猫のダニと言えば、どんなダニが思い浮かびますか?
外から帰ってきた猫が、ノミを一緒に連れて帰ってきた!なんてことはあっても、ダニとなるとピンとこない方も多いのではでしょうか。
ノミダニ予防をしているから大丈夫!と、油断は大敵です。
ダニに寄生されてしまったら、様々な症状が愛猫を苦しめます。
今回は、猫に寄生するダニの種類や症状と、ダニの取り方や駆除方法についてまとめてみました。
猫に寄生するダニと症状は?
認めたくない現実ですが、外に限らず家の中にもダニはたくさんいます。
もちろん、猫や人間に無害なダニもいれば、猫や犬などの動物だけに寄生するダニ、動物だけでなく人間にも寄生するダニが存在します。
特に、外に遊びに行くことが大好きな猫であれば、常にダニに狙われていることを考えてあげなければなりません。
そこで、猫に寄生するダニの種類と、寄生されるとどんな症状がでるのか見ていきましょう。
マダニとその症状
猫に寄生するダニに、マダニがいます。
マダニは通常1mm~2mm程度の大きさで、グレーや茶色の色をしています。
マダニは寄生すると1週間ほど血を吸い続け、1cm~2cmまで成長し、体の色も黒くなります。
1週間ほど経つとマダニは自然に離れ、脱皮をしてまた寄生できる宿主を探します。
マダニの厄介なところは、寄生された猫が痒がらないことも多く、寄生中に無理に取ろうとしたり殺してしまうと、皮膚中に口先だけ残ってしまうところです。
その傷口が腫れてしまったり、マダニが媒介していた病気に感染してしまうこともあります。
マダニが寄生された猫は、麻痺や発熱、動きが鈍くなる、貧血などの症状が見られ、猫ヘモパルトネラ感染症も疑われます。貧血が悪化すると命にも係わるので、マダニを見つけたら適切な対処が必要です。
ヒゼンダニとその症状
猫に寄生するダニで気を付けたいのは、ヒゼンダニです。
ヒゼンダニはとても小さく、肉眼で見ることはできません。
ヒゼンダニに寄生された猫は、皮膚疥癬症を起こし、激しい痒みに襲われます。
症状として、顔や耳に赤い発疹ができ、脱毛が起こり、そこにフケやカサブタができ、さらには徐々に全身に寄生していくため、体中が脱毛します。
痒さのあまりに掻きむしり、血が出ることも多いです。
皮膚が触れるだけで簡単に感染してしまうため、多頭飼いでは注意が必要です。
ミミヒゼンダニとその症状
猫に寄生するダニで多くみられるのは、ミミヒゼンダニです。
耳ダニや耳ダニ症といった言葉で知られる耳疥癬症の原因で、耳ダニに感染している猫に接触すれば簡単に感染してしまいます。
野良猫はほとんどの確立で耳ダニの感染が見られるため、外に出て遊ぶことが好きな猫は注意が必要です。
こちらも肉眼では見ることができませんが、ミミヒゼンダニに寄生された猫は、耳を痒がる、頭を振る、耳垢が茶色や黒色、耳から異臭がする、などの症状が見られます。
ネコツメダニとその症状
猫に寄生するダニに、ネコツメダニがいます。
ネコツメダニも非常に小さいため、よく目を凝らさなければわかりません。
ネコツメダニに寄生された猫は、ツメダニ症を発症します。
症状として、寄生された部分に大量のフケが見られるほかに、軽い痒みを伴います。
猫に寄生したダニの取り方や駆除方法は?
猫に寄生してしまったダニは、自然にいなくなることはありません。
しかし、小さなダニや殺してはいけないマダニは、どう取ればいいのか悩みますね。
動物病院で駆除してもらう方法もありますが、ここでは猫に寄生したダニの取り方や駆除方法をご紹介します。
マダニの取り方
まず、猫に寄生したマダニの取り方です。
マダニ取り専用の、ティックツイスターを使用しましょう。
Amazonや楽天などで購入することができ、飼い主が使ってマダニを取ることができます。
ピンセット、ノミ取りコーム、お酢などの取り方もありますが、それらは確実ではありません。
マダニは猫の皮膚中に入り込んでいる口先を、殺さずに確実に取り除く必要があります。
ティックツイスターは、先端が二股に分かれフック状になっており、二股の部分のマダニを挟んで回すだけで簡単です。
取ったマダニは、ガムテープなどに貼り付けて捨てましょう。
マダニの駆除方法
猫に寄生したマダニを駆除する方法は、パイメクトロールムースやフロントラインスプレーの駆除薬を使用します。
ムースやスプレータイプのダニ駆除薬は、マダニに直接塗布してから1~2分待って、ノミ取りコームなどを通せば、簡単に取ることができますよ!
それ以外のダニの駆除方法
マダニ以外の猫に寄生したダニを駆除する方法は、小さ過ぎて取り除くことはできないため、駆除薬を投与するしかありません。
皮膚疾患や耳ダニの治療も必要になるため、きちんと動物病院を受診して、ダニの駆除薬を出してもらいましょう。
猫のダニを予防する方法は?
猫のダニの散り方や駆除方法はわかっても、ダニに寄生されるのを防げれば、それが一番ですね。
まったく猫を外に出さないことができればダニの脅威も減りますが、既に飼っている外に出るのが好きな猫に、外に行くなと言うのはストレスを溜めてしまうだけです。
いくら気を付けていても、人間が外からダニを連れて帰ってきてしまうこともあるので、ここでは猫のダニを予防する方法についてご紹介します。
定期的に駆除薬を使う
猫のダニの予防には、定期的に駆除薬を使うことです。
ノミダニやフィラリアの予防として、フロントラインプラスや、レボリューションを使っている方も多いでしょう。
薬と勘違いされている方も多いのですが、実際には殺虫剤の成分を体に投与しており、その効果は1ヶ月ほど持続します。
安全性が高いとは言っても、体調を崩す猫もいるため、使用する際には獣医師の指示を仰ぎましょう。
外から帰ってきたら体のチェック
外で遊ぶことが好きな猫のダニの予防は、外から帰ってきたら体にダニがいないかチェックすることです。
ダニは皮膚が薄く、吸血しやすい場所に付着します。
頭や耳の中、目の縁、口の周り、喉、脇の下、指の間、背中を重点的に見てあげましょう。
こまめにブラッシング
猫のダニの予防には、こまめなブラッシングが大切です。
ブラッシングでダニを完全に取り除くことはできませんが、愛猫の皮膚の状態もチェックできるため、ダニを見つけても早めに対処ができます。
ダニ予防にシャンプーをされる方もいますが、マダニがいた場合は洗っている人間の指に付着して寄生することもあるため、シャンプーをする時は注意が必要です。
また、耳ダニの予防には週に1度の耳掃除が必要です。
猫用の耳洗浄液をコットンに湿らせ、耳の穴の手前周辺を拭いてあげましょう。
部屋の掃除と湿度管理
猫のダニを普段から予防するには、部屋の掃除と湿度管理が欠かせません。
ダニは、湿度60%以上、気温が25℃~28℃の環境を好み、カビやホコリ、フケやアカ、ダニの死骸や食べ物のカスなどを栄養として繁殖します。
毎日の掃除機がけだけでなく、除湿器などで湿度を50%程度に抑えることで、ダニの生存率を少しでも下げ、愛猫に寄生することを防いであげましょう。
また、逆に湿度の下げすぎは猫の咳を誘発させる恐れがあるため、湿度は50%前後を維持するようにしましょう。
春の季節は猫の体調不良が多いって本当?症状と原因について解説!猫のダニを知って適切に対処しよう!|まとめ
いかがでしたか?
猫のダニと言っても、様々な種類がいてそれぞれ症状も違います。
マダニが一番危険で厄介ですが、取り方や駆除方法を知っておけば、見つけた時に慌てることもありません。
愛猫がダニに寄生されないことが一番ですが、ダニに寄生されてしまった時は、適切な対処をしてあげましょう!