くしゃみをするのは犬でも人間でもよくあることですが、くしゃみが止まらない場合は要注意です。
何度もくしゃみをする、何日もくしゃみをし続ける、くしゃみが止まらない、鼻水が併発しているという場合は風邪かもしれません。
さらに、風邪以外にも気をつけてほしい症状や病気があるのです。
愛犬の止まらないxくしゃみの原因と、鼻水が併発しているときの注意点を知っておきましょう。
犬のくしゃみの原因
犬のくしゃみの原因の多くは生理現象によるものです。
鼻に自分の毛が付着してしまったり、鼻の中にホコリやゴミが入ってしまいこそばいと感じたりするのがくしゃみの原因です。
この場合は、鼻を刺激する原因が取り除かれたら自然と止まります。
しかし、何日も何日もくしゃみが続いたり、くしゃみがなかなか止まらない場合は、生理現象以外の原因がそこにあると考えられます。
生理現象以外に考えられるくしゃみの原因とはいったい?
ウイルスやカビ
まず疑っていただきたいのが、カビやウイルスが鼻から入り込んで鼻の粘膜を刺激している可能性です。
ウイルスやカビはお部屋の中に繁殖していることもあるでしょうし、お散歩をしている犬であればお外でもらってくることもあるでしょう。
実際に、ウイルス感染症の初期症状としてよく上げられるのが「止まらないくしゃみ」だといわれています。
花粉やホコリ
人間でもハウスダストや花粉のアレルギーによりくしゃみが止まらなくなることありますよね?
実は最近の犬も何らかのアレルギーを持っていることが多く、くしゃみや鼻水、目がしょぼしょぼするなどの症状に悩まされている子が増えているのをご存知でしょうか?
「犬が花粉症!?」と、驚くかもしれませんが、もし自然豊かな場所を散歩するたびにくしゃみが止まらなくなるという場合や、室内の掃除をサボるとくしゃみを連発するというならば、アレルギーの可能性を疑ってあげましょう。
鼻腔内に腫瘍ができた
鼻腔内に腫瘍ができているときもくしゃみが止まらなくなります。
鼻腔内にポリープができるという事実を知らない方も多いため、何かと見逃されてしまいがちなのですが、鼻水に血が混じっていることに異変を感じて病院に連れて行き始めて大変な病気にかかっていることに気がついた!なんて方もよくいらっしゃいます。
腫瘍ができたときの症状は止まらないくしゃみ、鼻水、呼吸音の変化があげられます。
くしゃみのほかに、呼吸音がおかしい、いつもよりも呼吸がしづらそう、なんて感じたならば早めに獣医師に相談をしましょう。
歯石が原因でくしゃみ
とても意外な原因として知られているのが歯石によりくしゃみが止まらなくなるということです。
お口の中に歯石が多量についてしまうことで、鼻の気管内に悪影響を及ぼし鼻水やくしゃみを引き起こすのです。
ただの風邪だと思っていたら、口の中が原因だった!ということもありますので、気になる方は愛犬のお口を今すぐチェックしてみましょう。
異物が原因でくしゃみ
鼻の穴の入り口に何かの異物が詰まってしまい、なかなか取れない場合もくしゃみが止まらなくなります。
鼻の中に物が詰まるなんてありえるの?と不思議に思ってしまうでしょうが、意外にも植物の種が詰まっていたり、フードが詰まっていたりと、鼻の穴を覗いてみると思いがけないものが詰まっています。
くしゃみが止まらないことに気がついた、異物が詰まっていないか確認をしてみましょう。
鼻水を併発しているくしゃみ
くしゃみが止まらないだけではなく、鼻水も併発しているときはアレルギーや細菌感染の可能性があります。
くしゃみが止まらず、鼻水が一緒に出ている場合に考えられる病気や原因を知っておきましょう。
感染症
鼻水とくしゃみが出る病気として代表的なものがウイルス感染や細菌感染、いわゆる風邪です。
感染症にかかると、感染性鼻炎という症状に発展し、鼻水がダラダラと出てしまったり、鼻の不快感から鼻水がずっと出てしまったりします。
ただの風邪だと侮ってはいけません。
免疫力が低下している犬や、老犬や子犬は感染症が原因で最悪は死にいたる可能性もあるのです。
くしゃみと鼻水が頻繁に出るだけではなく、下痢、嘔吐、元気減退、食欲不振がみられたら早めに獣医師に相談をしましょう。
アレルギー症状
くしゃみと鼻水が出るときに考えていただきたいものがもう1つあります。
それがアレルギー症状です。
犬が発症する可能性のあるアレルゲンは多岐にわたり、花粉やホコリ、ハウスダストはもちろんのこと、タバコ、香水、洗剤などに使われる香料に反応する場合もあります。
もしある特定の条件下で、くしゃみと鼻水が出るようならばアレルギーを発症しているのではと疑いましょう。
アレルギー反応が原因となっている場合は、アレルゲンを取り除けば症状は治るはずです。
何がアレルゲンになるかわかりませんので、愛犬の様子を見ながら考えましょう。
くしゃみと一緒に膿や血が出てくる場合は注意が必要
くしゃみの中でも、もっとも注意をしていただきたいのが鼻や口から血、もしくは膿を出している場合です。
血と膿が出ているというだけで「大変なことになっているのでは!?」とドキドキしてしまいますが、実際に血と膿の混じった鼻水などを出しているときは、早めに獣医師に相談をするほうがよい病気ばかりです。
実際にどのような病気の可能性があるのかみてみましょう。
歯槽膿漏
歯石が溜まっている場合、くしゃみが止まらなくなると前述しましたが、これは口と鼻が繋がっているがゆえに、歯石が鼻などの器官を塞いでしまうことでくしゃみや鼻水が発症してしまうのです。
この歯石は、放っておくと歯周病となり歯槽膿漏を引き起こしてしまいます。
そうすると歯茎から出血をしたり、膿が発生してしまい、それが口や鼻から出てきてしまうのが原因です。
ここまでくると犬も大変な痛みを感じているはずです。
歯槽膿漏に陥いる前に、デンタルケアを普段から行い予防をしっかりとおこなっておきましょう。
鼻炎の悪化
前述した感染性鼻炎が悪化すると膿や血が混じった鼻水を出すようになります。
ここまでくると細菌が大量に増殖していることになりますので、さらに深刻な状況に陥っている可能性が高くなります。
また、慢性的に鼻炎を発症している場合も、膿や血が混じった鼻水を出すようになりますので十分に気をつけるようにしましょう。
止まらないくしゃみが気になるなら早めに動物病院へ行こう
たかがくしゃみごときで・・・たかが鼻水ごときで・・・と、くしゃみが止まらないのにも関わらず、ただの風邪だと決めつけてしまい早期治療をおこなわない飼い主をときどき見かけますが、その油断が愛犬の命を危機にさらしている可能性もあります。
たかが風邪、たかがくしゃみと思うのではなく、できるだけ早めに診察をし、早めの治療を心がけるようにしましょう。