犬は基本的に寂しがりやな性格であるため、長時間一人ぼっちで留守番させると不安感や孤独感を感じます。
しかし、飼い主さんにも事情があるため四六時中愛犬に付き添っていることはできません。
そこで今回は留守番のためのしつけ方法や留守番対策について紹介します。
是非参考にして下さい。
犬を留守番させる前に知っておきたいこと
一言で犬といっても、性格や飼い主さんとの関係性は様々ですので、当然留守番が得意な子と不得意な子がいます。
また、留守番時間の長さや、昼夜の違いによっても留守番によるストレスを抱えたりする場合もあるので、飼い主さんが自分の愛犬の精神状態を把握し、なるべく負担をかけずに留守番に慣れさせていくといった工夫が必要となります。
また、様々な工夫を行った場合でも、リスクがゼロとなるわけではありません。
具体的にどういったデメリットがあるのかという点についても、しっかりと学んでおきましょう。
犬を留守番させることのデメリット
では早速、犬を留守番させることのデメリットについていくつか見ていきましょう。
犬は基本的に寂しがりやな性格をしているため、長時間独りぼっちで家にいるという状況は犬の精神面に悪影響を与える可能性があります。
精神的ストレスによる体調不良や病気
犬を留守番させることのデメリットとしてまず挙げられるのが、長時間留守番することによって精神面にストレスがかかり体調不良や病気の原因になることです。
犬は本来野生において群れを成して生活する動物でした。
常に仲間と一緒にいる状況が当たり前であるため、独りにぼっちになると仲間から見放されたという恐怖感を感じます。
ペットの犬にも当てはまることで、長時間留守番させることによって極度の緊張状態に陥り精神的ストレスを感じてしまいます。
不安定な精神状態は犬の健康にも影響を与え精神的ストレスによって下痢や嘔吐といった症状がみられる可能性もあります。
分離不安による異常行動
留守番時の精神的ストレスは犬の行動にも悪影響を与えます。
留守番時の不安感や孤独感が長時間続くと犬は分離不安という状態に陥り、その結果暴れる、吠える、モノを壊す、攻撃的になるなど異常行動をするようになります。
帰宅したら家の中がまるで泥棒が入ったかのように荒らされていた、という経験を実際にしたことがある方もいると思いますが、それは犬の分離不安による異常行動が原因です。
一度でも分離不安の症状が出ると飼い主が在宅の時にはいつもどおり問題なく過ごしているのですが独りになった途端に態度が豹変し異常行動をするようになるため、専門機関で診てもらう必要があります。
その他生活習慣の乱れ
飼い主にも都合があるため、四六時中愛犬に付き添っているということは不可能です。
しかし、長時間の留守番は犬の基本的な生活習慣を乱れさせることにもつながります。
留守番時間が長ければ長くなるほど愛犬の食事や運動、排便などの基本的な生活習慣のリズムが狂ってしまい、結果的に体調不良や肥満などに繋がりかねません。
ましてやそのような日が何日間も続くと犬にとっては精神面、身体面で相当なストレスになります。
そのため、仕事などでやむを得ず家を空ける際には家族と協力して犬の世話をする、ペットの専用の宿泊施設に預けるなどの対策が必要不可欠になります。
誰でも出来る犬の留守番のしつけ方法
以上の3点が犬を留守番させる主なデメリットになります。
特に子犬の場合、成犬に比べて不安感や孤独感を感じやすい傾向にあるためそれだけリスクも高まります。
だからといって飼い主にも都合があるため留守番をさせざるを得ない状況もあることでしょう。
そこでできるだけ愛犬の留守番によるリスクを抑えるためにも、正しいしつけ方法について伝授します。
ポイント1:留守番しやすい環境をつくる
留守番させる際に一番気をつけるべきことは犬にとって安心・安全な環境を作ることです。
寂しさを紛らわすために大好きなおもちゃを与える、また部屋が散らかった状態で留守番をさせると誤飲やケガなどの事故に繋がります。
そのため、留守番させる際にはなるべく生活環境を整え、ケージなどを設置して犬が動き回るのを防ぐという方法が効果的です。
犬はもともと狭い空間に留まるという習性があるため、普段から生活している寝床などをゲージで囲ってあげるという工夫をすれば精神的ストレスを軽減することもできます。
ポイント2:飼い主が視界から消える訓練をする
特に子犬や普段からひとりになることに慣れていない犬がいきなり長時間留守番すると精神的ストレスや異常行動を起こしてしまう原因につながります。
そのため、段階的にひとりになる訓練を行いましょう。
具体的な方法としては犬が遊んでいる時に飼い主が犬の視界から消え、独りになった時にどのような行動を取るか観察をしましょう。
そして様子を伺いながら独りにさせる時間を徐々に長くするといったことを繰り返していけば実際に留守番させた際にどのような行動を取るのか、またどれくらいの時間一人でいられるのかを把握することができ対策が取りやすくなります。
ごみ捨てやちょっとした買い物をする時間を利用して飼い主が犬の視界から一時的に消える訓練をしてみましょう。
問題なく良い子で留守番できた際には大好きなお菓子を与えたり頭を撫でるなどたくさん褒めてあげましょう。
ポイント3:留守番グッズを利用する・多頭飼いをする
犬を留守番させる際にはペット専用の留守番グッズを利用することもしつけの一環として効果的です。
長時間留守番させることは愛犬にとっても相当な精神面での負担になりますが、同じくらい飼い主さんも心配なはずです。
そのため、留守番中にペットの様子を見たり声を聞かせるための専用の小型カメラを家に設置する、自動で餌や水が出てくる機会を準備するなど留守番中の不安を少しでも取り除くためには留守番グッズの利用がオススメです。
また、誤飲のリスクも考慮した上でおもちゃを選ぶ、犬を多頭飼いすることができれば留守番中そのおもちゃや仲間同士で遊ぶことに夢中になれるため不安感や孤独感を少しでも紛らわせることができます。
犬の留守番のしつけ方法まとめ
今回は誰でも出来る犬の留守番のしつけ対策について詳しく紹介しました。
本来群れで生活していた犬にとって長時間独りでいるという環境は精神的ストレスなど大きな負担になります。
しかし、飼い主の事情によってやむを得ず留守番させなければならないときもあることでしょう。
留守番中の精神的負担を少しでも軽減させるためにもまず犬が一人で安心・安全に留守番できる環境を作り、日頃から独りになる訓練をする、留守番グッズを利用する、また仲間を増やしてあげるといった方法を是非実践してください。