犬も人間と同じようにいくつかの原因から膀胱炎になります。
膀胱炎は発症したらすぐに命に関わる病気ではありませんが、放置しておくと排尿時に痛みが出たり慢性化する恐れがあります。
また、一度治ったとしても膀胱炎は再発しやすい病気であるため日頃から注意する必要があります。
そこで、愛犬の健康のために知っておきたい犬が膀胱炎になる主な原因や症状、また気軽にできる予防法や効果的な治療法について詳しくご紹介します。
飼い主さんは愛犬の健康的な生活のためにも必見です。
犬の膀胱炎の主な症状とは?
人間にもある膀胱とは、体内の余分な水分や老廃物を一時的に尿として貯めておき、その収縮によって尿として外に出すための排泄器官の一つです。
その膀胱が何らかの異常や問題を抱えている状態を一般的に膀胱炎と呼びますが、具体的な膀胱炎の症状について2つ見ていきましょう。
症状1:頻尿や血尿など排泄習慣の変化
膀胱炎の最も典型的な症状として、頻尿や血尿などそもそもの排泄習慣に何らかの異常が見られるということが挙げられます。
平常時においては膀胱が収縮運動することによって正常に一定量の尿が外に排泄されますが、膀胱炎の場合においては腫れや痛みが伴うことで十分な量の尿を一度に排泄できず、残尿感や膀胱内に尿が溜まってしまい結果的に頻尿になってしまいます。
また、膀胱が炎症を起こしている場合には尿に血が混じって排出される血尿の症状も見られ、痛みによって犬はうめき声をあげたり失禁してしまう場合もあります。
症状2:尿の色や臭いの変化
膀胱炎が進行すると尿の色や臭いにも変化が見られるようになります。
例えば、尿の色が白濁し白っぽい色に変化する、またキツイ臭いのする尿をするようになったなどの症状が挙げられます。
膀胱炎はそもそも自然治癒しにくい病気であり長期間放置しておくと犬自身の身体的負担になるだけでなく尿閉塞という合併症を発症することもあります。
尿閉塞が更に進行すると排泄自体が難しくなったり最悪の場合命を落としてしまう危険性もあります。
犬の膀胱炎の主な原因
以上の2つが犬の膀胱炎の主な症状となりますが、犬が膀胱炎を発症するのにはいくつかの原因があります。
そこで、膀胱炎になる主な3つの原因について一緒に見ていきましょう。
原因1:細菌などの感染によるもの
膀胱炎の原因としてまず考えられるのが、ばい菌や細菌などの感染によるものです。
主にブドウ球菌と呼ばれる細菌が身体の中に侵入し尿道から尿管を通り膀胱に留まることで膀胱炎を発症します。
膀胱炎は主にオスのほうがメスよりも発症しやすい病気であると言われており、オスの方が排泄時に陰部が地面やトイレシートに接触しやすくその際に感染してしまう可能性が高いからです。
しかし、メスでも決して発症しないというわけでは無いので性別問わず排泄時の姿勢やトイレなどを常にきれいな状態に保っておくことが重要になります。
原因2:膀胱結石になっている
偏った栄養の食事や日頃の生活習慣が原因で犬の膀胱内に結石や結晶ができ、それらが膀胱の粘膜を傷付けることによって膀胱炎を発症する場合もあります。
結石や結晶などの異物が原因で発症する膀胱炎の場合は長期化すると尿閉塞になりやすく、結果的に完全に尿が排泄できなくなる完全閉塞になる恐れもあります。
原因3:外傷やストレスなど
以上の2つの原因以外にも外的要因で膀胱炎を発症する可能性もあります。
例えば、交通事故等で外部から強い衝撃を受けた際に膀胱が傷つき、その患部からばい菌が入ったり炎症を起こすことによって膀胱炎になる場合もあります。
細菌の感染、膀胱結石、外傷、これらの3つの原因に心当たりが無く膀胱炎を発症している際はその他の生活習慣やストレスが原因である可能性もありますが、いずれにしても素人が判断することは難しいです。
犬の膀胱炎の予防法や治療法とは?
膀胱炎は自然治癒が難しいどころか長期間放置しておくと尿閉塞などの合併症を引き起こす場合もあるため、症状が見られたら早急に治療法を検討しましょう。
また、日頃から膀胱炎にならないための予防法についても知っておく必要があります。
膀胱炎の症状が見られたらまず病院へ
少しでも膀胱炎の症状が見られる場合には、自分一人で対処しようとせずに必ず動物病院などの専門機関に連れて行き獣医の指示を仰ぐことが第一にすることです。
動物病院等で尿検査やレントゲン検査をしてもらうことによって膀胱炎になった原因が特定でき、それに合った治療法のアドバイスを受けることができます。
膀胱炎の治療法として食事療法やサプリメントの使用なども効果的ですが、それを実際に始める際にも必ず専門家の指示のもと行うことが大切です。
水分補給をしっかりさせ、トイレを我慢させない
膀胱炎を発症させないためには日頃の生活習慣の見直しや生活環境の改善というのも重要になってきます。
膀胱炎の予防法として最も効果的な手段が、シンプルなことですが十分な水分補給と排泄です。
体内の水分量が少なかったりトイレを長時間我慢させてしまうと、膀胱内に細菌が長時間留まり膀胱炎発症のリスクが高まります。
そのため、膀胱内の浄化という意味でも水分をしっかり補給ししっかり排泄させることによって膀胱内を常にきれいな状態に保つことができ、膀胱炎発症のリスクも大幅に減らすことができます。
また、生活習慣に関しても身体に脂肪が付きすぎる、栄養が偏った食事をするといった不規則な習慣は肥満にもつながり、結果的に消化器官や排泄器官の正常な働きを妨げてしまいます。
健康的な食事や適度な運動という基本的なことも間接的な予防法になるのです。
犬の膀胱炎の症状や予防法まとめ
今回は犬が膀胱炎にかかった際の主な症状や膀胱炎の原因、また治療法について紹介しました。
犬の膀胱炎は細菌の感染や膀胱結石、また外傷やストレスが主な原因です。
膀胱炎の主な症状として、頻尿や血尿、また尿が白濁したりキツイ臭いを発するといった兆候が挙げられます。
これらの症状が見られる場合はすぐに専門機関に連れていき、適切な指示を受ける事が最重要です。
また、膀胱炎を発症させないためにも日頃から食事や運動などの基本的な生活習慣に気をつけましょう。