うさぎが牧草食べないけどペレット食べているから大丈夫、なんて思っていませんか?
確かにペレットは、うさぎが1日に必要な栄養が詰まった栄養食です。
しかし、牧草にも大切な役割があります。
うさぎの健康を維持するためにも、牧草をたくさん食べてもらえるようにしましょう。
そこで今回は、うさぎが牧草を食べない理由や、工夫次第で改善できるおすすめの方法をご紹介します。
うさぎに牧草が必要なわけ
うさぎには牧草を好きなだけ与えましょう!ということは、さまざまなところから見聞きしていると思います。
うさぎが牧草食べない、というのは、うさぎの健康を維持するためにも食べてもらう工夫が必要なのですが、どうしてうさぎに牧草は重要なのでしょうか。
最初に、うさぎに牧草が必要なわけをもう一度確認しておきましょう。
不正咬合の予防
うさぎにとって牧草は、不正咬合の予防になります。
うさぎの歯は、どんどん伸び続けていきます。
うさぎは自分で何かを食べ、歯と歯をすり合わせることで伸びすぎてしまう歯を削っています。
うさぎが常にモグモグと何かを食べているのは、うさぎが食べることが大好きという理由だけではなく、食べることで歯を削っているからなのですね。
ペレットを1日中与えることができるなら、牧草食べないうさぎでも問題ありませんが、現実問題として、ペレットを好きなだけ与えてしまうのは栄養過多で肥満となってしまいます。
そこで、栄養のほとんどない牧草を与えることが好ましいのです。
ウサギ消化器症候群の予防
うさぎが繊維質たっぷりの牧草を食べることで、腸内細菌を正常に保ってくれたり、腸の動きを活発にしてくれたりする働きがあります。
腸の動きが活発になることで、毛球症やうっ滞といったウサギ消化器症候群の予防となるのです。
ウサギ消化器症候群は、うさぎの命にも係わる重篤な病気です。
ですから、うさぎが牧草食べないというのは、ウサギ消化器症候群のリスクが高まってしまうため、うさぎには牧草をたくさん食べてもらいましょう。
うさぎが牧草を食べない理由は?
うさぎの牧草食べないという問題は、多くの飼い主さんが頭を悩ませていることでしょう。
うさぎの1日の食事バランスを100%で表すならば、ペレットは20%、おやつは5%、牧草は75%以上が理想です。
本来うさぎは牧草大好きなはずなのですが、牧草食べないとなるといくつかの理由が考えられます。
ここでは、うさぎが牧草を食べない理由について見ていきましょう。
ペレットやおやつの与えすぎ
うさぎのペレットやおやつの量を見直してみましょう。
うさぎが1日に必要なペレットの量は標準体重の3%~5%ですが、場合によっては1.5%まで減らすことも可能です。
たくさんペレットやおやつを与えていると、うさぎは「牧草食べなくても美味しいものが十分もらえるから、牧草食べないでいいや」となってしまいます。
牧草をが古くなっている
うさぎに牧草は食べ放題で好きなだけ与えるということは知っていても、与えるタイミングについてはご存知ない方も多いのではないでしょうか。
こんもりと牧草を与えてしまうと、牧草が空気に触れ時間と共に香りが飛び、風味も落ちてしまいます。
その上、湿気を含んでしまったら、牧草は美味しいものではなくなってしまいますね。
気の抜けた炭酸飲料や湿気たスナック菓子、おせんべいやパサパサになったパンなどを考えてみていただければ、想像しやすいのではないでしょうか。
うさぎはとってもグルメなので、「美味しそうじゃないから牧草食べないでおこう」、となってしまうのです。
牧草は食べきれる量を与え、食べきったらすぐに次の牧草を与えてあげることが理想です。
牧草を急に変えた
うさぎが「牧草食べないもん!」となっている原因に、牧草を急に変えたからということもあります。
うさぎは警戒心が強い動物なので、新しいものを食べようとしません。
慣れている牧草でない香りに警戒し、食べないということも多々あります。
体調不良
うさぎは気温の変化に弱く、ストレスを感じて体調を崩してしまうことがあります。
特に季節の変わり目などは、うさぎが牧草食べない、なんてことも多くみられますが、体調が悪くて食べたくてもそんな気にならない、ということも。
うさぎの様子を普段から観察し、少しでもいつもと違うと感じたら、動物病院を受診するようにしましょう。
体調を崩しているだけならまだしも何か病気が隠れている可能性もあるため、うさぎが牧草食べないけどわがままでしょ、とうさぎのサインを見逃さないようにしてくださいね。
うさぎに牧草を食べてもらう方法
うさぎが牧草食べない、ということにはさまざまな理由が考えられることを見てきました。
うさぎに牧草をたくさん食べてもらうためには理由を探ることが第一ですが、工夫次第で改善できることもあります。
ここでは、うさぎに牧草を食べてもらうためのおすすめの方法をご紹介します。
牧草の香りを強くする
うさぎに常に新鮮な牧草を与えることができれば問題ありませんが、1日中うさぎに付きっきりでいることはできませんね。
それに、毎回新鮮な牧草を与えるというは、コストの面でもリスクがあります。
そこで、おすすめする方法として、牧草の香りを強くすることです。
うさぎは嗅覚によって食欲を刺激されるため、牧草の香りはとても重要です。
牧草をハサミで切ったり、叩く、すり潰したりするなどを行えば、牧草の香りが強くなります。
また、電子レンジで少し温めることで、湿気が飛んだり香りが強くなったりするため、うさぎの食いつきも良くなりますよ!
選り好みする習性を利用する
うさぎは本来、自然の中を駆け回り、草原などで自分の好きな草を選んで食べる習性があります。
その選り好みする習性を利用し、牧草を食べてもらうようにしましょう。
方法としては、数種類の牧草を用意して混ぜるだけ!
食べたことのない牧草や、試してみたかった牧草など、いつもの牧草に混ぜて与えましょう。
うさぎは自分で食べたい牧草を選んで食べ、食べることで食欲が刺激されるため、ほかの牧草も食べるようになります。
うさぎの本能を刺激する
うさぎの牧草の置き場所を工夫してあげることもおすすめです。
うさぎは探すことや引っ張りだして食べることが大好きです。
もともと自然界でそういった生活を送っていたうさぎの本能は、飼いうさぎになっても残っています。
普段、探さなくても餌が用意されていることは、うさぎにとって有り難いことですが、探したり引っ張り出したりする楽しみはありませんね。
牧草を隠せるおもちゃも販売されているため、ウサギハウスやウサギトンネル、もじゃもじゃなど隠してみたり、ボール状の上から吊るすおもちゃなどに牧草を隠したりなどして、うさぎが楽しみながら食べれるように工夫してみましょう。
うさぎの牧草食べない問題を解決しよう!|まとめ
今回は、うさぎが牧草を食べない理由や、工夫次第で改善できるおすすめの方法をご紹介しました。
うさぎが「牧草食べないもん!」となっている時は、なんらかの理由が隠れています。
うさぎが話すことができれば理由を聞くこともできますが、残念ながらうさぎは言葉をしゃべれませんね。
どうして食べないのかを考えてあげ、牧草をたくさん食べてもらえるように工夫してあげましょう。