僧帽弁閉鎖不全症をはじめとする犬の心臓病は、一度かかってしまうと基本的には完治しない為一生薬に頼らなければいけない場合が殆どです。
そのため、治療補助としてフードやサプリメントで必要な栄養素を補って、病気にとって有害になりやすい栄養素を減らす必要があります。
今回は心臓に疾患を持った犬のために良いとされるフードや薬、サプリメントについてご紹介致しますので、心臓病の愛犬の負担軽減のためにご活用ください。
僧帽弁閉鎖不全症をはじめとした心臓病の犬に適切なフードとは?
犬の心臓病の中で一番多いのが僧帽弁閉鎖不全症ですが、犬の心臓病にはその他に心臓肥大、心不全、フィラリア症などの様々な病気があります。
最近では、犬の病気に合わせたフードが販売されていますが、心臓病の犬にはどのようなフードを与えるのが良いのでしょうか。
血液循環に良いフード
心臓と血液には密接な関係があるため、僧帽弁閉鎖不全症などの心臓病を抱えた犬には血液循環の健康に役立つフードがおすすめです。
心臓は犬の体の全身に血液を循環させるためのポンプ的役割を補っています。
まず初めに心臓は血液を肺に送り肺の中で酸素と二酸化炭素を交換します。
ここで酸素の量が多くなった血液を犬の全身に循環させて、生体維持を行うため心臓病の犬と血液循環に良いとされるフードは切っても切れない関係にあり、血液の循環の健康維持をフードで行うことによって心臓への負担を軽減します。
塩分量の少ないフード
犬が心臓病の場合は、塩分量(ナトリウム量)が少ないフードを与えることが基本です。
塩分摂取と血液には大きな関係があり、食事に含まれる塩分量が多ければ多いほど犬の水分摂取量が高まり、水分摂取量が増すことによって血液量が増えてしまいます。
血液量が増えるということは心臓への負担も増えるということですので、負担を軽減するためには食事中の塩分量を減らさなくてはいけません。
一般的にペットフードの栄養基準を定めているAAFCO(米国飼料検査官協会)では、ナトリウム量の基準として最低でも0.1%以上の含有量を定めていますが、あまりに極端に塩分量を制限してしまうと逆効果になるため適度にナトリウム量が減量されているフードを選びましょう。
ナトリウムは、アミノ酸を中心とした犬に必要な栄養素の吸収や運送に大きく関わっているので、心臓病の場合はナトリウム量が0.4%以下のやや少なめのフードを選ぶことをおすすめします。
食事で摂取させるナトリウム量は、心臓病の進行の度合いに合わせて獣医師に相談しながら調整しましょう。
口腔内の健康維持に役立つフード
意外に思う方が多くいますが、実は心臓病の犬の場合は口腔内の健康維持が大切になります。
犬の口腔内に存在する菌は数え切れない程多くの種類がありますが、口腔内で発生する歯周病や虫歯の原因となりうる細菌については、全身の健康に被害を与えやすいと言われています。
口腔内の血管から歯周病の細菌が全身に行き渡り、心臓の血管をつまらせたり心臓の血管細胞に支障をきたしたりするという調査結果が報告されているので、心臓病の犬に関しては特に口腔内の健康維持が大切です。
タウリンが多く含まれるフード
タウリンという栄養素は、心臓の働きを助けてくれる為僧帽弁閉鎖不全症などの心臓病を抱えた犬には特に重要な栄養素です。
アミノ酸の一種であるタウリンは、犬の様々な臓器の健康維持に必須であり、特に心臓壁の大部分である「心筋」の収縮力強化に役立つと言われています。
また、僧帽弁閉鎖不全や拡張型心筋症を抱えている犬は、血液中のタウリンの濃度が低下傾向にあるためフードを選ぶ際はタウリンの含有量や添加がされているか否かに注意しましょう。
まだ心臓病になっていない犬であっても、心臓病予防のためにタウリンが添加されたフードが効果的であると言われています。
カルニチンが含まれるフード
心臓病を抱えている犬にサプリメントとしてカルニチンを与える飼い主さんも多くいますが、カルニチンはタウリン同様に心臓の健康に役立つと言われており、心臓病の中でも特に拡張型心筋症の犬に関してはタウリン欠乏と密接な関係があるとされています。
ビタミン様物質であるカルニチンは、心筋が細胞収縮する上で必要となるエネルギー源となるので、出来る限り含有量が多いフードを選んであげることをおすすめします。
与えているフードで十分なカルニチンが補えない場合は、サプリメントを活用するのも良いですね。
リンが制限されたフード
心臓病の犬は慢性腎臓病を発症しやすいと言われているため、栄養成分であるミネラルに含まれているリンを制限することをおすすめします。
犬が慢性腎臓病の場合、血液中に含まれるリンの濃度が高くなる傾向にあり腎臓に負担をかけてしまいやすい状態になります。
心臓病の犬が腎臓病を引き起こしやすい事だけでなく、逆に慢性腎臓病の犬も心臓病を引き起こしやすいため心臓病予防のためにも腎臓の健康維持が有効とされています。
活性酸素除去に役立つフード
犬の病気全般に悪影響を与える活性酸素は、心臓病の犬の場合に病気の進行とともに増加する傾向にあります。
あまりに活性酸素が犬の体内に多く存在すると、体内の細胞を酸化させてしまい健康な細胞までも攻撃してしまいます。
活性酸素は心臓病のみならず様々な病気の原因となり、免疫力の低下を導いてしまいかねませんので、フードは出来る限り活性酸素除去に役立つような抗酸化作用が期待できるフードを与えると良いでしょう。
肥満になりにくいフード
僧帽弁閉鎖不全症をはじめとした心臓病のフードで気を付けたいのが、肥満対策に有効なフードです。
体重が大幅に増加すると血液の必要量が多くなり、心臓は血液を循環させるためにより多くの力を使わなくてはいけません。
心臓が力を使う時には必ず心臓には負担がかかりますので、肥満にならないようにバランスの良いフードを与えなくてはいけません。
心臓病の犬におすすめのフードとは?
犬が病気になると手作り食を始める飼い主さんが多くいますが、実は犬が僧帽弁閉鎖不全症をはじめとする心臓病の場合は手作り食で療法食を作ることが非常に難しくなります。
主な理由としては、人間が普段食事に使う食材には、犬の心臓病にあまり好ましくないナトリウム(塩分)が多く含まれているからです。
そんな時に役立つのが何より栄養バランスに優れた市販のフードですが、今回は心臓病の療法食で人気を集めている「みらいのドッグフード(特別療法食SI 心臓用)」についてご紹介致します。
実は心臓をサポートするドッグフードは色々なメーカーから販売されており、大抵の場合心臓に負担がかかりやすい栄養素を制限、また健康な心臓維持のための栄養素を付け加えていますが食材の原産地や添加物に対してまで配慮されているフードが少ないのが現状です。
心臓病の療法食であっても愛犬には高品質のドッグフードを与えたい。
そう考える飼い主さんにおすすめなのがこちらの「みらいのドッグフード(特別療法食SI 心臓用)」です。
このドッグフードは心臓病の犬のための配慮のみならず、漢方やマクロビ食材を利用した低調理法にまでこだわったプレミアムドッグフードです。
<みらいのドッグフードで配慮されている心臓ケア>- 負担がかかりやすいナトリウム、リン、銅の制限
- 不足しがち、または心臓病の犬には多く必要なタウリン、L-カルニチン、亜鉛を補給
- カリウムやマグネシウム、鉄の栄養素の調整
- バランスの良い栄養素
- 心臓病に悪影響になりやすい口内細菌増殖に配慮
犬の心臓病に効果的な薬とは?
愛犬が心臓病になってしまった場合、動物病院で検査を行い獣医師に様々な薬を処方してもらいますが、愛犬が処方されている薬についてどんな作用があるのかしっかりと理解しておくことが大切です。
しっかりと定期的に検査を行って、進行状況に合わせて獣医師に相談の上薬を調整していきましょう。
高度な最先端医療で外科手術を行わない限り、一度心臓病になると薬は大抵の場合は飲み続けなくてはいけませんので、上手に付き合っていく必要があります。
心臓病による心不全の場合に処方される4つの薬
何かしらの心臓の病気によって心不全となった場合は、基本的に強心剤、利尿薬、降圧薬、血管拡張薬の4種類が病気の進行度合いによって処方されます。
強心薬ってどんな薬?
強心薬とは、犬の弱った心臓の働きを強めて衰弱しないようにするための薬です。
心筋に働きかけて心臓ポンプの力を高める薬ですが、心臓病によって心不全になった犬は心筋に栄養や酵素が行き渡らなくなって心臓が常に疲れている状態になるため強心薬によって心臓のポンプ機能を強める必要があります。
利尿薬ってどんな薬?
心臓への負担軽減のために、尿の排出によって心臓や血管を流れる血液量を減らすための薬です。
稀に薬の副作用で喉の渇きが強まり多飲多尿を引き起こすことがあるので、症状が見られたら獣医師に相談して投与量を調整しなくてはいけません。
降圧薬ってどんな薬?
降圧薬とは、血圧を下げることによって犬の心臓負担を軽減させることを目的として処方される薬です。
特に僧帽弁閉鎖不全症の治療の初めの選択薬としてこの薬が使用されることが多く、薬によって血管を広げて血圧を下げていきます。
犬の体内で血圧が下がると心臓への負担が軽減されるので、症状を楽にすることが第一の目的、第二の目的として心臓にある筋肉を守る効果も期待できると言われています。
血管拡張薬ってどんな薬?
僧帽弁閉鎖不全症の場合によく処方される薬が血管拡張薬です。
血管拡張薬は犬の体内の血液の流れをスムーズにする薬であり、僧帽弁閉鎖不全症などの心臓病で心臓の弁の機能が正常に働かなくなり心不全を起こしている状態の場合にとても効果的であると言われています。
僧帽弁閉鎖不全症になると心臓に大きな負担がかかり、この負担によって心臓に様々な障害が出てしまいます。
心臓に何かしらの障害が出るという事は、全身に血液を正常に送れない状態となるため、血管拡張薬によって血液の流れを促進させる必要があります。
犬の心臓病に効果的なサプリメント
僧帽弁閉鎖不全症をはじめとした心臓病の犬に適切なフードについてご紹介致しましたが、心臓病の犬、または心臓病予防が必要な老犬に与えたいおすすめのサプリメントについてご紹介致します。
基本的にサプリメントは、「食事で足りない栄養素」と「病気が原因で不足しがちな栄養素」、「病気が原因でより多く摂取させたい栄養素」を補給するために使用しますので、現在与えているフードの栄養素と愛犬の病気の状態によって選ぶと良いでしょう。
知名度の高いサプリメント「パンフェノン」
商品の特徴として、心臓病の犬に良いとされる下記2つの主成分が配合されています。
① ピクノジェノール(フランス海岸松樹皮抽出物)
血管を強化する働きがある
② 発酵ゴマ抽出物
滋養強壮の働きがある
動物病院で処方していることもあるので獣医師に相談して処方してもらうことも出来ますが、かかりつけの動物病院で処方していない場合は、購入サイトで動物看護士による無料相談が受けられるので、愛犬の状況について相談してから購入することをおすすめします。
栄養バランスに優れた「アミノコンプレックス ハートサポート」
アミノコンプレックス ハートサポートは、心臓病の犬に良いとされる栄養素がバランスよく配合されたサプリメントです。
① 補酵素Qミトコンドリア (ユビキノン)
心臓内の心筋細胞に必要なエネルギーの供給をサポート
② 田七ニンジン
心冠動脈内の血液量を増やして心筋の酸素消費量を減らすことによって、心臓にかかっている負担を減らす働きがある
③ EPA/ DHA
心臓病と切っても切り離せない関係にある血液の健康維持に適した栄養素で、血栓性高脂血症や動脈硬化,高血圧などを中心とした予防改善効果が期待できる
④ タウリン
心臓の機能を強化するために必要な栄養素で、心筋の収縮する力を強化する
このサプリメントには様々な栄養素がバランス良く配合されており、上記以外に乳酵母、ビタミンB1、ビタミンE、カルシウム、マグネシウム、ミルクペプチドが含まれています。
まとめ
今回は、僧帽弁閉鎖不全症をはじめとした心臓病を抱えた犬のためのフードや薬、サプリメントについて幅広くご紹介致しましたが、心臓病の場合は一度かかってしまったら大抵の場合はずっと薬に頼って生きていかなくてはいけません。
完治しにくい病気だからこそ、心臓への負担や症状が少しでも軽減できるように日々のフードやサプリメントで愛犬の心臓の健康をサポートしてあげることが大切です。
経済的にも優れているみらいのドッグフード
心臓病の犬の場合は、心臓機能に役立つタウリン、L-カルニチン、亜鉛などの栄養素を多く与えるためにフードに加えてサプリメントを利用している飼い主さんが多くいます。
しかし、サプリメントは心臓病の犬の場合、大抵の場合は犬が亡くなるまで長期間与える必要があり、フードにプラスして購入すると高額になりやすいというデメリットがあります。
そんな時は、これらの栄養素がサプリメントを使わなくてもフードだけで十分補うことができる「みらいのドッグフード特別療法食SI 心臓用」がおすすめです。
みらいのドッグフードの療法食は、高品質なプレミアムドッグフードに分類されるため、特別安い商品ではありませんが、フードに合わせて様々なサプリメントを併用することを考えると、結果的には経済的で安心して与え続けることができます。
また、心臓病の犬の場合は栄養バランスが重要視されるので、サプリメントとの併用で栄養バランスが崩れるのではないか、と心配する飼い主さんもいますがそんな心配もいりません。
心臓病の愛犬のために高品質のフードを与えたい、栄養バランスに不安がある、経済的に長期間サプリメントを与えるのに不安がある。
そんな飼い主さんたちの間で人気を集めているのがみらいのドッグフードも視野に入れてみてはいかがでしょうか。