犬は大切な家族の一員であり地震などの災害時は一緒に避難をします。
同行避難時には防災グッズがなければ愛犬を守ることができません。
犬の防災グッズは多く商品化されており殆どは防災袋に入ったセットになっていますが、犬によって必要な防災グッズの内容は異なります。
ここでは実際に災害に遭った時に活用できるおすすめの防災グッズリストをご紹介致します。
必ず必要な防災グッズリスト
必ず必要な防災グッズは犬の生死に関わるものと犬と逸れないためのものです。
- 水
- 食料
- 首輪
- リード
必要最低限の避難グッズ1:水
防災グッズで一番重要なのは水です。
犬の体は約60%が水分でできており、1日に犬が必要とする水分量は40~60ml/kg程度です。
健康な犬であれば最悪食事を数日間摂らなくても問題にはなりませんが、水は1日飲めないだけで脱水症状を引き起こす可能性があります。
水がなく食料があっても、ドライフードの場合はフード内の水分量が基本的には10%程度ですので全然足りません。
また、犬のためにミネラルウォーターを購入する際は軟水の水がおすすめです。
短期間であれば問題ありませんが、長期間の避難が必要な時には硬水は結石のリスクを高めてしまいます。
ミネラルウォーターを犬に与えるのに不安がある方は、少し価格が高くなりますがペット用の水も売っています。
面倒でなければ普段飲ませている水道水をペットボトルに入れておくのも良いですね。
必要最低限の避難グッズ2:食料
基本的に地震などの災害時に優先されるのは人命ですので、物資の提供に関しても人間の食料が最優先となります。
大抵の場合は犬の食料が提供されるのは人間に食料が行き届いてからですし、頭数によっては物資の提供だけでは足りないことも多々あります。
そのためドライフードは最低でも一週間分は準備しておきましょう。
基本的に3日分以上とも言われていますが、災害の規模が大きくてライフライン復旧まで時間がかかる場合は、1か月間犬に食料を与えられない可能性もありますので避難時に持ち出せる量であれば多く準備しておくに越したことはありません。
食料については普段犬が食べ慣れているフードを準備することは必須ですが、ウェットフードは水分補給が出来るのでおすすめです。
必要最低限の避難グッズ3:首輪とリード
首輪とリードは地震などの災害の時には必須です。
特に室外であったり避難場所にいたりする時は、他の方の迷惑にならないように装着しなくてはいけません。
何より怖いのが災害の時に犬と逸れてしまうことです。
災害時にすぐに装着できるように使い慣れたものが良いですね。
愛犬のためのオリジナル防災グッズリスト
愛犬によって異なる防災グッズは犬の生死に関わるものと犬の精神的ケアに役立つものです。
体質により食事が特定されたり病気の治療中で薬を投与したりしている場合があります。
そんな犬には通常の防災グッズに合わせて愛犬のオリジナル防災グッズを準備しておく必要があります。
- 薬
- 療法食
- お気に入りのオヤツ
- お気に入りのオモチャ
- キャリーバッグ
- サークルやゲージ
愛犬の為の避難グッズ1:薬
何かしらの病気治療中の犬は防災グッズに処方薬を必ず入れておきましょう。
防災用の予備であることを動物病院に説明して多く処方してもらうことをおすすめします。
最近では犬の同行避難場所に獣医師が巡回してくれたという嬉しい報告もありますが、こういった報告は珍しいものです。
避難中の動物はパニックや環境の変化で病気になる、または病状が悪化しますので、治療が必要となる犬が多くいます。
万が一獣医師が巡回してくれる環境であっても手が回らず薬自体を調達できないことが多くあります。
大きな災害の時にはライフラインが全体的に止まるので犬の薬はまず手に入らないと考えておいた方が無難です。
愛犬の為の避難グッズ2:療法食
幸いドライフードを手に入れることができてもアレルギーや何かしらの理由で犬に供給されたフードを与えられないことがあります。
療法食の場合は普段から与えているフードを防災グッズリストに入れておく必要があります。
愛犬の為の避難グッズ3:お気に入りのオヤツ
フードに関しては普段から食べ慣れているものを準備するのが必須ですが、お気に入りのオヤツも準備しておくと良いでしょう。
犬は災害時にショックやストレスを感じ、普段食べ慣れているフードも口にしなくなる場合があります。
そんな時は犬が大好きなオヤツが役に立つことがあります。
愛犬の為の避難グッズ4:お気に入りのオモチャ
オモチャを防災グッズリストに入れるというのは優先順位が低いような気もしますが、ショックやストレスを大きく受けた犬には大切です。
精神状態の乱れによって何も食べなくなったり病気になってしまったりした時に、お気に入りのオモチャが犬の気分転換になる場合があります。
単純に犬と一緒に避難するのではなく犬の災害における精神的ケアが必要です。
愛犬の為の避難グッズ5:キャリーバッグ
小型犬の場合はキャリーバッグを準備しておくと便利です。
犬は環境の変化や災害のショックもさることながら、普段と違う環境下で生活しなくてはいけない場合に極度のストレスを感じます。
犬に安心できる寝床を確保してあげることは犬のストレスを軽減することにつながります。
普段から使用しているキャリーバッグは匂いが付いているので犬はより安心できるでしょう。
愛犬の為の避難グッズ6:サークルやゲージ
キャリーバッグに入らない大型犬は折り畳み式のサークルやゲージがあると良いでしょう。
前述でもご説明させていただいた通り犬は慣れない環境下でストレスを感じます。
安心できる寝床を確保することが大切です。
他にも他人がいるような公共の場所では、犬が苦手であったりアレルギーがあったりする方がいることもあります。
あると便利な防災グッズリスト
あると役立つ防災グッズは犬と避難場所で生活をする上で必要なものです。
水や食料程優先順位は高くありませんが、簡単に持ち運びできるものであれば準備しておくと良いでしょう。
- 愛犬手帳
- うんち袋
- フードボウル
- タオル
- ポリタンク
- トイレシーツ
- 靴下
あると便利な避難グッズ1:愛犬手帳
愛犬手帳は動物専用避難所に預ける場合に役立ちます。
一緒に避難場所に留まる時であっても水や食料の調達、生活必需品の調達など災害時は犬を連れて行けない場合が普段より多くあります。
そんな時に他人に見ていてもらう場合に愛犬についての記録があると便利です。
病気の治療中の犬などは記録しておくことで、避難中に動物愛護団体や獣医師が巡回してきてくれた時にも役に立ちます。
ただでさえ飼い主自身もパニックに陥りやすい状況のため、愛犬についての情報がまとまっている文章は心強いでしょう。
犬と逸れてしまった場合などは愛犬手帳に写真を貼っておくと役立ちます。
-愛犬手帳に記載しておく内容-
・飼い主の名前
・住所
・電話番号
・犬の名前
・種類
・性別
・生年月日
・ワクチン接種歴
・狂犬病予防注射接種歴
・治療中の病気
・投与している薬
・ペットフード
あると便利な避難グッズ2:うんち袋
避難場所には他人がいることが殆どですのでうんち袋は匂いの漏れにくい袋が良いでしょう。
ライフラインが止まってごみの収集が難しい可能性があるので、うんち袋はトイレにそのまま流せるものだと後々処理が楽です。
あると便利な避難グッズ3:フードボウル
避難場所がどのような状態か分からないので、水やフードを与える際にフードボウルがあると便利です。
災害時は室外でフードを与えなくてはいけない可能性も高く、地面や手で与えると細菌感染で病気を引き起こす危険性が増します。
避難している時に病気になってしまうと適切な医療も受けられないことが殆どですので、清潔なフードボウルを準備しておくと安心です。
フードボウルは防災グッズをまとめるのに嵩張るので、折り畳み式のものがおすすめです。
あると便利な避難グッズ4:タオル
季節や犬種、避難場所によっては犬が寒さを感じる場合があります。
犬を包むことができるくらいのサイズのタオルを準備しておくと良いでしょう。
ドッグウェアやブランケットでも代用できますが、タオルだと非難時に犬を拭いたり粗相した時に活用したりできるので利便性を考えるとタオルがおすすめです。
あると便利な避難グッズ5:ポリタンク
折り畳みのポリタンクがあると便利です。
万が一準備していた水が無くなってしまった場合に、給水所や給水車に水を汲みに行きます。
飼い主はその場で飲むことができますが犬のためにポリタンクを準備しておきましょう。
あると便利な避難グッズ6:トイレシーツ
トイレシーツでトイレをする習慣がある犬はトイレシーツを準備しておきましょう。
慣れない環境で生活する犬の生活環境を整えてあげることも大切ですし、災害時に他人がいる場合は色々な場所で粗相をさせるわけにはいきません。
あると便利な避難グッズ7:靴下
犬は普段素足ですが災害時は災害の内容によって地面の状態が非常に悪くなります。
地震、火山灰、豪雨によるものなど理由は様々考えられますが、厚めの犬用靴下があると便利です。
犬用の靴であれば尚良いのですが、靴は履きなれていない場合やサイズがしっかり合っていない場合などは足に負担がかかりやすいので注意が必要です。
被災の多い昨今、万が一の為に予め靴下や靴に慣らしておくのも大切です。
防災グッズを準備するときに気を付けること
防災グッズを準備するときは可能な限り小さくまとめ、定期的に防災グッズの内容を見直しましょう。
前もって防災グッズリストにあるグッズを準備していても実際の災害時に役に立たないのでは意味がありません。
優先順位を決めてまとめる
防災グッズを準備しているとどれも必要に思えて不要な荷物で嵩張ってしまう場合があります。
例えば水を数本しか準備していないのにペットシーツが大量にあっても意味がありません。
優先順位としては第一に犬の生死に関わるグッズである水、食料、薬。
次に災害時に犬と逸れないためのグッズであるリード、首輪。
最後に生活するのに必要なグッズであるフードボウルやうんち袋などです。
優先順位をしっかりと見極めてから準備をしましょう。
賞味期限に注意しよう!
防災グッズを準備したはいいが実際の災害時に水や食料、または薬の賞味期限が切れていたのでは元も子もありません。
水や食料品、薬は定期的に見直しましょう。
水は保存水の場合は5年~7年賞味期限がある物があるので、購入時に賞味期限を考慮しましょう。
ドライフードに関しては通常未開封の状態で1年程度保存可能なものも多くありますが、最近では保存料不使用などで賞味期限が短いフードもあるので注意が必要です。
ドライフードは基本的に開封すると空気に触れて酸化してしまい栄養素も薄れます。
開封済のものは1か月以内に使用することが進められているので、防災グッズには必ず未開封のドライフードを入れましょう。
まとめ
犬と避難するために必要なおすすめ防災グッズリストを多数ご紹介致しましたが、基本的には普段犬と暮らす中で使っているものが災害時にも必要となります。
中でも犬の生死に関わるものを優先的に多く準備することが大切です。
地震を含む自然災害はいつ起こるか分かりません。
犬の防災グッズを準備していない方は一刻も早く準備をしましょう。