を壊してしまうことになります。
マズルを掴む・叩くなどの体罰
以前は、マズルを掴んだり、鼻頭を指ではじいたり、犬の頭やお尻を叩くことがしつけだと思われていました。
しかし、そういった行為は犬の体に悪影響を及ぼすだけでなく、犬に恐怖心しか与えられず、根本的なしつけにはなりません。
更には、飼い主に対して不信感を持つようになってしまいます。
犬の不信感が募り、威嚇や攻撃といった行動にも繋がるため、体罰は絶対にしてはいけません。
噛みたい欲求を押さえつけてしまうこと
犬の甘噛みを、すべて辞めさせることはしないでください。
甘噛みすることで、安心感を覚えたり、気分転換などの効果があることも分かっています。
噛みたい欲求を押さえつけてしまうと、逆に犬のストレスになり、逆効果となってしまいます。
噛んでいいものとダメなものを教えて、好きなだけカミカミさせてあげましょう。
犬の甘噛みを理解しよう!|まとめ
今回は、犬の甘噛みの理由と正しいしつけの方法をご紹介しましたが、いかがでしたか?
子犬であれば、成長とともに直ってしまうこともありますが、楽しいことだと学習したまま成長すると、成犬になっても甘噛み行為を続けます。
犬の甘噛み行為自体がいけないことではありません。
犬の甘噛みを直すというのは、噛んでいいものと、噛んではいけないものをきちんと教えてあげることです。
犬の甘噛みの理由を理解して、愛犬に正しいしつけをしてあげましょう!