腎臓病の犬について

愛犬が腎臓病の時の原因と症状、食事やおやつの選び方と注意点まとめ

犬が腎臓病になってしまったら動物病院での治療に合わせて、おやつを含め食事管理を行う必要があります。食事は制限する栄養素と追加で与える栄養素についてしっかりと配慮して全体の栄養バランスが崩れないようにしましょう。

腎臓病の犬の場合、動物病院での治療に合わせて毎日の食事管理が非常に大切です。

食事の基本は腎臓に負担をかけやすい栄養素を制限して、腎臓の健康維持に役立つ栄養素を追加することによって、腎臓病の犬にとってバランスの良い食事を与えることです。

今回はそんな食事を中心に、犬の腎臓病について症状やおやつを含め幅広くご紹介させていただきますので、犬の腎臓病の食事について悩んでいる飼い主さんは是非ご活用ください。

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腎臓病ってどんな病気?

ラブラドール

そもそも腎臓病とはどのような病気なのでしょうか?

どんな病気にも同じことが言えますが、食事や治療について考える上では「今現在犬の体の内部で何が起こっているのか」を理解することが大切です。

腎臓の役割が上手に機能しなくなる病気

犬の腎臓は血液から作り出される尿の排泄過程の中で、体に不必要な老廃物を体から出す重要な役割を補っています

その他にも、腎臓では赤血球を作る、血圧を調整する、骨を強化するなどの重要な働きを補っており、これらの機能が正常に働かなくなる病気を腎臓病と呼びます。

腎臓病には主に2つの種類がある

腎臓病には、急性腎臓病と慢性腎臓病の2種類があります。

急性腎臓病は、急激に腎機能が低下して最悪の場合は命にかかわる恐ろしい腎臓病ですが、一方で早期治療を積極的に行う事によって回復する可能性もある腎臓病です。

慢性腎臓病は、急性腎臓病とは正反対で一度悪くなってしまうと完治せずに悪化してしまいやすい腎臓病で、病状が長い年月をかけて徐々に進行していくので初期段階で飼い主が気づきにくいのが特徴です。

犬の腎臓病の原因とは?

パグ

犬の腎臓病は、先述でご紹介させていただいた急性腎臓病か慢性腎臓病かによって原因が大きく異なります

急性腎臓病の場合

急性腎臓病の原因は様々ですが、原因を2パターンに分けることができます。

1つ目は腎臓機能自体に異常があって病気を引き起こす場合
2つ目は腎臓以外の器官に異常があって急性腎臓病を引き起こす場合です。

<腎臓自体の異常が原因の場合>

急性糸球体腎炎、ネフローゼ症候群、急性の腎炎などの病気が原因で腎臓病になる
腎臓にとって毒性がある食物を摂取することが原因で腎臓病になる

<腎臓以外の異常が原因の場合>

尿路結石症や悪性腫瘍、膀胱破裂により「尿を正常に排出できなくなることが原因」で腎臓病になる

慢性腎臓病の場合

慢性腎臓病の主な原因は、腎臓内にある尿を作る上で血液ろ過を行う役割を補う「ネフロン」という物質が壊れることで、慢性的に腎臓に炎症が起こり徐々に病気が進行していきます。

ちなみに、「ネフロン」という物質は間質性腎炎、水腎症、慢性糸球体腎炎を中心とした様々な病気が引き金となり破壊されることが殆どであり、一度破壊されると新たに形成されないので早めの治療が大切です。

腎臓病で現れやすい症状とは?

茶色い犬

腎臓病で現れやすい症状は、急性腎臓病か慢性腎臓病かによって異なり、特に慢性腎臓病は初期症状に気づきにくいので注意が必要です。

急性腎臓病の場合

急性腎臓病の場合の症状は主に以下のような症状が一般的に現れると言われています。

激しい脱水症状、急に元気がなくなる、食欲が全くない、嘔吐下痢をする、呼吸が急に荒くなる、意識が低下する、排尿しなくなる

慢性腎臓病の場合

慢性腎臓病の場合は、初期症状が分かりにくいですが下記の症状が現れます。

水を飲む量が増える、排尿が増えて尿の色が薄くなる、食欲低下による体重減少、嘔吐する、便秘になる、活動量が低下する、毛の質が悪くなる、口臭がするなど

時間をかけて徐々に症状が進行していき、飼い主がそれらの症状に気づいた時には治療ができない程進行していることがあります。

腎機能低下が進行して末期の慢性腎臓病になると、体に毒になる物質や体に不要な老廃物排泄が完全に出来なくなってしまう場合もあります。

この場合は、尿毒症発症に結びつきやすく痙攣発作の症状を引き起こすこともあります。

食事の選び方と注意点について

抱っこされたチワワ

腎臓病の犬の場合は、「腎臓に負担がかかりやすい栄養素を制限する」、「腎臓の健康に役立つ栄養素を食事に加える」ことが非常に大切です。

また、制限する栄養素と積極的に与えたい栄養素があるものの全体の栄養バランスが崩れないように細心の注意を払わなければいけません。

タンパク質が少なめの食事

腎臓負担軽減のために第一に考えたいのがタンパク質の制限です。

血液検査で腎臓の健康を考える場合は「クレアチニン」の数値を基準にしますが、このクレアチニンとは簡単に言うと「体に不要な物質」であり摂取したタンパク質の老廃物であるとも言えます。

その為、タンパク質量の摂取が多すぎるとタンパク質の老廃物であるクレアチニンの量が必然的に上がることからタンパク質量の制限が必要になると言われています。

また、そもそもタンパク質には窒素が含まれていますが、窒素は犬の体内で最終的に尿素になります。

窒素は腎臓でろ過されて尿で体外に排出されますが、この窒素が増えれば増えるほど腎臓はより激しく機能しなければなりませんので、腎臓に出来る限り負荷がかからないようにタンパク質量を調整しなくてはいけません。

ここで注意が必要なのは、タンパク質は犬にとって非常に重要な栄養素であるということです。

犬の体を作る、または健康を維持する上で必須栄養素ですので、極端に減らさないようにし、タンパク質量を減らすときは、腎臓病の進行度合い(特に血液検査でのクレアチニン数値と尿路窒素数値を基準にする)に合わせて、獣医師に相談しながら徐々に減らしていきましょう。

リンが制限された食事

リンとはミネラル(無機質)に含まれる栄養素で主として犬の骨や歯の形成に役立つ栄養素ですが、実はリンが多すぎる食事は腎臓病を悪化させる要因となります。

通常犬は体に不必要なリンを体外に排出しますが、腎臓病の場合は腎機能が低下しているためこれらの不要なリンを排出できない状態になります。

リンの含有量が多い食事は弱った腎臓にさらなる負担をかけやすい為、出来る限り食事でリンの摂取を制限しなくてはいけません。

ナトリウムが制限された食事

ナトリウムは主要必須ミネラルの一種で、末期の腎臓病でない場合は制限しなくても良いと考える専門家もいますが、腎臓負担軽減や腎臓病の進行を遅らせるためにも早めに制限することをおすすめします。

通常犬の腎臓内では、尿を作る上で血液ろ過を行う役割を補う物質である「ネフロン」が機能します。

この機能によって体に不要なナトリウムを体外に排出しますが、腎臓病でこの機能が低下している犬は、余分に摂取したナトリウムを体外に排出できなくなるので食事でのナトリウム制限が必要となります。

口腔内の健康維持に役立つ食事

腎臓病と口腔内の健康については全く関連性がないように思われがちですが、実は密接な関係があります。

人間同様に犬の口腔内には数え切れない程多くの種類の菌が存在しますが、口腔内で発生しやすい虫歯や歯周病の原因となる種類の細菌は、口腔内の血管を通じて全身に広がり腎臓を含め体全体の健康に被害を与えやすいと言われています。

毎日の歯ブラシを中心とした口腔内ケアが大切ですが、食事管理で口腔内の健康維持ができれば尚良いでしょう。

オメガ3脂肪酸が摂取できる食事

腎臓内の尿を作る上で血液ろ過を行う役割を補う物質「ネフロン」にある毛細血管は、特に慢性腎臓病の犬の場合は高血圧が原因で炎症を起こしやすいと言われています。

そのため炎症を抑えるために抗酸化作用、また抗炎症作用が期待できるオメガ3脂肪酸を積極的に摂取できる食事を与えることをおすすめします。

ドッグフードに十分なオメガ3脂肪酸が含まれていない場合は、サプリメントを活用するのも良いでしょう。

バランスの良い食事

腎臓病の場合は腎臓に負担がかからないよう食事制限することが大切ですが、犬の体にとって必要な栄養素は補給しなくてはいけません。

この制限したい栄養素と犬の体に必須である栄養素のバランスがしっかりととれた食事を与えることが大切です。

栄養素の制限ばかり考えてしまうと栄養バランスが崩れやすいので、制限する度合いについても注意しなくてはいけません。

免疫力が上がる食事

腎臓病の犬の場合は、どうしても病気の進行に合わせて免疫力が低下して元気消失を引き起こしやすくなります

そんな時に、体全体の免疫力を上げるような食事が大切になります。

ドッグフードの場合は、キノコ類(βグルカン)が入っていたり漢方を使っていたりすると体全体の免疫力向上に役立ちます。

病気によって体力が落ちやすい犬には、体が腎臓病と闘えるようにしっかりと食事で免疫力を高めてあげましょう

おやつの選び方と注意点について

海と犬

最近では腎臓病の犬用おやつが多数販売されていますが、腎臓病の犬におやつを与える場合は、食事の選び方でご紹介させていただいたようにタンパク質、リン、ナトリウムが制限されたおやつを選びましょう。

それらが制限されていることを基本とし、腎臓の健康維持のために役立つオメガ3脂肪酸を追加で摂取できるようなおやつであれば尚良いですね。

人間用の食材にはナトリウムが多く含まれているので、必ず犬用のおやつ、できれば腎臓ケア目的で販売されている犬用おやつを選びましょう。

<特に注意したいおやつ>
  • ササミを中心とした動物性の肉を使用したおやつ
  • 魚介類やナッツ類が主な原材料となっているおやつ
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腎臓病の犬におすすめの「みらいのドッグフード 特別療法食J 腎臓用」

最近では、犬の腎臓ケアのためのフードが数多く販売されていますが、今回は全体的な品質を考慮してみらいのドッグフードの「特別療法食J 腎臓用」についてご紹介させていただきます。

こちらのフードは、腎臓の健康を徹底的に追及したプレミアムドッグフードで腎臓にいかに負担をかけずに、体全体に必要な栄養供給をバランスよく摂取させるかをしっかりと配慮しているフードですので、多くの制限が必要な腎臓病の犬であっても栄養バランスを崩しにくく安心して与えることができます。

腎臓への負担軽減のためのタンパク質、リン、ナトリウム制限はもちろんのこと、腎臓の健康維持に役立つオメガ3脂肪酸もしっかりと含まれています

他の腎臓ケア用のドッグフードとの違いは、何よりその徹底的にこだわった鹿肉をはじめとした各種食材や漢方の利用、またその調理法です。

腎臓ケアができるドッグフードと言うと、なかなかその品質にまで配慮されているものが少ないので、腎臓病であっても品質の高いフードを与えたいと考える飼い主さんにはとても良い商品なのではないでしょうか。

まとめ

走る犬

犬の腎臓病について、原因や症状を中心に適した食事など幅広くご紹介致しましたが、腎臓病の犬には動物病院での薬の投与のみならず、おやつを含めた食事管理が非常に大切になります。

腎臓病によって腎臓機能が低下している場合は、いかに食事で腎臓に負担をかけないよう心掛けることが出来るか、また腎臓機能を高める食事を与えることが出来るかがとても大切です。

食事管理は飼い主にしか出来ないことですので、腎臓病の犬のためにしっかりと工夫してあげましょう。

病気別で与えることが出来る「みらいのドッグフード」

最近、多くの専門家や飼い主さんの間で注目を集めている「みらいのドッグフード」ですが、何故こんなに評判を集めているのでしょうか。

実はみらいのドッグフードはその品質の高さのみならず、犬の個々の病気に合わせて食事内容を考慮して製造されているため、主に病気の犬を抱える飼い主さんたちの人気を集めています

犬が何かしらの病気の場合、どうしても制限しなくてはいけない栄養素があったり、追加で与えると好ましい栄養素があったりと、1つのドッグフードでその条件を全て整えるのが非常に困難になります。

それに加えて、「みらいのドッグフード」は、崩れやすい栄養バランスについてもしっかりと考えられているため、栄養バランスについて不安を抱える必要もありません

ドッグフードに加えてサプリメントを与える飼い主さんもいますが、病気が長引く場合は品質の高いドッグフードに加えてサプリメントを購入すると、どうしても高額になりがちです。

そんな時、みらいのドッグフードであればサプリメントを別途与える必要もないので、経済的にも安心なのではないでしょうか。

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