愛犬が吠えない事で悩んでいませんか?
大抵の飼い主さんは犬が吠えすぎて困る傾向にありますが、全く吠えない、または今まで吠えていた犬が急に吠えなくなった場合は心配になります。
犬が吠えない理由は、性格、性質、躾の有無、または病気やストレスによるもの等様々です。
ここでは犬が吠えない理由について幅広くご紹介致しますので、ご自身の愛犬に当てはめて考えてみましょう。
犬はなぜ吠えるの?
犬が吠えることはごく普通のことですが、そもそも犬は何故吠えるのでしょうか?
犬が吠える理由は様々で、飼い主に対しての訴えであったり危険物(人物)に対しての警告であったりしますが、その他にも単純に飼い主の気を引きたい時、苛立ちを感じている時や退屈している時に吠えます。
人間は言葉によって相手に何かを伝えますが、犬は吠えることによって言葉を話す代わりに自分の訴えを表現します。
犬が吠えない理由とは?
犬は一般的に吠えるとご紹介しましたが、吠える度合いや頻度には個体差がありその理由も様々です。
犬があまりに吠えて困る飼い主さんもいますが、保護した犬が吠えない、買ったばかりの犬が吠えない、今まで吠えた犬が吠えない等、犬が吠えないことを心配している飼い主さんもいます。
吠えない理由は犬種によるもの?
全く吠えないというわけではありませんが、犬種によってあまり吠えない犬種と頻繁に吠える犬種があります。
同じ犬種でも個体差や躾、飼育環境によって差はありますが、遺伝子的な理由や歴史的背景を考えると犬種による違いは大きいものです。
鼻がつぶれた犬は、殆ど吠えにくい(または鳴き声が低音の為煩く感じない)と言われています。
<あまり吠えない犬種>
パグ、トイプードル、バセンジー、ゴールデンレトリバー、フレンチブルドッグ、ペキニーズ、シーズー、キャバリア
<吠えやすい犬種>
柴犬、ダックスフンド、チワワ、ポメラニアン、ヨークシャーテリア
性質から見る吠える犬と吠えない犬
犬は昔、人間の為に仕事をしてきましたが、このような歴史を辿るとその犬種が吠えやすい性質(本能)か吠えにくいかが分かります。
ただし、これはあくまで傾向であり個体差が生じることをご理解ください。
<あまり吠えない犬種>
・愛玩犬として使われていた犬種
<吠えやすい犬>
・狩猟犬として使われていた犬種
・作業犬として使われていた犬種
吠えない理由として考えられるのは?
犬が吠えないのは手が掛からず良い事…とも思ってしまいますが、そもそも犬は吠える動物という認識がある中あまり吠えないわんちゃんだと心配になりますよね。
他の子はよく吠えるのに、ウチの子は全く吠えない…そんな時に考えられる理由をまとめてみました。
急に吠えなくなった場合や、飼ってすぐから吠えない場合等シチュエーション別にご紹介します。
性格や躾が理由?
もともと穏やかな性格で滅多に吠えない犬もいますが、躾や飼い主との主従関係がしっかり築かれていることから吠えにくい犬もいます。
もともともっている性格で考えると、特に、恐怖や不安等は犬によって感じ方が大きく異なり、ちょっとした音でそれらを感じて吠える犬もいますし、花火等の大きな音が突然しても全く動じない犬もいます。
また、飼い主との主従関係を含め躾がしっかりされている犬は、そうでない犬に比べて吠えにくいと言えます。
特に自分の思い通りにならない事があった時に吠えたり、要求吠えをしたりする場合は躾がまだ足りていない可能性が高いでしょう。
一時的な問題が理由?
犬は一時的に吠えなくなることもあります。
例えば、保健所や他者から保護した犬や、新しい家(環境)に来て間もない犬は一時的に環境の変化によって吠えなくなることがあります。
これは、新しい人間に猫を被るような心理であったり、単純に新しい環境で不安によって元気がなくなっていたりする可能性もあります。
人や環境に慣れたら急にひどく吠えるようになることも往々にしてあります。
犬が吠えないのは病気が理由?
普段は頻繁に吠えるのに急に吠えなくなった、気づいたら最近吠えていないと感じる場合は何かしらの病気で身体がだるく吠える元気もない程衰弱している可能性があります。
犬が吠えない場合に考えられる病気については後半で詳しくご紹介致しますが、普段吠える犬が吠えなくなった場合は病気のサインかもしれません。
多くの場合は、病気によって食欲低下を併発するので犬に違う症状がないか入念に確認することをおすすめします。
犬が吠えないのはストレスのせい?
犬のストレスの殆どは、環境の変化や飼い主(家族)の変化であり、人間が気づかない程の小さな変化にストレスを感じていることもあります。
極度なストレスを感じることによって元気がなくなり、パタリと吠えなくなる犬もいます。
犬は非常に繊細な生き物ですので、特に犬の周りに起こる「変化」については注意してあげましょう。
その他にも、極度の運動不足によってストレスを抱えていることが原因で吠えなくなる犬もいます。
過度なストレスが理由で吠えない場合は、動物病院で獣医師に相談することをおすすめします。
聴覚障害が理由の場合も?
犬はインターフォンや花火等の音で吠えることがありますが、普段聞こえない音、または聴覚が優れている為大きい音がすると恐怖や不安、興奮によって吠えることがあります。
しかし、生まれつき聴覚障害を持っている場合は、音の少ない、または無音の世界で生きているので、音などの外部刺激に反応せずに大人しくしていることがあります。
聴覚障害については、急に後ろから飼い主が触ろうとすると恐怖で噛みつこうとしたりすることがありますが、生まれつき聴覚障害を持っている犬の場合は慣れから、こういった恐怖心による噛みつきがない犬もいるので注意が必要です。
犬の聴覚障害が疑われる場合は、動物病院で検査してもらいましょう。
声帯が切られている可能性も?
保護した犬によくある話ですが、吠えないと思ったら声帯が切られていたというケースが未だに多くあります。
犬の鳴き声が煩いという人間の身勝手な理由で、吠える犬に声帯切除手術を行う人が多くいます。
声帯切除手術とは動物病院で外科手術によって犬の声帯を部分的に切り、声が出にくい状態にする手術です。
犬の鳴き声のボリュームを小さくする、または鳴き声を永久的に無くす為に人間都合で行われます。
犬が吠えない場合に考えらえる病気
「吠えなくなる=元気がない」という概念から、元気喪失時で考えられる病気についてご紹介致します。
病気が疑われる場合は、早めに動物病院で検査をすることをおすすめします。
普段は吠えるのに吠えなくなった
普段はよく吠える犬が急にぴたりと吠えなくなった時には病気の可能性があるので、注意が必要です。
これらの病気は、進行具合によって異なりますが吠える元気がなくなる程に犬の体が衰弱する危険性があります。
- 肝臓疾患
- 慢性冠不全
- 腫瘍(がん)
- 内分泌系の病気
- 内部寄生虫
- 中毒
家に新しく来た犬が全く吠えない
買ったばかりの仔犬や保護して家に来たばかりの仔犬が全く吠えない場合は、先天性の疾患が原因の場合があります。
- 先天性の心臓疾患
犬の心臓疾患は決して少なくありません。
吠えない以外にも、咳が出たり呼吸が苦しそうだったり、あまりに元気がない様子だった場合には必ず動物病院を受診し、あまり吠えないという旨を伝えるようにしましょう。
まとめ
今夏は犬が吠えない理由について幅広くご紹介致しましたが、犬が吠えない理由は本当に様々です。
病気が理由の場合は、大抵は食欲低下であったり便の状態が悪かったりと何かしら併発してる症状があるはずです。
一時的(短期間)なものである場合は特に心配する必要はありませんが、普段吠える犬が急に吠えなくなった、新しく迎え入れた犬が全く吠えない場合は一度動物病院で検査してもらうと良いでしょう。