診察を受ける犬

犬の虫歯が抜けた…?治療にかかる費用は保険適用外なのか調査

犬の虫歯が抜けたと思ったら歯周病だった、なんてことはよくあることですが、治療にかかる費用はペット保険が適用されるのか気になりますね。愛犬に適切な治療を受けさせてあげるためにも、犬の虫歯や歯周病の治療について理解しておきましょう。

愛犬の歯が抜けたら、一番に頭に浮かぶのは虫歯が抜けた…?という疑問です。

そして他の歯にも虫歯があるのではないか、治療が必要なのではないかと考え、次に頭に浮かぶのは、治療にいくらかかるのかということと、ペット保険が使えるのかということではないでしょうか。

犬の歯が抜けるということは、歯周病の可能性も…。

そこで今回は、犬の虫歯や歯周病の治療にかかる費用は保険適用外なのか調べてみました。

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犬の虫歯が抜けた…そのままにしたらどうなる?

だるそうなブルドッグ

犬の歯が抜けたら、子犬であれば歯の生え変わりであることも考えられますが、永久歯が抜けた場合であればその原因を探る必要があります。

固い物を長時間食べ続けていた場合に歯が弱って抜けたり、カーペットやぬいぐるみなどをかじっていて、糸が歯に引っかかって抜けることもあります。

それらが原因で犬の歯が抜けたのであれば特に問題はありませんが、虫歯が抜けたと思った時には注意が必要です。

虫歯が抜けたのではなく歯周病かも

犬の歯が抜けたということは、歯茎が弱っていることが考えられます。

犬は虫歯になることは稀で、虫歯よりも歯周病になることのほうが断然に多いです。

3歳以上の犬の80%が歯周病に悩ませられており、虫歯は全体の5%程度にしかみられません。

虫歯では人間と同じように酸によって歯が削られてしまいますが、抜けることはなく、虫歯の痛みによる食欲不振などが症状となります。

犬の歯が抜けたとなると、虫歯よりも歯周病を疑うべきであり、残された歯に適切な治療が必要となります。

虫歯や歯周病が悪化すると様々な疾患が

虫歯が重症化すると激しい痛みに襲われますが、歯周病では細菌が出す毒素によって様々な疾患を引き起こします

  • 上顎の骨を溶かして鼻に貫通する
  • 目の下の骨や皮膚を溶かして穴を開けてしまう
  • 下顎の骨を溶かしてしまい少しの刺激で骨折する

他にも、細菌や炎症性の物質が血管から全身にまわり、心臓疾患や慢性腎不全、糸球体腎炎など、命に係わる疾患を引き起こしてしまうのです。

犬がくしゃみをした時に膿や血、食べ物のカスが鼻から飛び出たり、片側だけ顔が腫れてしまった時なども、歯周病の可能性が高くなります。

犬の虫歯や歯周病の治療にかかる費用

犬が虫歯や歯周病になってしまったら、適切な治療が必要となりますが、気になるのは治療にかかる費用ですね。

ここでは、犬の虫歯や歯周病にかかる費用や、どういった手順で治療が行われるかを見ていきましょう。

虫歯や歯周病の治療の手順

①全身麻酔に耐えられるか、レントゲンや血液検査を受ける

②全身麻酔をかけて歯の歯垢や歯石のスケーリングを行う

③歯周ポケットの歯垢や歯石のスケーリングを行う

④虫歯の治療や抜歯をする

⑤歯肉の切開や抜歯した部分の縫合をする

⑥場合によっては入院、その日に退院した場合では処置後の通院

犬の虫歯や歯周病の治療には、全身麻酔が必要となります。

無麻酔で行う動物病院もありますが、無麻酔では100%の処置は行うことができません

また、軽い虫歯や歯周病の応急処置では抗生物質などの投薬だけの場合もありますが、根本的な治療にはなりません

虫歯や歯周病の治療にかかる費用

犬の虫歯や歯周病の治療にかかる費用は、5万円~23万円が相場となります。

動物病院によって治療費に違いがあるだけでなく、犬の体の大きさで全身麻酔の値段も変わってきます。

ほんの一例ですが、我が家の愛犬の歯周病の治療費をご紹介します。

  • X線検査…7000円
  • 血液生科学検査…4500円
  • フラップ手術…5000円
  • 抗炎症剤…700円
  • 抗生物質…800円
  • 歯石除去…10000円
  • 抜歯…14000円(14本)
  • 麻酔…10500円(体重6kg)
  • 合計…52500円+消費税

この金額はあくまで目安であり、同じ内容でも病院によって金額が大きく異なります

虫歯や歯周病の治療を受ける動物病院に、費用を確認するようにしましょう。

犬の虫歯や歯周病の治療は保険適用外?

診察を受ける犬

犬の虫歯や歯周病の治療には、お金がかかります。

ペット保険に入っている方は、通常の疾患であれば治療費の50%や70%などを保険会社が負担してくれますが、犬の虫歯や歯周病は以前から進行していたことが考えられるため、保険が適用されるか気になりますね。

そこで、本題でもある犬の虫歯や歯周病の治療は保険対象となるのかを見ていきましょう。

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予防のための歯石除去は保険適用外

ペット保険に入られている方は、手元に「ペット医療費用保険普通保険約款・特約」と「保険金請求のしおり」があると思います。

小さな字で読むのは面倒ですが、そこにどんな事由が保険適用外かが明記されています。

基本的にどのペット保険でも、犬の虫歯や歯周病等の予防や美容のための歯石除去は保険適用外となっています。

診断されてからの治療は保険対象とするところも

予防や美容のための歯石除去は保険適用外ですが、犬の歯が抜けた顔が腫れた口を気にするなどの異変があって動物病院を受診した場合で、獣医師が虫歯や歯周病と診断すれば保険対象となるペット保険もあります

ペット保険会社は国内に10社以上ありますが、虫歯や歯周病を補償してくれるペット保険は少ないのが現状です。

虫歯や歯周病を保険対象としているペット保険は?

犬の虫歯や歯周病は、長い年月をかけて症状となって表れるため、保険適用外とするペット保険がほとんどですが、ここでは保険の対象としているペット保険や、保険を使用する際の注意点についてご紹介します。

歯科治療を補償してくれるペット保険

  • アニコム
  • アイペット
  • ペットサポートPS保険
  • ペット&ファミリー損害保険
  • epet(イーペット)

この5社のペット保険は、犬の虫歯や歯周病の補償をしています。

虫歯や歯周病の治療の一環で歯石除去を行った場合でも対象となりますが、各ペット保険ごとに細かい取り決めは違うため、ご自分の保険会社の約款やインターネットのホームページで確認してみましょう。

保険の契約内容に注意!

犬の虫歯や歯周病の治療を補償してくれるペット保険は上記にあげた5社ですが、ペット保険によっては治療費用の限度額が決まっていたり、通院や手術の日数制限があったり、免責金額があったりと、保険の契約内容によって異なります

虫歯や歯周病で手術を行った場合通院して治療した場合では、補償してくれる額が変わることもあるため、自分はどんな保険内容で契約しているかを保険証書などで確認しておきましょう。

犬の虫歯や歯周病には気を付けよう!|まとめ

今回は、犬の歯が抜けた時に虫歯や歯周病の治療にかかる費用は、保険適用外なのかについてご紹介しました。

ペット保険に加入したものの、補償してもらえない疾患だった、ということも多く、しっかり自分の契約している保険内容を理解しておくことが大切ですね。

また、犬にとっても虫歯や歯周病の治療は全身麻酔のリスクもあるため、普段から犬の口腔内トラブルには気を付けてあげましょう。

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