この記事を見ているということは、「里親になりたい」もしくは「里親を探している」のではないでしょうか。
ここでは里親になるための最低限の条件と、譲渡の流れやアピールポイント、トライアルでの注意点を紹介しています。
ペットは飼い主によってその一生が決まります。
安心して譲渡したい、また、してもらうために必要な知識を身につけましょう。
譲渡する・されるということ
里親になるということは飼い主を探している猫たちの新しい家族となることであり、愛情を持って生涯育てていくことです。
譲渡は「助けてあげたい」という思いのもと行われ、譲る人から貰う人へその思いとともにその子の命は託されます。
すなわちそれは命をつなぐということなのです。
里親の募集はどんな場所で行われるのか?
動物愛護センター(保健所)
地域により保護期間は異なりますが、ここにいる猫には命の猶予があります。
ホームページに譲渡猫の案内や紹介が掲載されているので、来所前には必ず連絡を入れましょう。
また譲渡の際には飼育環境などの調査も行われ、講習を受講し誓約書を提出することで正式に譲渡となります。
愛護団体などによる譲渡会
地域で活動するボランティアの方たちが開催しているイベントです。
Googleなどで「地域」「猫」「ボランティア」などのワードで検索すると、検索結果に地域の愛護団体が表示されます。
ホームページに譲渡会の日にちや場所が掲載されており、自由に見学が可能です。
気になる猫がいる場合や、「メスの黒猫を探している」などの希望がある場合は問い合わせをしましょう。
とても丁寧に答えてくれ、希望の猫に近い子が保護された場合は連絡をくれることもあります。
また、団体のなかには個人でブログやFacebookをしている方もいるので、それらを覗いてコメントするのもいいかもしれませんね。
里親募集サイト
一般の方やボランティアの方が里親の募集をしています。
掲載数も多く、猫の種類やキーワードによる検索が可能です。
気になる子を見つけた場合は問い合わせをしてやりとりを進めましょう。
保護猫のカフェ
保護猫の譲渡を目的としたカフェです。
来店し実際に猫たちと触れ合うことができ、直接スタッフに相談もできるので安心です。
里親になるには?譲渡条件や守らなければならないルールとは
里親になるには厳しい条件がたくさんあります。
その中でも1番大切である条件が、最期まで愛情と責任を持って育てるということです。
当たり前のことですが、それができずに手放す人が多くいるのも事実です。
不幸な猫たちをこれ以上増やさないためにも条件やルールは存在します。
住まいの環境は猫を育てるのに適しているか
ペット可の物件に住んでおり、完全室内飼育を厳守できることが条件です。
なぜなら外の世界は感染症の病気や不慮の事故など危険なことがたくさんがあるからです。
猫はドアや窓の開閉時の隙間からすばやく逃げることがあるので、脱走防止対策も必要ですね。
経済的に余裕はあるか
ご飯代やトイレの砂代など、あらゆる面でお金はかかります。
そしていつも健康であるとは限らず、病気などの急な出費にも対応しなければなりません。
またワクチン接種や定期的な健康診断などの医療を受けさせることも必須条件です。
家族みんなが猫を歓迎しているか
猫を育てていくためにはお金はもちろんのこと、時間や人の手も必要です。
1人暮らしや留守の時間が長い家庭では譲渡してもらえないこともあります。
それは猫が病気になったときに面倒をみることが難しいという理由が挙げられます。
家族の理解は必要不可欠であり、みんなで育てていくことが猫の幸せに繋がります。
また、子どもにアレルギーが出た、病気によりお世話ができなくなった、引っ越し先がペット不可であった、などの理由で手放す人が多くいることから、出産を控えている家族、高齢者のみの家族、引っ越し予定のある人は遠慮されることがあります。
去勢・避妊手術は必ずさせること
譲渡誓約書に必ずといっていいほど書かれているのが、去勢・避妊手術の施行です。
飼育可能な範囲で産ませるのは良いですが、そうでない場合は去勢・避妊手術をさせましょう。
手術を受けていない猫は、発情期になると外に出たいと鳴き続けて逃げ出すことも考えられます。
たとえ1匹飼いでも必ず受けさせましょう。
オス猫は去勢することによってマーキング行為がなくなり、より飼いやすくなります。
譲渡するまでの流れとトライアルでの注意点
気になる猫をみつけたら、まずは問い合わせてみましょう。
メールでの問い合わせの際は自分の名前、住まいや家族構成とその年齢、先住ペットの有無と年齢、飼育経験の有無などを述べると良いです。
また希望理由は詳しく話せるようにしておきましょう。
その後の流れとしては団体や個人などで若干の違いはありますが、保護主との面談・猫との面会のあと、トライアルとなります。
猫を歓迎したいという思いと、適切な飼育環境を準備できるといった点をしっかりアピールしましょう。
常識のない方や、飼うにあたり条件を満たしていない人はトライアル以前に断られることがあります。
トライアルは必要?トライアルではなにをみる?
トライアルとはお試しで実際に飼うことです。
実際に一緒に生活をすることで、猫の性格や先住ペットとの相性を確認することができます。
この期間中に家族にアレルギーが出ることもあります。
飼うことが難しいと判断した場合は断ることもできるので、必ずトライアルするようにしましょう。
トライアル中の注意点としては、個体差はありますが新しい環境に慣れるまで時間を要する猫もいるので、すぐに判断せずに長い目で様子を見守ることです。
なかには慣れるまでに1ヵ月以上かかる猫もいます。
何か困ったことや不安なことがある場合は、必ず保護主に相談をすることも大切です。
猫がやってくる!何を準備したらいい?
トライアル期間であれば、最低限準備するものとして
- ご飯とお水
- トイレ
- ケージ
- 寝床
は必要となります。
寝床はハウスタイプの覆われたもののほうが猫は安心するでしょう。
緊急時に持ち運びができるようキャリーバッグも準備しておくと良いですね。
おもちゃは、保護主よりその猫のお気に入りのものを預かると良いかもしれません。
家の壁や家具などで爪を研ぐかもしれないので、爪とぎも必要になるかもしれませんね。
実際に譲渡となった場合は、トライアルで準備したものに加えて猫がより安心・安全に過ごせるよう環境を整えてあげます。
脱走防止対策を今一度確認し、もし脱走したときのために名前と電話番号が書かれた首輪を準備すると良いでしょう。
首輪は、引っかかった際に衝撃で外れる安全バックルのついたものがおすすめです。
また、運動不足にならないようキャットタワーやキャットウォークを設置してあげましょう。
猫が健康に生活できるよう、食事や病気についても少しずつ学んでいけると良いですね。
まとめ
猫の里親になるには厳しい条件もありますが、大切な命を引き継ぎ育てていくためのものなので、保護主と十分に話し合い理解した上で里親になることを決めましょう。
悩んでいるときは面談やトライアルを通して、焦らずゆっくりと解決していくことが大切です。
猫を迎え入れるための環境を整え、愛情をもって接する準備ができたら、あなたの幸せな猫ライフは開けるでしょう。