犬の医療の発展、フードの高品質化、室内飼育の徹底によって犬の寿命が年々伸び、2017年度の全国犬猫飼育実態調査では犬の平均寿命は14.2歳となりました。
高齢犬が増え犬の介護の必要性が増したことにより老犬ホームの需要も年々高まっています。
今回は、何かしらの事情で犬の介護が出来なくなってしまった飼い主さんに是非読んでほしい老犬ホームについてご紹介致します。
老犬ホームとは?
老犬ホームとは犬を短期、または長期で預かり飼い主の代わりに介護をしてくれる施設です。
老犬ホームが出来始めた頃は終身での預かり介護が基本でしたが、最近の老犬ホームでは短期預かりも行っており飼い主は気軽に利用できます。
老犬ホームのサービス内容
老犬ホームでは犬の老後生活を豊かにするサービス内容が豊富に揃っており、一言で老犬ホームといってもサービス内容は様々です。
基本的には、流動食を与えたり排泄が自分で出来ない場合はスタッフが排泄処理を行ったりとそれぞれの犬の健康状態や性格に合わせた介護サービスを提供してくれます。
それでは個々に合わせて行ってくれる老犬ホームのサービス内容とは、具体的にどのようなものでしょうか。
基本的な介護サービス
老犬ホームのサービス内容の基本は老犬介護であり食事、排泄、お散歩などの日常生活で必要な犬のお世話をしてくれます。
犬のお手入れ
老犬ホームでは犬の爪切り、耳掃除、トリミングなどのお手入れを専門のスタッフが行ってくれます。
リハビリのサービス
寝たきりの老犬や股関節や脚に問題がある老犬にリハビリのサービスを提供している老犬ホームもあります。
犬の状況に合わせたリハビリ内容で、寝たきりである場合はマッサージや関節の運動、動ける犬の場合はそれらに加えてプールでのリハビリをしてくれる施設もあります。
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老犬ホームの選び方とは?
老犬ホームは全国に40か所前後あると言われており、老犬ホームを選ぶ際は費用以外にも施設の特徴をしっかりと捉える必要があります。
立地条件やサービス内容について重要視するポイントを絞って、優先順位を決めてから選ぶと良いでしょう。
自宅から通いやすい?
多くの飼い主さんが重要視するのが、自宅からの距離や通いやすさであると思います。
殆どの老犬ホームは面会が出来るので、愛犬に頻繁に会いに行くのであれば自宅からの距離は最優先事項になるのではないでしょうか。
面会について
面会不可の老犬ホームは殆どありませんが、重要視したいのは面会時間やその内容です。
面会時間を特に指定していなかったり、面会時に飼い主の送迎も行ってくれたりする老犬ホームもあります。
施設まで面会に行くことが出来ない場合に、指定した場所まで犬を連れてきてくれる施設もありますので、老犬ホームを検討する時には面会に関してもしっかりと確認しておくと良いですね。
動物病院と提携しているか
多くの老犬ホームは動物病院と提携しています。
病気を抱えている場合はもちろん、現状犬が病気でなくても老犬は体調が変動しやすいので、動物病院との提携で定期的な回診や緊急時の対応サービスがある施設は非常に心強いのではないでしょうか。
十分に運動できる環境か
健康な犬であれば毎日の運動は欠かせませんが、老犬ホームによってはお散歩だけでなくドッグランやプールの設備があり、他の犬と遊ばせてもらうことが出来る場合もあります。
24時間スタッフがいるか
病気である場合はもちろんですが、健康な犬であっても老犬は容態が悪化しやすいので24時間スタッフがいて、頻繁に犬の様子を確認できる状態であるかも重要視すべき内容です。
介護スタッフと愛犬の相性
意外に見落としがちなのが介護スタッフと愛犬の相性です。
多くの時間を一緒に過ごすスタッフとの相性が悪いと犬にとってもストレスとなりますので、事前に犬の生活環境の見学することはもちろんですが、スタッフと合わせることが出来るかも確認しましょう。
愛犬の受入が可能か
どんなに良い老犬ホームであっても受入可能でなければ意味がありませんので、大型犬や中型犬の場合は受入可能か確認しましょう。
また、認知症や感染症などの病気を抱えている場合は受入が出来ない施設もありますので、事前に問い合わせてみましょう。
老犬ホームは高額?費用の目安
人間の老人ホームは高額なイメージがありますが、老犬ホームの費用についてはどうでしょうか。
ここでは老犬介護事業を行っている会社の調査結果をもとに、老犬ホームの利用料目安についてご紹介致します。
老犬ホームの3つの費用
老犬ホームに犬を預ける場合に基本的には入所費用、保証金(医療費用)、利用費用の3つの費用がかかります。
入所費用とは入所時のみ支払う費用で、保証料(医療費用)も基本的には入所時に払う費用です。
ただし、医療費については多くかかった場合は別途請求され、支払った医療費が不要であった場合には契約解除時に返金されることが殆どです。
利用費用については老犬ホームを利用する費用ですので必ず必要となります。
老犬ホームの月の利用料は47,200円程度
老犬ホームにかかる費用は施設によって様々ではありますが、目安として2016年の調査結果では老犬ホームの年間利用料金の全国平均は566,407円です。
年間利用料を月に換算すると1か月老犬ホームを利用する場合は月平均で47,200円程度が目安となります。
お得な料金サービス
老犬ホームによって費用の設定は異なりますが、お得に利用できる価格形態を準備している施設も多くあります。
例えば、預かり期間別による利用料の設定が長期間になればなるほど安くなる施設が多く、小型犬については大型犬よりも安く利用できることが殆どです。
施設によっては、日用品や食料などは飼い主負担とし、その代わりに毎月の利用料を安く設定している施設もあります。
老犬ホームを利用するメリットとは?
老犬ホームを利用するのには、犬が飼い主さんと別々で暮らさなくてはいけない、費用が嵩むなどのデメリットがありますがメリットもたくさんあります。
老犬の介護ができなくなってしまった時に助けてもらえる
どんなに愛犬を大切にしていても、飼い主の入院など予期せぬ事態や介護の疲労により介護できなくなるケースも往々にしてあります。
老犬ホームがない時代では、最悪の場合は愛犬を手放さなくてはいけない状態に追い込まれていた方もいますが、施設が増えたことによって最悪の事態を免れることができます。
短期間でも気軽に犬を預けることができる
犬の介護が出来なくなってしまった理由により預かり期間は様々ですが、最近の老犬ホームは自由に犬の預かり期間を設定でき、手術のため少しだけ預けたいという場合など気軽に老犬ホームを利用できるのはメリットの1つです。
老犬介護のプロフェッショナルに介護をお願いできる
老犬ホームのスタッフは介護士資格を保有している、または長年犬の介護をしているプロフェッショナルである場合が多いので、安心して愛犬を預けることが出来ます。
自宅介護では難しい24時間体制の介護
自宅で老犬を24時間お世話するというのは現実的に考えて難しいのですが、多くの老犬ホームにはスタッフがたくさんいるので24時間体勢で犬の様子を確認してくれます。
体調が悪化しやすい老犬、病気による発作を抱えた老犬にとっては大きなメリットではないでしょうか。
まとめ
老犬ホームとは犬の介護を代行してくれる施設ですが、人間の老人ホーム同様に犬の介護施設の需要は年々高まっています。
基本的に老犬ホームは老犬の幸せな老後をサポートしてくれるサービス内容が豊富に揃っていますが、施設よって細かなサービス内容が異なるのでしっかりと選定する必要があります。
犬の介護が現実的に難しい場合はもちろん、犬の介護ノイローゼなどで深刻に悩んでいる飼い主さんにとっても老犬ホームの利用は1つの選択肢ではないでしょうか。