猫は水嫌いだから、お風呂も苦手というイメージがありますよね。
しかし、家の中だけでなく外にも出られる猫は、泥で汚れてしまったり、室内で飼っていても、ホコリや換毛期頃の抜け毛が気になって、お風呂に入れた方が良いのか悩むこともあります。
今回は、猫のお風呂の入れ方と必要性があるのかどうか、また猫にもお風呂好きな子はいるのかについて解説していきます。
猫のお風呂への入れ方
まずは早速、猫のお風呂への入れ方について解説していきます。
まず、猫をお風呂に入れる際に、必要なものがいくつかあります。
猫用シャンプーリンス・柔らかいブラシ・吸水性の高いバスタオル・ハンドタオル・ドライヤーを準備しましょう。
これらの他に猫用のバスタブがあると、比較的簡単にお風呂に入れることもできます。
今回は、猫用バスタブを使って入浴する場合と、シャワーのみの場合の2つの方法をご紹介します。
猫用バスタブ使用時の入れ方
(1)猫用のバスタブに35度前後のお湯を張りましょう。
お湯を張ったら、猫用のシャンプーリンスを適量入れ、かき混ぜてください。猫にとって快適な温度は、個体差があります。しかし、人間が快適と思う40度前後は猫にとって熱すぎるため、初めての場合は35度前後で様子を見ましょう。
(2)猫用シャンプーリンスをかき混ぜたら、愛猫の首辺りまでお湯をかけましょう。
ゆっくりバスタブに入れ、被毛全体を濡らします。
(3)被毛全体が濡れたら、首から背中、お腹周り、足、尻尾、肛門の順番に優しく撫でるように洗いましょう。顔回りは、ハンドタオルを濡らして拭いてあげてください。
(4)体を優しく洗い終えたら、35度前後のシャワーですすぎます。
シャワーを使用する際は、シャワーヘッドを愛猫の体にぴったりとくっつけると、目や耳に水が入る心配がないのでオススメです。耳の中や目に水が入ってしまうと、外耳炎や結膜炎などにかかる可能性があるため、すすぎの際は注意しましょう。
(5)しっかりとすすぎが終わったら、吸水性の高いバスタオルを体に押し当てるように水分を取りましょう。この時も、ゴシゴシと擦らず優しく押し当てながら、水分を取ってあげてください。
(6)水気が取れたら、ドライヤーを弱にして、愛猫の体から少し離して、手ぐしをかけるように乾かしてあげてください。
(7)柔らかいブラシで毛並みを整えてあげれば完了です。
シャワーのみの場合
(1)シャワーの温度を、30~35度程度のぬるま湯に設定し、お尻から少しずつ首の回りまでシャワーをかけてあげましょう。
猫用バスタブで説明した通り、シャワーヘッドは愛猫にぴったりくっつけることで、長時間シャワーをかけなくても、毛根までしっかりと濡らすことが出来ます。
(2)猫用のシャンプーを、手のひらで泡立てましょう。
洗うときは、ゴシゴシと洗うのではなく優しく、揉みこむように洗ってあげましょう。
(3)しっかりと体を洗ったら、シャワーですすぎましょう。
すすぎ方や乾かし方は、上記の猫用バスタブでの入浴方法で紹介している方法でしてあげましょう。
猫をお風呂に入れる必要性
猫をお風呂に入れることはできますが、猫にとって本当にお風呂に入れる行為が必要なことなのか不思議ですよね。
そもそも猫は、単独で狩りをするルーツを持つ動物です。
体臭が強いと獲物を狩る前に気付かれてしまうため、体臭が出にくい体質をしています。
そのため、シャンプーをすることによって、シャンプーのニオイが気になってしまい、ストレスに繋がることもあります。
泥や土、ホコリなどの汚れ、排泄物が少しついた程度は、愛猫自身が行うグルーミングで十分綺麗になります。
また、お風呂に入れた後、乾かすために使うドライヤーが苦手な子も多く、お風呂に入れることで、生乾きになってしまい、風邪をひいてしまう可能性もあります。
その他にも洗うことによって、必要な油分まで落ちてしまい肌が乾燥し、フケの原因になることもあるため、お風呂に入れるよりも、濡れタオルで体を拭いてあげたり、ブラッシングをした方が愛猫のストレスになりません。
余程汚れていない限りは、お風呂を避けてあげた方が良いといえます。
お風呂好きな猫
あまりお風呂に入れる必要性はないと言っても、お風呂が好きな猫も中にはいます。
比較的メインクーンは、お風呂が好きな子が多い猫種と言われており、お風呂に入れてとおねだりしている姿を見ることもあるようです。
しかし、やはり猫は一般的に水に濡れることを好みません。
最後に、お風呂に入ることが好きな猫になるかもしれない、お風呂の入れ方についてご紹介していきます。
子猫の頃からお風呂に入れる
子猫の頃から、お風呂に入る習慣がある子は成猫になっても、お風呂に抵抗感のない子が多いです。
しかし、初めての事は不安に感じる猫が多いため、いきなり体を濡らすのではなく、少しずつ水に慣れさせるようにしましょう。
初めは、小さなお風呂用の桶などを利用して、愛猫を桶に付けたり、お湯をかけたりしてあげるくらいが良いです。
子猫は、体温調節機能がまだ未発達なため、成猫をお風呂に入れるときよりも少し高い、37度前後の温度にすると良いでしょう。
寒い日にお風呂に入れる
猫は、温かい場所を好む習性を持っています。
そのため、寒い日にお風呂に入れてあげるのも効果的です。
ドライヤーの温風を好む子もいますが、先ほども解説した通りドライヤーが苦手な猫がほとんどです。
特に寒い日は、風邪をひきやすくなるため、しっかりとタオルドライをしてドライヤーで乾かすことが重要です。
お風呂を嫌がる
飼い主さんがどんなに頑張っても、お風呂を嫌がる猫はいます。
これは、猫の本能的なもののため、無理矢理お風呂に入れるのはやめましょう。
無理にお風呂に入れることで、愛猫のストレスになるだけではなく、飼い主さんと愛猫の信頼関係を損ねることにも繋がります。
猫が頻繁に行うグルーミングだけでも、被毛は綺麗に保たれているため、必ずお風呂に入れなければいけないわけではありません。
もし皮膚病などが原因でお風呂に入れたい場合は、かかりつけの獣医師に相談しながら、動物病院で対応してもらうことも大切です。
まとめ
猫にとってお風呂に入る必要性はあまりありませんが、室内で飼っていると気になる時もありますよね。
フケが出る場合や、体調を崩し酷い下痢をしている場合などにも、お風呂に入れたくなりますが、普段からお風呂に入る習慣のない子は、入浴でさらにストレスを感じ、治りも悪くなる可能性があります。
もし入浴をどうしてもさせたい場合は、愛猫のストレスにならないように注意しましょう。
常日頃からお風呂に入れなくても良いように、ブラッシングをして愛猫のケアをすることが重要です。
ぜひ、この記事を参考に、愛猫のケア方法について愛猫にとって良い方法を選んであげてください。