以前までは外飼いが主流でしたが、今では大半のワンちゃんが飼い主さんと共に室内で暮らしていますよね。
急な寒暖差や雨風の心配もなく、飼い主さんと一緒に過ごせる室内はワンちゃんにとっても安心出来る「家」ですが、お家によってはどうしても愛犬に入ってほしくない部屋がありますよね。
今回はそんな、ワンちゃんが入ってはいけない部屋に入らせないしつけや対策方法について解説していきます。
入ってはいけない部屋って?
ワンちゃんにとって入ってはいけない部屋とは、どんな部屋でしょうか?
一番に思いつくのは、キッチンですよね。
ワンちゃんが中毒症状を起こしてしまう食べ物や、中毒を起こさないと言えども食べてしまうと困るもの以外にも、キッチンバサミや包丁などの刃物もあり、ワンちゃんにとって危険な場所です。
飼い主さんにとって入ってほしくない部屋では、粗相をした時に掃除がしづらい和室や、趣味や仕事の部屋などがあるかと思います。
そういった、ワンちゃんが入ると危険または飼い主さんが愛犬に入ってほしくない部屋に入らないようにするためには、どういったしつけが良いのでしょうか?
入ってはいけない部屋に入らせないしつけ
こういったしつけは子犬から行う方が良いですが、例え成犬や老犬であってもしつけをすればワンちゃんは、しっかりと理解してくれます。
しかし、しつけ方法を間違えてしまうとワンちゃんは、どうして怒られているのか、どうして入ってはいけないのか理解出来ないことがあるため、正しいしつけ方をご紹介していきます。
目標を決める
最終的な目標は、フェンスやゲートがなくてもワンちゃん自身が「この部屋には入ってはいけない」と理解して、自主的に入ろうとしない状態にすることです。
そのため、これまで出入りを自由にしていた部屋であったり、ゲートやフェンスで区切っていたために入れなかったワンちゃんにとっては、少しハードルが高く、理解してもらえるまでに時間はかかってしまいますが、根気強く教えることが重要です。
もしも最終目標のハードルが高い場合は、愛犬に合わせて中間目標などを決めて愛犬を褒めてしつけられるようにしましょう。
入ってはいけない部屋だとワンちゃんに理解してもらう
例えば、これまで部屋に入れたのにも関わらず急に入れなくなってしまった場合、ワンちゃんは今までは部屋に入っても何も言われなかったのに、どうして怒られてしまったのか分からず、怖い思いをしてしまいます。
まずは、入ってはいけない部屋に入りそうになったら、「マテ」と指示を出して、飼い主さんだけ部屋に入りましょう。
しばらくの間、ワンちゃんが静かに待っていられたら合格として、思いっきり褒めてあげましょう。
飼い主さんだけが部屋に入る時間は、最初は5分など短い時間から始めて徐々に待つ時間を伸ばしていくと、より効果的です。
これを繰り返し行うことで、ワンちゃんは次第に「ここには入ってはいけないんだな」と理解してくれるようになります。
もしも入っては行けない部屋に入ってしまった場合は、怒鳴ったり、叩いたりせずに、低い声で「ダメ」や「イケナイ」と言ってワンちゃんを、入ってはいけない部屋の外に出しましょう。
理由別、入ってはいけない部屋のしつけ方や対策方法
子犬であっても成犬であっても、まずはワンちゃんに入ってはいけない部屋だと認識してもらうことが重要ですが、粗相されたくないから、危険だからと言ったように入ってほしくない理由は様々ですよね。
そういった理由に合わせた対策方法を次にご紹介していきます。
粗相されると困るから
自宅内で粗相をする場合、子犬もしくは引っ越しなどで環境が変わった時が多いかと思います。
粗相されると「またやられた・・・」と、ついガッカリしてしまったり、怒ってしまいますがグッと我慢しましょう。
もし、これまで外でしかしなかった子が環境の変化に伴って、自宅で粗相してしまうようであれば「もう一度トイレトレーニングのチャンス」と考えるのも良いですね。
どういった理由でも粗相をしてしまう場合は、まずは入ってはいけない部屋を教えるよりも先にトイレトレーニングを行いましょう。
トイレトレーニングも根気のいるしつけではありますが、入ってほしくない部屋以外であっても自宅内で粗相してしまうと、小さなお子様がいるご家庭や、その他にペットがいるご家庭は困りますよね。
トイレトレーニングが完了するまでは、必ず特定の居室で飼い主さんの目の届く範囲のみフリーにしておきましょう。
危険なものがあるから
危険なものが多いキッチンや、入られると困る趣味や仕事部屋は、まずフェンスやゲートを付けて物理的に入れないようにすることも大切です。
根気強くしつけることは重要ですが、こうした危険な部屋などに入ってしまうことでワンちゃんがケガや、誤飲などをしてしまうことのないようにまずはフェンスなどで飼い主さんが対策をしましょう。
しつけを行う際は、万が一そうした部屋に入ってしまってもワンちゃんがケガなどをしないように、危険なものは全て片づけてからしつけをする時間を作ってあげると安心です。
入ってはいけない部屋対策におすすめのフェンスやゲート
物理的に部屋に入れないように出来るフェンスやゲートは、1つあるだけでもワンちゃん一人の留守中などにも利用出来るため、とても便利です。
今回は、そんなワンちゃんの身を守ることの出来るおすすめのフェンスやゲートをご紹介します。
アイリス ペットゲート
取りつけが簡単な突っ張り式のため、柱や壁を傷つけずに設置することが出来ます。
設置幅は70~91㎝、高さ78㎝あるためジャンプをして飛び越えてしまう心配がなく、しっかりとした作りのため大型犬がもたれかかっても壊れないとのレビューも多く見られました。
このフェンスは、上下でロック出来るためワンちゃんがフェンスに当たってしまっても勝手に開くことがなく、扉を開けた時に自動的に扉が閉まるように出来ているため、締め忘れの心配もありません。
自動で閉まると聞くと、例えば開けっ放しにしたい時などに困ると思いますが、90度の角度で開けっ放しに出来る機能が付いているため、その時の状況に合わせて利用することが出来ます。
個人的には、ペット用品で有名なアイリスプラザが販売しているということもあって信頼性も高いのが嬉しいポイントです。
<ペットゲート ドッグバリアードア+キャットドア
こちらも取りつけ簡単な突っ張り式ですが、先ほどと大きく違うのは猫のみ通ることの出来るキャットドアが付いています。
子犬や小型犬は入れるサイズなので、多頭飼いしている方にもおすすめかもしれませんね。
高さは107㎝あるため、大型犬でも飛び越えてしまう心配がなく、しっかりとした造りのため頑丈です。
お値段は高いと感じるかもしれませんが、その分頑丈で簡単に壊れないため1つで何年も使用出来るというレビューが多く見られました。
扉にはロック機能が付いているため、愛犬が押して開けたり、もたれかかった時に開いてしまう心配がありません。
猫用ゲートが不要であれば高さがもう少し低い75㎝のゲートもあるのでそちらも要チェックです!
ワンちゃんのしつけのコツ
ワンちゃんにしつけは必要ないと考える飼い主さんもいますが、群れで暮らしていたルーツを持つ犬にとっては、ルールやしつけは必要です。
みなさんは、愛犬にとっての幸せとはどんなことだと思いますか?
美味しいご飯が毎日食べられて、大好きな飼い主さんと毎日お散歩に行ったり、遊んでもらったり、こうした行動の最中は愛犬の笑顔が見られるため「幸せなんだなぁ」と感じることが出来ますよね。
しかし先ほどもお話した通り、群れで暮らしていたルーツを持つ犬にとって「リーダー」の存在が欠かせません。
もしも愛犬にとってリーダーとなる存在がなければ、愛犬がリーダーの役目を果たそうとしますが、愛犬にとって信頼出来て、安心を与えてくれる存在を常に感じることが出来ずストレスを感じてしまいます。
こうした理由から、飼い主さん自身が愛犬と信頼関係を築き、リーダーとなって愛犬を導くことも愛犬の幸せと言えます。
では、どうやって信頼関係を結べばしつけなども上手く行くのかについて解説していきます。
褒めてしつける
トイレトレーニングや今回ご紹介した入ってはいけない部屋を教える際に、もし愛犬が飼い主さんにとって好ましくない行動をとっても、決して大きな声で怒鳴ったり、叩いたりしないでください。
ワンちゃんは、どうして飼い主さんが怒っているのか分からないだけでなく、理由のよく分からないことで大きな声を出す怖い人だと認識してしまいます。
いけないことをした時には、低い声で「ダメ」や「イケナイ」と愛犬に短く言いましょう。
思っていたように進まないとしても、何度も経験することで必ず理解してくれます。
ワンちゃんのしつけで最も効果の出る方法は、褒めてしつけることです。
これは飼い主さんにとって手間がかかるかもしれませんが、愛犬がイタズラしそうなものは片づけておく、入ってはいけない部屋に入る前に愛犬の気をそらす、排泄前の仕草を見せたらトイレに誘導するなど、ワンちゃんが悪いことをする前に飼い主さんが対処してあげましょう。
例えば、入ってはいけない部屋に入りそうになったら「マテ」と言って待たせることで、愛犬がマテをしてくれると褒めることが出来ますよね?
こうした方法で、少しずつ褒めて伸ばすことがワンちゃんのしつけでは最も効率が良く、効果のある方法です。
決定権は飼い主さんが持つ
リーダーと聞くと、可愛がることはあまりせず厳しい態度を取り続けなければいけないイメージをお持ちの方もいるかと思いますが、ワンちゃんにとってのリーダーとは信頼が出来て、愛情を常に与えてくれる人のことです。
また、群れの中で暮らすワンちゃんたちは孤独が苦手なため、日常的に声をかけてあげたり、一緒に遊んだりして可愛がることは重要です。
しかし、全ての決定権は飼い主さんが持つようにしましょう。
例えばお散歩でも、ワンちゃんが行きたい方向に飼い主さんが従って進むのではなく、飼い主さん主体となってお散歩するようにしたり、ご飯の時間は愛犬に催促されてから与えるのではなく、飼い主さんが決めることです。
愛犬に判断を委ねることで、愛犬がいつも神経を張り巡らせている状態となるためリラックスすることが出来ません。
こうした日常的な動作や小さな出来事からでも、飼い主さんが愛犬のリーダーとなれるように工夫してみましょう。
ワンちゃん目線のしつけ
大切な家族である愛犬が悪さをしてしまっても、ついつい許してしまうこともありますよね。
しかし、それは本当に愛犬にとって良いことなのか一度考えてみましょう。
愛犬が健康で毎日楽しく幸せに暮らすために、最低限であってもルールを作ることは重要です。
叱る時は現行犯の場合のみに止め、同じことが起こらないように飼い主さんが工夫するだけでも、飼い主さん自身がガッカリすることも、愛犬が嫌な思いをすることも減らすことが出来ます。
ワンちゃん目線になった時、どうしたら改善出来るのか、どうしたら理解してもらえるのかと言ったように視点を変えてみることも大切です。
そして何よりも、愛犬の可能性を信じてみましょう。
今、入ってはいけない部屋に入ってしまうと困っている飼い主さんでも、必ずいつかはしつけを続けることでワンちゃんは理解してくれます。
犬は今を生きる動物だと言われており、飼い主さんの気持ちや気分次第で大きく変化します。
ぜひ、愛犬目線のしつけを考えてあげてみてください。
まとめ
愛犬が安心して過ごせる家であっても、入ってほしくない部屋はありますよね。
そういった部屋に入らないようにするには、まず愛犬に「入ってはいけない部屋だと認識」してもらう必要があります。
すでに何度か入ったことがある部屋であれば、急に入れなくなったことにストレスを感じる子もいるかもしれませんが、根気強くしつけることで必ずワンちゃんは理解してくれます。
また、こういったしつけの際は必ず褒めてしつけることを意識してみましょう。
部屋に意地でも入らせないという視点から、入らなければ愛犬を褒めることが出来ると考えてみてください。
ぜひ、この記事を参考にしつけやルールについても考えてみてください。