フクロモモンガの基本情報
- 原産国、地域 オーストラリア・インドネシア/パプアニューギニア
- 一般的な体重 0.09~0.15kg
- 一般的な体高 体長16~21cm
フクロモモンガの名前の由来
メスが腹部に育児嚢と呼ばれる袋をもつことからこの名前がつけられました。
フクロモモンガの歴史
フクロモモンガにはどのような歴史はがあるのでしょうか?
元々はインドネシアやオーストラリア、パプアニューギニアで野生種として生息していたものが輸入され、ペット化されました。
日本でのペットとしての歴史はまだ浅く、1980年ごろから一般家庭でも飼育されるようになりました。
多くのオーストラリア固有種の動物とは異なり、野生のフクロモモンガが絶滅の危機に瀕しているということはありません。
フクロモモンガの性格や特徴
フクロモモンガには、どんな性格や特徴があるのでしょうか。
それぞれの性格や特徴をきちんと知っておくことでペットが長生きし(寿命が延び)、一緒に過ごせる大切な時間が増えることにも繋がります。
意外と知らないフクロモモンガの性格が見えてくるかもしれません♪
フクロモモンガの性格
フクロモモンガ科に属しており、カンガルーやコアラの仲間です。
メスには育児嚢と呼ばれる袋がお腹にあり、ここで子どもを70日間ほど育てます。
切歯として下の歯2本が大きく前に突き出していますが、歯は伸び続けることはありません。
飛膜と呼ばれる前肢の第5指から後肢の最初のつま先まで伸びる膜があり、これを使って樹木の間を滑空します。
長いときには50mほども滑空することができます。
野生では7匹以下の家族を中心とした群れ(1匹のオスのリーダーとメスや子供)を作って暮らしています。
群れで生活するため、鳴き声や匂いによるコミュニケーションが発達しています。
リーダーのオスがグループの仲間に匂いつけをする習性があります。
食性は雑食性で、アカシアやユーカリの樹液、果汁、花粉、そして昆虫を食べています。
飼育下では、メスは3ヶ月周期で通常1~2匹の子供を産みます。
小さなころからミルクをあげたりエサを手で与えるなどしているとよく懐くようになります。
性格は臆病で寂しがり屋です。
飼い主がいなくなるとストレスを感じてしまう個体もいます。
本来フクロモモンガは警戒心と縄張り意識の強い動物であるため、見知らぬ人間に対して強烈な威嚇をすることもあり、飼い主ですらスキンシップをあまりとらないと警戒心をすぐにもたれてしまうため、コミュニケーションを密にとる必要があります。
また、声でコミュニケーションを取るため、嬉しいときには「クックッ」、威嚇するときは「ギーギー」、甘えたいときには「シューシュー」、寂しいときには「アンアン」などその時の状況によっていろいろな鳴き声を発します。
この鳴き声は体の割に大きく、特に夜間にはうるさくて眠れないと感じてしまう可能性もあります。
フクロモモンガの毛色
フクロモモンガの毛の色や柄はこんな種類があります。
ノーマル、ホワイトフェイス、モザイク、リューシ、プラチナ、クリミノ、アルビノ
フクロモモンガに似ているのは?
フクロモモンガに似ている種類のペットはこちら!
アメリカモモンガ、タイリクモモンガ
フクロモモンガの飼い方としつけ方
種類によって適している飼い方やしつけ方は様々です。
室内で飼う方が適しているペットもいれば、逆に屋外で飼う方がストレスがたまらず快適に過ごせるペットもいます。
もちろん、性格によってしつけ方も全く変わってきます。
フクロモモンガに合わせた飼い方・しつけ方を解説します。
フクロモモンガに適した気温は23~28℃であり、暑さには比較的強いですが、寒さには弱いです。
気温が20℃以下になると体調不良や食欲不振、ストレスによる自咬症をおこすこともあります。
夏にはエアコン、冬にはヒーター、もしくは爬虫類or小動物用の保温シートなどで快適な温度を保ってあげましょう。
ケージを置く場所は直射日光が当たる場所は避けましょう。
フクロモモンガは他の種類のモモンガと比べて懐きやすいのが特徴ですが、懐かせるには、飼い主の匂いを覚えさせる、モモンガ用ポーチに入れてみる、積極的に話しかける、体の前方から触るなどを実践してあげましょう。
また、群れで生活するので、可能ならば複数飼育がおススメですが、単独の場合は飼い主が十分なコミュニケーションをとってあげましょう。
単独での飼育は懐かせやすいというメリットもあります。
トイレのしつけはほぼ不可能だと思っておきましょう。
モモンガはケージにつかまった状態で排泄をする特徴があるので、ケージの外も汚れてしまいます。
排泄物の臭いはかなりきついので、ケージの中と外、毎日こまめな掃除が必要です。
もしケージの外に出した場合はそこらじゅうに糞尿をするので、部屋中の掃除をする覚悟が必要です。
室内と屋外どっちで飼うのに適している?
フクロモモンガは、室内で飼うことに適しています。
フクロモモンガのオスとメスの違い
フクロモモンガオス・メスそれぞれの性格の違いや行動はあるのでしょうか?
フクロモモンガの性別ごとの性格・特徴を見ていきましょう。
オス:メスよりもなつきやすいと言われます。
大人になるにつれて頭頂部や胸部などの臭腺がある部分がハゲてきます。
マーキングをするのでメスよりも臭いがきつくなる可能性があります。
メス:育児嚢と呼ばれる袋をお腹に持ちます。
また、メスにも臭腺があるので、多少胸の部分がハゲてきます。
メスも尿でマーキングをしますが、臭いはオスほど強くはありません。
オスに比べて神経質で馴れるのに時間がかかる子が多いです。
フクロモモンガのおすすめのエサ
ペットのエサは数えきれない種類があります。
何を選べばいいかわからない人も多いと思いますが、エサもペットによって様々です。
フクロモモンガの体質に合った、健康的で長生きすることにつながるエサの種類を紹介します。
主食としてフクロモモンガ専用フード、副食として果実やナッツ、野菜、動物性タンパクのミルワーム、チーズ、煮干しなどを与えます。
フクロモモンガは甘いものを好むので、嗜好に合ったものをバランスよく与えましょう。
野菜などは室温に戻してから、食べやすいよう1cm弱程度のサイコロ状に切って与えます。
水は毎日取り換えて常に新鮮なものを用意しましょう。
スイセン、チューリップ、アジサイ、アサガオ、スズラン、ニラ、ネギ、タマネギ、ジャガイモの芽、アボカドなどはフクロモモンガにとって有毒なので与えないように注意が必要です。
フクロモモンガの1ヶ月の食事代(エサ代)の平均
フクロモモンガの1ヶ月の食事代(エサ代)は、約1,000~3,000円です。
フクロモモンガのお風呂のペース
基本的に必要なし、どうしても汚れや臭いがが気になるときのみに限りましょう。
フクロモモンガにおすすめのグッズ
フクロモモンガを飼うにあたっておすすめのグッズを紹介します♪
飼育に欠かせないものであるケージは、高さがありステンレス製のものがおススメです。
アクリル製のものでも大丈夫です。
具体的には幅と奥行きは50cm以上、高さは70cm以上あるものが理想です。
また、移動・足場用に止まり木とコーナーステージもケージ内に設置してあげましょう。
トイレを設置する場合はハムスターなどの小動物用のトイレを床に置き、固まらないタイプのトイレ砂を用います。
設置しない場合は床に網状のすのこを敷き、その下に脱臭作用のあるペットシーツを敷き詰めます。
おがくずや紙くずを床材として敷いておくのもよいですが、ペットシーツの方が掃除が楽でしょう。
他にも寝床や遊び場所としてポーチやハンモックをできれば複数用意し、また食事用に金網にひっかけるタイプのエサ入れ、給水ボトルを設置してあげましょう。
必須ではないですが、小動物用の爪切り、取扱いのための皮手袋、温度管理のための温湿度計があると便利です。
フクロモモンガのかかりやすい病気
体質によって、かかりやすい病気は様々です。
自分のペットのかかりやすい病気を知っておくことで、日頃の生活で気をつけることも見えてきます。
フクロモモンガがかかりやすい病気はこのようなものがあります。
クル病、下痢、熱中症、低体温症、ペニス脱、脱毛、白内障、角膜炎、肥満、骨折、代謝性骨疾患、後肢麻痺、脱臼、自傷行為
フクロモモンガのよく使う薬・サプリ
整腸作用を目的としてマルチビタミンや乳酸菌が含まれるもの、栄養補給を目的としてゼリーや虫の幼虫を粉末にしたものなどが使用されます。
フクロモモンガの治療平均価格
ペットを飼うには、もちろん高い医療費がかかります。
最近はペット用の保険もありますがまだまだ浸透しておらず、病気になった際に飼い主は高額な治療費を払うこともあります。
そして、治療費はペットの種類によってさまざまです。
まずモモンガなどのエキゾチックアニマルを診察してくれる病院は限られています。
飼育の前に近所にそのような病院があるか調べておきましょう。
治療費は病院によって異なりますが、診察費としてだいたい1,000~2,000円、鎮静費(麻酔費)として3,000~5,000円、症状により各種検査費用として1,000~10,000円ほどかかってきます。
また、薬代として1,000円~、手術となると、10万円を超えることも珍しくありません。
フクロモモンガの平均寿命と価格
フクロモモンガの平均寿命
人間よりもとても寿命が短いペットたち。
その分、1日1日を大切にして健康的で幸せな日々を一緒に過ごしたいですよね。
ですが、種類によって平均寿命は違うので基礎知識として覚えておきましょう。
フクロモモンガの平均寿命は12~15年です。
フクロモモンガの価格相場
フクロモモンガの価格相場は、1~20万円です。
フクロモモンガを飼っている主な著名人
森泉、前田敦子
フクロモモンガに関するまとめ
飼育場所のスペースがそれほどいらないため、ワンルームで生活する一人暮らしの方でも飼うことができます。
また、モモンガの中でも懐きやすい種類であるため、癒しを求める方にも最適です。
完全な夜行性のため昼間はほとんど寝ているので、夜型の生活リズムの方の方が触れ合いなどは楽しめるでしょう。
臭いがかなりきついのと、鳴き声が意外にも大きいので、その点が気になる方は避けた方がよいでしょう。
モモンガの中では最も手に入れやすく、情報も入手しやすいので、モモンガを飼いたい初心者の方にはおススメでしょう。