要求吠えとは吠えることで自分の要求を通そうとする行動です。
この要求吠えに答えてしまうように、おやつをあげたり、散歩に連れて行ってあげたりしてしまうと「吠えたら要求が通る」と理解してしまい、要求が通るまでいつまでも吠え続けてしまう困ったワンちゃんになってしまうことも。
そのため、幼いころからしっかりとしつけを行う必要があります。
そんな要求吠えのしつけのやり方、老犬になってからの直し方についてご紹介します。
要求吠えをしつける方法
要求吠えをなんとかやめさせる方法はないかと悩んではいませんか?
通常であれば子犬の間にしつけを行うことで、要求吠えはある程度抑制できるのですが、成犬になってしまうとその直し方は根気がいる作業となってしまいます。
いつまでも続く要求吠えをなんとか無くすためにも、正しくしつける方法をご紹介しましょう。
無視をする
お散歩にいきたい、おやつがほしい、遊んでほしい、構ってほしいなどなど、甘えん坊なワンちゃんであればあるほど、自分の気持ちを伝えるために要求吠えをする子は多いようです。
その要求吠えに対して、すぐに反応をしてしまうのはよくありません。
というのも吠えれば飼い主がいうことを聞いてくれる=飼い主に何かを伝えたいときは大きく吠えればいいんだ!
と、間違った解釈をされてしまうからです。
もし、今まで吠えたらすぐに構ってあげていたという方は、無視をすることから始めましょう。
吠えても無視をすることで、犬は「要求吠えをしても無駄」だと理解をしてくれます。しつけのポイントは、どんなことがあっても無視を続けるということ。
背中を向けて吠えるのをやめるまで知らない顔をしておきましょう。
そして、吠えるのをやめたなら思いっきり褒めてあげましょう。
この緩急が、要求吠えの直し方において大変重要なものとなります。
気をそらす
要求吠えをする犬のしつけでぜひ試していただきたいのが、吠えた瞬間に気をそらすような何かをするということです。
例えば要求吠えが始まったら、大きな金属音を鳴らしてみる、掃除機をつけてみるなど、とにかく犬が驚くような大きな音を鳴らします。
その音に驚き、鳴くのを止めたらすかさず褒めてあげるのです。
これを繰り返せば、犬は「鳴くのを止めたら褒めてもらえた」と理解をし、いつのまにか要求吠えをしなくなるという直し方なのです。
このときに注意をしていただきたいのが、気を逸らそうとして大声をあげたり、金切り声で怒鳴ったりしてしまわないことです。
飼い主が感情的に怒鳴ってしまうと、興奮をして余計に吠えてしまいますので、気を逸らすときは、声以外のもので行いましょう。
要求吠え以外の動作を教える
要求吠えが少なくなってきたら、ぜひチャレンジしていただきたいのが吠える以外の方法で自分の要求を伝える動作を教えることです。
要求吠えの直し方を実践し、実際に吠える回数が減ったとしても、自分の要求をなんとか飼い主に伝えたいという気持ちが犬に残っている限り完全になくなることはありません。
そのため、解決策としてぜひ取り入れてほしいのが、その犬独自の要求方法を見つけてあげることです。
例えば、おすわりであったり、お手であったり、近くに寄り添うだけでもいいですし、無言でジッと見つめるというものだけでもいいでしょう。
この動作に対して、飼い主が要求に答えてあげれば「要求吠えをするよりも、飼い主がいうことを聞いてくれる!」と思ってくれるはずです。
とにかく吠えるという動作以外で思いを伝える方法を考えてあげましょう。
要求吠えが直らない場合のやめさせ方
要求吠えの直し方やしつけ方法を実践しても、いつまでもいっこうに治らないという方は、もしかしたら愛犬の年齢が関係あるのかもしれません。
というのも、要求吠えなどのしつけを行うのに適した時期というのは生後3ヵ月〜1歳までの間といわれています。
この期間から離れれば離れるほど、しつけは難しくなっていくのです。
老犬になるまでしつけを全くされた経験のない犬はさらに難易度があがるでしょう。
しかし、だからといって絶対に治らないと決まったわけではありません。
どうしても愛犬の要求吠えが治らないことに、悩んでいる方はぜひ次の方法を試してみましょう。
吠える理由を考える
要求吠えだと思っていたけれど、実は違うことで吠えていた!なんていう場合もあります。
犬は吠えることで自分の意思を伝えようとしますので、要求がある以外にも、警戒している、不快に感じている、恐怖を感じているなどの理由で激しく吠えたてます。
その、吠える本当の理由を突き止めれば、無駄に吠える行為はなくなるかもしれません。
要求吠えだと決めつけている方は、まずは本当の理由はほかにないのかを考えてみましょう。
激しく叱りつけていないか
要求吠えをする犬にイライラしてしまい、思わず大きな声で叱りつけてはいませんか?
犬にとって叱るという行為は、ストレス以外のなにものでもなく、感情的に叱られることで、余計に興奮をしてしまいます。
そうして余計に吠える愛犬を見てさらにイライラしてしまい、怒鳴り声をあげてしまい、それを聞いた愛犬もさらに興奮して・・・という悪循環に陥ってしまっているのかもしれませんね。
感情的に叱る行為は、しつけにはなりませんし正しい直し方とは到底いえません。
本当に要求吠えを直したいのであれば、叱るのではなく無視をするなど、違う方法でしつけるようにしましょう。
根気よく対応をする
要求吠えの対策や直し方を今日初めてしたけれど、全く治らなかった!
と、悩んでいる方は、犬のしつけは根気が必要だというのを覚えておきましょう。
運がよければすぐに、要求吠えをやめさせられるのですが、場合によっては年単位でしつけを行う必要もあります。
特に成犬以上になると、しつけに要する期間は長くなる傾向にあります。
どうしてもすぐに効果を感じたいのであれば、プロのドッグトレーナーにお願いをするとよいでしょう。
その要求吠えは本当に要求があるから吠えているの?
要求吠えを急にするようになった、どれだけしつけをしても、いつまでも治らないという老犬や成犬の場合、要求があるから吠えているのではなくケガや病気が関係している可能性があります。
飼い主が気づかない場所に痛みを抱えていて、一生懸命吠えているのかもしれませんし、老犬の場合ならば認知症や痴呆症によって要求吠えをしているのかもしれません。
どちらにしても、急に要求吠えをするようになったら、要求吠え以外の可能性を考えるようにし、場合によっては早めに獣医師に相談をしましょう。
要求吠えの直し方を知ってよりよい愛犬との関係を築こう
要求吠えの直し方、しつけの方法をご紹介しましたが参考になりましたか?
いつまでも続く要求吠えにイライラしてしまう気持ちはよくわかりますし、しつけをおこなってもなかなか結果が見えずに落ち込んでしまうこともあるでしょう。
しかし、子犬でも老犬でもしつけは根気よく行うのがポイントです。
ぜひ、要求吠えをやめさせるためにも根気よく楽しみながら直し方を実行してくださいね。