ペットを飼っていると一度は、「違う種類のペット同士で仲良くさせたい」と考えてしまうものです。
動画サイトを見ていると、犬とハムスターが一緒に過ごしている姿を目にしますが、人気のペットである犬とハムスターの同居は可能なのでしょうか。相性は良いのか、仲良く生活できるのかなど、気になることは多いですよね。
そこでこの記事では、犬とハムスターを一緒に飼うことはできるのか、相性は良いのか、お互いにストレスにならないかなどを詳しくまとめました。
ハムスターと犬の相性はどうなの?
ハムスターはネズミの仲間であるため、捕食されることの多い生き物です。
一方の犬は、オオカミが先祖であるため肉食寄りの生き物で、狩りをして生活をしてきた生き物です。
現在の犬はエサを十分にもらっているため、ハムスターを捕食対象として見ることは少ないと思いますが、動くものを追いかけるという本能は残っています。
そのため、ハムスターを動くおもちゃだと認識し、追い回し爪を立てたり噛みついたりしてしまうことはあるでしょう。
犬にとっては遊んでいるつもりでも、夢中になるとハムスターの命を奪ってしまうことも十分あり得ます。
このようなことから、犬とハムスターの相性は良くありません。
犬にとってハムスターの存在は?
犬は肉食寄りの雑食動物ですので、ネズミを捕食することもあるでしょう。
しかし、十分にエサを与えられて生活している飼い犬がハムスターをエサと見なすことは少ないでしょう。
犬にとってハムスターの存在は「動くおもちゃ」と言えます。
特に猟犬や牧羊犬などは、動くものを追いかける習性が強いため、ハムスターを追いかけまわしてしまうことがあります。
ハムスターをケージに入れていても、遊び目的でいじってしまいひっくり返してしまうこともあります。
そのため、ハムスターにとっては非常に迷惑な存在ということになります。
同居に向いている犬種
比較的同居に向いている犬種は、各種猟犬や牧羊犬など生き物を追いかける習性が少ない種類です。
- チワワ
- パグ
- パピヨン
- ペキニーズ
- チン
などが該当します。
しかし、この犬種でも活発でボールや動くおもちゃに興味を持つような個体は同居に向いていません。
同居に向かない犬種
同居に向いていないのは、狩猟犬や牧羊犬、闘犬として活躍していた犬種です。
- ミニチュアピンシャー
- シュナウザー
- 柴犬
- ヨークシャーテリア
- ラブラドールレトリバー
- ビーグル
- コーギー
などが該当します。
ほかにも物を追いかけることが好きな犬種や個体は、特に同居に不向きと言えます。
犬との同居はハムスターのストレスになる
犬の存在は、ハムスターにとって命を脅かす天敵です。
捕食される側の生き物であるハムスターは、常に嗅覚をメインに敵を警戒しています。
そこに犬が同居していれば、四六時中犬の臭いに脅かされることになります。
これは、ハムスターにとっては非常に強いストレスになります。
強いストレスは免疫力を弱め、病気のリスクが高まります。
また、ハムスターは散歩中やケージ内越しであっても犬にちょっかいを出されると、驚いて心臓が止まってしまうこともあります。
ハムスターにとって肉食寄りの犬の存在は、強いストレスに繋がります。
犬とハムスターを同居させるには
犬とハムスターをどうしても一緒に飼いたい場合、どのような注意点があるのでしょう。
ここでは、犬とハムスターを同じ家で飼う場合、絶対に守りたいことを紹介します。
別室で飼育をする
どちらかをケージに入れていても安全ではありません。
犬はケージ越しでもハムスターにちょっかいを出し、ハムスターがパニックになったりケージをひっくり返されてしまうことがあります。
また、ハムスターは警戒心が強くても目があまりよくないため、エサ目当てに犬のケージ内に潜り込み、犬にやられてしまう危険性があります。
ハムスターと犬を一緒に飼う場合は、常に別室で飼育するようにすることが必須条件です。
ケージの外では会わせない
犬を自由に遊ばせている時は必ずハムスターは別室に連れていく、ハムスターを散歩させる際は犬とは別室で行うことが重要です。
犬にとってハムスターは遊び道具になってしまうので、一緒に遊ばせることは困難です。
遊んでいるつもりでも、犬は力加減ができないためハムスターの命を奪ってしまうこともあります。
犬はしつけである程度言うことを聞かせることはできますが、ハムスターをしつけることは不可能です。
仲良くしている動画もあるが!?
動画などではハムスターと犬が仲良く遊んでいる姿を目にすることがあります。
相性が悪いとされているのに、どういうことなのか気になりますよね。
あれは、非常に稀なケースと言えるでしょう。
動くおもちゃなどに興味のない性格の犬と、犬に対して警戒心を持たないハムスターがたまたま同居したという奇跡に近いものです。
お互いに警戒心がないだけで、信頼関係はないでしょう。
本来持ち合わせている本能が有る者同士では、仲良くすることはありません。
犬のほうが高齢であったりして、動くものに対して興味関心がない場合、ハムスターに危険を及ぼす可能性が低くなる場合があります。
しかし、いつ犬が本能的にハムスターに爪を立てたり噛みついたりするかは分からないので、会わせないに越したことはありません。
まとめ
ペットとして人気である犬とハムスターの相性は、残念ながら良くありません。
理由は、犬は捕食する側、ハムスターは捕食される側の生き物だからです。
現在の飼い犬は十分にエサをもらっているため、ハムスターをエサと見なすことは少ないでしょう。
しかし、動くものを追いかける習性のある犬は、ハムスターをおもちゃとして追いかけまわします。
ハムスターにとって犬は捕食される可能性のある天敵です。
犬がふざけていても、ハムスターにとっては命がけなのです。
犬とハムスターを一緒に飼うことは、ハムスターにとって非常に強いストレスになり、寿命を縮める原因に繋がります。
どうしても一緒に飼いたい場合は、常に別室で飼育をしましょう。