診察される犬

犬の去勢手術後傷口を舐めてるけど大丈夫?術後の散歩や食事の注意点

愛犬の去勢手術を考えていますか?去勢手術後は、傷口の管理を行ったり散歩や食事に関して配慮したりする必要があります。犬はただでさえ体に負担がかかっている状態なので、獣医師に相談の上自宅でのケアをしっかりと行ってあげましょう。

愛犬の去勢手術についてしっかりと考えていますか?

日本では基本的に繁殖予定がない犬であれば去勢手術を行うことが推奨されており、多くの犬が手術を行いますが術後はしっかり犬の体のケアをしてあげなくてはいけません。

基本的に飼い主さんが手術後に気を付けることは傷口のケア、運動、食事の3つで、普段以上に犬の健康面を細かく確認してあげる必要があります。

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去勢手術後の傷口には細心の注意を!

虚勢手術後の犬

去勢手術後に大抵の犬がやってしまうのが、傷口を舐めることです。

傷口を舐めてしまうと傷が治りにくいほか細菌感染の危険性もあるので、術後の傷口ケアには細心の注意を払ってあげる必要があります。

犬が傷口を舐めないようにする

去勢手術後の傷口を舐めてしまうと裂開や化膿、菌が体内に入る原因となるので抜糸をするまではエリザベスカラーを付けましょう。

エリザベスカラーで日常生活に支障が出る場合は術後服(エリザベスウエア)を着せることをお勧めします。

術後服は病院で準備している場合もありますが、市販でも色々な種類の術後服が売っているので犬にとってストレスが少ない方を選んであげることが大切です。

抜糸が終わるまではシャンプーはしない

去勢手術後の縫合部の傷口は、濡らさずに乾燥した状態で清潔にしておく必要があります。

抜糸を済ませてから少なくとも5日間シャンプーはしないようにしましょう。

なお、最近では抜糸が不要なタンパク質が溶ける糸を去勢手術の縫合で使用する動物病院も増えていますが、その場合は術後2週間シャンプーを控えましょう。

傷口の治り具合は個体差があるので、去勢手術後にシャンプーを行う際は獣医師に確認することをお勧めします。

去勢手術後のお散歩で注意すること

去勢手術後の運動については獣医師によって見解が大きく異なりますが、注意することは傷口の回復に合わせて少しずつ運動量を増やしていくことと完全に回復したら肥満防止のためにしっかりと運動させることの2つです。

回復に合わせて少しずつお散歩量を増やそう!

去勢手術後1日目はお散歩を避け、2~3日間は長距離のお散歩は避けて気分転換程度の短い距離のお散歩に制限しましょう。

術後4日目からは、健康面で問題なければ手術前同様に通常通りお散歩をさせても問題ありませんが、お散歩の際は傷口が塗れたり汚れたりしないように注意する必要があります。

完全に回復したら十分な運動を!

去勢手術後は発情がなくなるため、運動量が減少するにも関わらず食欲は上がる傾向にあり肥満になりやすいと言われています。

術後1週間以上経過して体が回復したら十分な運動を心がけて肥満の対策を行いましょう。

去勢手術後の食事で注意すること

犬の食事について

去勢手術後は徐々に食事量を戻すことと肥満予防のための食事の配慮が必要となります。

動物病院によっては去勢手術後の食事を販売している場合もあるので、確認してみるのも良いですね。

去勢手術後は徐々に食事量を戻す

去勢手術後は徐々に手術前の食事量に戻しましょう。

手術時に絶食絶水をしているので、胃が空っぽの状態でたくさんの食事を摂ると胃腸に負担がかかります。

その他、麻酔をかけた影響で一度にたくさん食べると吐いてしまう犬もいます。

術後1度目の食事は普段の1/3程度にして、2度目の食事は2/3、3度目の食事から通常の量にして徐々に食事量を戻しましょう。

術後数日間は食欲が低下する犬がいますが、全く食べないようであれば獣医師に相談しましょう。

場合によっては点滴処置が必要な場合もあります。

肥満予防のための食事管理を行う

去勢手術後は、性ホルモンが分泌されなくなり犬の活動量が減ります

それに伴って基礎代謝の量が低下する傾向にあるため、犬に必要なエネルギー量も手術前とは変わるので注意が必要です。

肥満については認識が低い飼い主さんも多いのですが、心臓病や股関節疾患、呼吸器系疾患や糖尿病の原因となり最悪の場合は命に関わる恐ろしい病気の予備軍ですので、しっかりとした食事管理が必要です。

去勢手術後の犬の肥満リスクは2倍にもなるという報告もありますので、食事の給与量を守ることはもちろんですが、炭水化物や脂肪分を抑えた食事に変更、または低カロリーの食事や下部尿路のケアに配慮した食事に切り替えることをお勧めします。

去勢手術後にこんな症状が見られたらすぐに動物病院へ!

去勢手術後は犬の体調変化が起こりやすいので、異常が見られたらすぐに獣医師に相談しましょう。

糸がほどけた

去勢手術後に犬が糸や傷口を気にして舐めてしまうことがあります。

基本的にエリザベスカラー、または術後服は必須ですが万が一舐めてしまって糸がほどけてしまったり傷口が化膿してしまったりした場合は、すぐに獣医師に連絡しましょう。

食欲がない

去勢手術後数日間は食欲が低下する犬もいますが、傷口が痛んだり体の不調が出ていたりして食欲が低下している場合もあります。

また全く食べないような状態で脱水が見られる場合は、点滴を行う場合もあるので早めに獣医師に診てもらいましょう。

傷口に異常が見られる

傷口から出血していたり、赤みや炎症、化膿が起こっていたりする場合は抗生物質や炎症止めの投与が必要となる場合もあるので獣医師に相談しましょう。

手術で使用する縫合糸にアレルギー反応を起こす犬もいます。

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痛がる様子がある

犬が動きたがらない場合や食欲が全くないような場合は、痛みを伴っていることがあります。

動物病院の手術方法によって痛みが現れにくい場合もありますが、基本的には3日程度痛みが続くと言われており個体差によって1週間痛みを感じる犬もいます。

痛みを感じている様子がある場合は獣医師に相談の上、鎮痛剤の処方やその他必要な処置をお願いしましょう。

元気がない

去勢手術後は元気がなくなる犬もいますが、数日経っても元気がない場合は何かしらの不調のサインである場合があるので獣医師に相談しましょう。

粗相する

割合としては非常に低いのですが、去勢手術によって尿失禁が起こる犬もいます。

現段階で去勢手術による尿失禁の原因は定かではありませんが、大型犬で術後に尿失禁が起ったという報告がありますので、粗相をした場合は獣医師に確認しましょう。

まとめ~去勢手術後の体調管理はしっかりと~

去勢手術後は、傷口を舐めないように細心の注意を払いながらお散歩や食事管理に気を付けなくてはいけません。

基本的に術後のケアは飼い主さんにしか出来ないので、しっかりと健康管理を行い少しでも異変や分からないことがある場合は獣医師に相談しましょう。

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