普段は大人しくしている場合でも、散歩に連れて行くと急に興奮し始めて勝手な行動をする、引っ張られる、という散歩に関する問題は決して珍しくはありません。
しかし、そのような状態を放置しておくと飼い主との適切な関係が構築できなくなるだけでなく、散歩中に他の人間やペットに迷惑をかけてしまうことがあるのです。
引っ張り癖は出来るだけ早い内から、きちんと対処しておきましょう。
引っ張り癖のある犬は要注意?
散歩は犬を飼う上で必要不可欠な日課ですが、愛犬の運動のためだけではなく散歩には重要な役割があります。
散歩中のコミュニケーションは、犬と飼い主との良好な関係構築につながるだけでなく、外の世界に出ることによって愛犬の社交性が身につくといったメリットもあります。
逆を言えば、散歩中の愛犬を制御出来ない、引っ張り癖が直らないといった問題をそのままにしておくと、日常生活におけるお互いの関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。
そのため、飼い主と愛犬とが良好な関係を築くためにはまず、散歩の仕方から見直していく必要があるのです。
引っ張り癖の原因・理由とは?
犬はなぜ散歩中に飼い主を引っ張る、制御が効かなくなるといった行動を取るのでしょうか。
その主な理由について一緒に見ていきましょう。
理由1:犬の好奇心が旺盛である
散歩中に犬に引っ張られる理由として、愛犬が非常に好奇心旺盛な性格をしているということが挙げられます。
たとえ普段大人しい犬でも散歩に連れて行くとはしゃいだり、何か珍しいものを見ると興奮するということは普通によくあることです。いぴ 明らかに常習的に制御が効かなくなる場合は性格に問題がある可能性があります。
特にもともと猟犬として活躍していた犬種は、動くものや珍しいものに非常に敏感であるという本能的な理由からそのような行動を取ることもあります。
このように犬の引っ張り癖には性格、本能的な理由が大きく関係しているため、長期的・継続的な対策が必要です。
散歩中のリードコントロールを工夫することできっと徐々に改善していくはずですので、根気強くしつけを行っていきましょう。
理由2:しつけがしっかりできていない
散歩はその主従関係が顕著に現れる日課であるため、飼い主が犬に引っ張られるというのであれば、愛犬との関係性やしつけの仕方について一度見直す必要があります。
愛犬が可愛いからといって日頃から甘やかしたり好き勝手させていると、それが散歩の仕方にも表れ、他人にも迷惑を掛けてしまうことがあります。
正しい方法で散歩ができない要因は犬の性格面にもありますが、それ以上に飼い主のしつけ方や日頃の接し方が大きく影響しているのです。
理由3:ストレス過多や精神状態の不安定
しつけをすることはもちろん大切ですが、厳しすぎたり間違った方法でしつけを行ってしまうと逆にストレスやフラストレーションが溜まってしまい、それが悪化すると散歩中の異常行動を引き起こしてしまうかもしれません。
また、日頃から長時間の留守番などにより孤独な思いをさせている、飼い主が積極的にコミュニケーションを取っていないといった要因から、愛犬の精神状態が不安定になり、散歩時を含め日常生活において様々な支障が出てしまうという危険性もあります。
そのため、表面的なしつけや散歩の仕方も大切ですが、愛犬の心のケアというのも同じくらい重要になります。
理由4:リードに問題がある
散歩中、愛犬によく引っ張られる理由として使用しているリードや首輪そのものに問題がある場合もあります。
散歩中とはいえ、犬にとっては何かに繋がれている状態は決して心地の良いことではありません。
そのため、首輪のサイズがきつすぎる、リードの長さや扱い方が正しくできていない場合は抵抗反射的な理由で引っ張ってしまうことが考えられるのです。
引っ張り癖を直すための対処法とは?
以上の4つが散歩中犬に引っ張られる主な理由となります。
冒頭でも述べたとおり、散歩や飼い主との関係やしつけのためにも重要な日課であるため、正しい方法で行う必要があります。
そこで、愛犬の引っ張り癖を直すための対処法について見ていきましょう。
適切なリード選び
引っ張り癖を直すためにはまず愛犬に適したリード選びから始めましょう。
リードのサイズや長さはもちろんですが、リードの色や素材にもこだわりのある犬もいるため、それらをしっかりと考慮した上で適切なリード選びをしましょう。
リード自体嫌ってしまう場合は日頃から短めのリードを付けて生活させることによってリードに慣れさせ、散歩の時に長めのリードに付け替えるという方法が効果的です。
また、伸縮性のリードを使っている方もいると思いますが、そのようなタイプのリードは散歩時にはオススメできません。
というのもリードは本来愛犬の行動を制御するためのものであり、伸縮性があると障害物や通行人がいる際に思わぬケガやその他トラブルに繋がる可能性があるからです。
主従関係の構築やリードコントロール
初歩的な「待て」「お座り」「ダメ」などの基本動作のしつけはもちろんですが、日頃から主従関係を構築することも正しい散歩をするために必要なこととなります。
あくまでも飼い主が上の立場であるということを認識させつつ、厳しくしすぎないようにしつけを行いましょう。
またリードコントロールにも気をつけましょう。
愛犬の位置を飼い主の手の届く距離で歩かせ、若干リードがたるむくらいの距離感が理想となります。
また、引っ張られたり距離が離れすぎてしまった場合には一度止まり正しい位置に戻るまで待つことも重要となります。
散歩中犬に引っ張られる理由や引っ張り癖の対処法まとめ
今回は犬の引っ張り癖の原因や対処法についてご説明してまいりました。
犬の本能や元々の性格など、なかなか改善しづらい原因・要因もありますが、しつけやリードコントロールを見直すことで、徐々に引っ張り癖が治まっていったという事例も充分あるようです。
周囲の人たちや他の犬たちに迷惑をかけることがないよう、今回紹介したことを是非参考にして、愛犬と楽しいお散歩タイムを過ごしてくださいね。