マーシャルフェレットの基本情報
- 原産国、地域 アメリカ
- 一般的な体重 0.8~1.5kg
- 一般的な体高 体長30~40cm
マーシャルフェレットの名前の由来
フェレットは繁殖されたファームの名前がそのまま種類名となっており、マーシャルフェレットはアメリカにあるマーシャル社をファームとするフェレットであるため、この名前がつけられています。
マーシャルフェレットの歴史
マーシャルフェレットにはどのような歴史はがあるのでしょうか?
フェレットはヨーロッパケナガイタチもしくはステップケナガイタチが家畜化されたものとされていますが、はっきりとしたことは分かっていません。
3000年前から飼育されていたと考えられており、古くは紀元前4世紀以前に古代エジプトやギリシャでウサギやネズミを捕るために家畜化されたものとも言われています。
古代ギリシャの地理学者がリビアではすでにフェレットが家畜として飼われていたとも記述しており、他にも古代ローマの博物学者がその著書の中で地下に穴を掘って暮らすアナウサギの狩りにフェレットを使用していたことを書き記しています。
その後10世紀から12世紀頃十字軍によってフェレットが広められたとも言われています。
14世紀から16世紀のルネサンス時代になると、裕福な女性の間でフェレットを飼うことが一つの趣味となりました。
19世紀後半になると、アメリカの毛皮商人がスペインからフェレットを輸入して毛皮用のフェレット飼育が栄えたと言われています。
マーシャルフェレットのファームであるマーシャル社はアメリカのニューヨーク州に存在し、1939年からペット用フェレットを繁殖しています。
マーシャルフェレットの日本での普及は、1993年、アメリカ人のマイケル・E・コールマンにより日本に輸入、紹介することにより始まりました。
当初ペット流通業者の扱いは少なく、ペットショップミヤザワが主に取り扱いをおこなっていました。
コールマン氏は国際フェレット協会を設立し、フェレットの普及に努めました。
獣医師の野村潤一郎もその活動に参加し、飼育書を執筆したり、テレビ番組で紹介するなど普及の一役を買いました。
マーシャルフェレットの性格や特徴
マーシャルフェレットには、どんな性格や特徴があるのでしょうか。
それぞれの性格や特徴をきちんと知っておくことでペットが長生きし(寿命が延び)、一緒に過ごせる大切な時間が増えることにも繋がります。
意外と知らないマーシャルフェレットの性格が見えてくるかもしれません♪
マーシャルフェレットの性格
日本に初めて輸入されたフェレットで、アメリカのニューヨーク州にあるマーシャル社で繁殖されたフェレットを指します。
通称スーパーフェレットとも呼ばれます。
顔は鼻に向かってシュッと細い小顔で、身体は他の種類と比較して小さく細身です。
右耳に入っている避妊去勢手術や臭腺除去手術を終えたことを示す「:」の模様の2つの刺青と、生体情報を識別するために埋め込まれているマイクロチップが最大の特徴です。
保証がしっかりしており、もし購入してから臭腺、避妊・去勢手術が不完全であったと発覚しても、無料で再手術を行うことができます。
性格は比較的温厚で噛み癖も少なく、遊び好きで飼い主にもよく懐くため、初心者にも人気の種類のフェレットとなっています。
この温厚さは母親と過ごす期間が長いためです。
稀に強い噛み癖を持つ個体もいるので、その場合は早期にしつけが必要です。
臭腺を除去しているため、他の種類のフェレットと比べると、臭いも少ないです。
マーシャルフェレットの毛色
マーシャルフェレットの毛の色や柄はこんな種類があります。
セーブル、バタースコッチ、シナモン、シルバーミット、アルビノ、ホワイトファー、ブラックアイ
マーシャルフェレットに似ているのは?
マーシャルフェレットに似ている種類のペットはこちら!
パスバレーフェレット、カナディアンフェレット、ミスティックフェレット、マウンテンビューフェレット、ルビーフェレット、ニュージーランドフェレット、アンゴラフェレット
マーシャルフェレットの飼い方としつけ方
種類によって適している飼い方やしつけ方は様々です。
室内で飼う方が適しているペットもいれば、逆に屋外で飼う方がストレスがたまらず快適に過ごせるペットもいます。
もちろん、性格によってしつけ方も全く変わってきます。
マーシャルフェレットに合わせた飼い方・しつけ方を解説します。
基本はケージ飼いですが、ストレス軽減のために1日1時間ほどケージの外で遊んであげる必要があります。
猫じゃらしやボール、トンネル遊びが好きなので、おもちゃを色々と用意してあげましょう。
ケージの外に出すときはかじらないよう電気コードやカーテンに注意が必要です。
可能ならハーネスを付けて外に散歩に連れ出してあげてもよいでしょう。
その場合は砂や雪で穴掘りをして遊ぶのも好きなので、させてあげると喜びます。
暑さや寒さに弱いので、室温は15~23℃、湿度40~60%に保つようにしましょう。
夏はエアコンが必須です。
マーシャルフェレットは噛む個体は少ないですが、もし噛み癖が出てしまったら、噛まれた瞬間に大きな声で叱ったり、噛まれた部分をフェレットに押し付けるなどの方法でのしつけが効果的です。
トイレを覚えさせるには、トイレを壁際に設置し、他の場所でしたうんちをトイレに移動させて臭いをつけるなどで覚えさせるといいでしょう。
日頃の付き合い方として、抱き方は脇の下に手を入れてぶら下げるようにしたり、お尻をさせるように体全体を抱えてあげるとよいでしょう。
その場合はびっくりさせないよう必ず声をかけてから触るようにしましょう。
また、頭をなでたり、耳の後ろを軽く掻くと喜ぶ場合が多いです。
体のケアとしては、歯石がつきやすいのでガーゼで歯を拭ってあげるなど歯のケアをしてあげるとよいでしょう。
その場合は小さい頃から少しづつ慣らす必要があります。
換毛期は1年に2回、春と秋です。
自分で体を舐めてお手入れをしますが、毛玉をうまく吐き出したりはできないので、換毛期はブラッシングをしてあげましょう。
その他、犬同様フィラリアやジステンパーにかかるので、毎月のフィラリア予防と毎年の予防接種が必要です。
室内と屋外どっちで飼うのに適している?
マーシャルフェレットは、室内で飼うことに適しています。
マーシャルフェレットのオスとメスの違い
マーシャルフェレットオス・メスそれぞれの性格の違いや行動はあるのでしょうか?
マーシャルフェレットの性別ごとの性格・特徴を見ていきましょう。
オス:メスに比べて大きくなることが多いです。
性格はおっとりとした温和な個体が多い傾向にあります。
メス:オスに比べて性格がややきつめになる個体が多い傾向にあります。
馴れるのに時間がかかる個体も多いです。
マーシャルフェレットのおすすめのエサ
ペットのエサは数えきれない種類があります。
何を選べばいいかわからない人も多いと思いますが、エサもペットによって様々です。
マーシャルフェレットの体質に合った、健康的で長生きすることにつながるエサの種類を紹介します。
食事は動物性タンパク質と脂肪がメインです。
炭水化物は少量でよいでしょう。
腸が短く盲腸がないので、消化の良い食べ物を与える必要があります。
植物性繊維や植物性タンパク質を与えるのは好ましくありません。
通常はフェレット専用ドライフードを与えます。
マーシャル社が出しているものがあるので、マーシャルフェレットにはそれを与えるのがベストでしょう。
幼齢期、高齢期にはお湯でふやかしてあげましょう。
1日に必要なカロリーは200~300kcal/kgです。
その他、コミュニケーションの一環としてジャーキーなどのフェレット専用のおやつを用意してあげるのもよいでしょう。
肥満になりやすいので与えすぎには注意が必要です。
人間用のドライフルーツ、チョコレート、ネギ・ニラ・にんにく類、乳製品、レバー、生魚、ナッツ類、動物・魚の骨、ジャガイモの芽、野菜・果物(種も含む)、ブドウ類、生卵の白身、パン類などは中毒・病気を引き起こしたり死亡したりする可能性もあるので、与えないよう注意が必要です。
マーシャルフェレットの1ヶ月の食事代(エサ代)の平均
マーシャルフェレットの1ヶ月の食事代(エサ代)は、約1,000~3,000円です。
マーシャルフェレットのお風呂のペース
2週間に1回程度
マーシャルフェレットにおすすめのグッズ
マーシャルフェレットを飼うにあたっておすすめのグッズを紹介します♪
ケージとしてフェレット専用のものが販売されているので、それを用意してあげましょう。
出入り口自体が大きく高さのないもの、床が平坦なものを選び、ケージ自体は高さよりも広さを重視したものがおススメです。
中に設置するものとしては、寝場所としてのハンモック、重たくてひっくりかえらないフードボール、給水ボトル、四角く奥行きがあり側面が広いトイレ、固まらず食べても詰まらないトイレ砂、床に敷く布、噛んでも大丈夫なおもちゃなどです。
病院への通院やお出かけ用にキャリーバッグ、身体のケア用に爪切り、小動物用のブラシ、歯のケア用にガーゼもしくは歯磨きシートがあるとよいでしょう。
マーシャルフェレットのかかりやすい病気
体質によって、かかりやすい病気は様々です。
自分のペットのかかりやすい病気を知っておくことで、日頃の生活で気をつけることも見えてきます。
マーシャルフェレットがかかりやすい病気はこのようなものがあります。
ジステンパー、フィラリア、副腎腫瘍、インスリノーマ、悪性リンパ腫、腸閉塞、腸炎、ミミヒゼンダニ、歯石、尿路結石、脾腫
マーシャルフェレットのよく使う薬・サプリ
整腸作用を目的として乳酸菌が含まれるもの、毛並みや皮膚のためにビタミン、脂肪酸が含まれるもの、免疫力増進のためにアガリクスや姫マツタケが含まれるもの、毛球症の予防に流動パラフィンやグリセリン・ワセリンが含まれるものなどが使用されます。
マーシャルフェレットの治療平均価格
ペットを飼うには、もちろん高い医療費がかかります。
最近はペット用の保険もありますがまだまだ浸透しておらず、病気になった際に飼い主は高額な治療費を払うこともあります。
そして、治療費はペットの種類によってさまざまです。
最近ではフェレットを診てくれる動物病院も増えていますが、すべての病院で対応してもらえるとは限らないので、家の近くにそのような動物病院があるか調べておきましょう。
健康であっても予防として混合ワクチンを年1回、フィラリアやミミダニ予防薬を毎月1回投与する必要があり、病院によって異なりますがだいたい年1万5,000円~2万円ほどかかります。
その他何か病気にかかってしまった場合、診察費や検査代、薬代などで1回の支払いが1万円以上になることも多く、フェレットの3大疾患と呼ばれる副腎腫瘍・インスリノーマ・悪性リンパ腫では30万円以上の治療費かかることも珍しくはありません。
マーシャルフェレットの平均寿命と価格
マーシャルフェレットの平均寿命
人間よりもとても寿命が短いペットたち。
その分、1日1日を大切にして健康的で幸せな日々を一緒に過ごしたいですよね。
ですが、種類によって平均寿命は違うので基礎知識として覚えておきましょう。
マーシャルフェレットの平均寿命は5~20年です。
マーシャルフェレットの価格相場
マーシャルフェレットの価格相場は、4~15万円です。
マーシャルフェレットを飼っている主な著名人
浅香唯、松雪泰子、ガッツ石松、吉沢悠
マーシャルフェレットに関するまとめ
マーシャルフェレットは穏やかな性格で噛み癖も少なく、臭いもほとんどないため初心者の方にも向いています。
飼育スペースもそれほど必要なく鳴き声もほとんどないのでアパートでも飼うことができ、寝ている時間が長いので日中留守が多い一人暮らしの方にもおススメです。
馴れると甘えたりじゃれたりしてくるので、癒しが欲しい方にもぴったりです。
しかし、フェレットは病気をすることが多く、治療費もそれなりにかかるため、金銭的に余裕のない方は飼うべきではないでしょう。