バセンジーの寿命はどれくらいなのでしょうか?
もちろん、愛犬にはいつまでも健康で長生きしてほしいと思いますよね。
そこで、バセンジーのかかりやすい病気やその予防法、犬種に合ったストレスを溜めない方法など、様々な観点から解説していきます。
バセンジーの平均寿命は?
バセンジーの平均寿命は12年程度と言われています。
中型犬としては平均的な長さですが、17年以上長く生きた例もあります。
飼育環境やバセンジー特有の病気などに気を付けてあげられれば長生きすることも可能かもしれません。
バセンジーの寿命と長生きするコツ
バセンジーはアフリカのコンゴ共和国原産の狩猟犬であり、紀元前から存在していたと言われている世界最古の犬種です。
寿命は中型犬として平均的な12~14年くらいになります。
長生きさせるためには「ストレスをためさせない」「特有の病気に気を付ける」ことがポイントです。
「吠えない犬」として有名で、おとなしく飼い主に忠実ですが、警戒心が強く他人にはなつかない点や、他の犬や動物には攻撃することもある点などには注意が必要です。
刺激の少ない日が続くと猟犬としての本能が満たされずストレスをためてしまうので、日々の散歩や遊びはとても重要です。
バセンジーは清潔好きな犬種ですので、体の汚れや臭いに敏感です。
汚れたままではストレスになってしまいます。
体臭は少なくシャンプーの頻度は月1回程度でも大丈夫ですが、タオルで体を拭いてあげたり、室内のトイレは寝床から離れた場所に設置してこまめに取り替えてください。
また、バセンジー特有の遺伝性疾患もあるので、子犬のうちから検査をしたり病気に詳しい医師がいる病院を見つけておくべきです。
完治することが難しい病気でも、飼い主さんが正しい知識を持って早期発見できれば早期治療によって病気をコントロールして長生きさせられる可能性もあるでしょう。
バセンジーのかかりやすい病気は?
バセンジーは「溶血性貧血」、「ファンコーニ症候群」、「免疫増殖性腸症」などの病気にかかりやすい犬種です。
どれも遺伝によるもので、今のところ根本的な治療法はありません。
「溶血性貧血」は赤血球が破壊され、酸素が全身に行き届かなくなる病気です。
「ファンコーニ症候群」は慢性腎不全を引き起こす病気です。
「免疫増殖性腸症」は原因不明ですが、腸内の細菌や食べ物に対しての過剰な免疫反応によるものだと言われています。
バセンジーのかかりやすい病気のサイン
「溶血性貧血」は赤血球が破壊されてしまう病気です。
ぐったりして元気がない、動きたがらない、食欲がない、呼吸困難、白目に黄疸が見られる、尿の色が赤茶色になる、などの症状が見られたらすぐに受診してください。
「ファンコーニ症候群」にかかると、多飲多尿、脱水、尿の色が薄い、体重の減少、失禁、脱毛、毛のツヤがなくなる、などの症状が見られます。
放置すると慢性腎不全を引き起こしてしまうので、できるだけ早期発見をして対症療法を行うようにしてください。
「免疫増殖性腸症」の場合は、嘔吐、下痢、食欲不振、体重減少、脱水などが見られます。
病気の予防法と対処法
バセンジーがかかりやすい「溶血性貧血」は遺伝性の病気で、予防法や根本的な治療法はありません。
症状を改善させるために薬物投与をしたり、貧血が重度の場合は輸血が行われます。
それでも改善が見られなければ、主に赤血球の破壊が行われる脾臓を摘出する手術をします。
同じく遺伝性の「ファンコーニ症候群」も完治することはありません。
慢性腎不全を引き起こし、死に至ることもあるので対症療法を行うことになります。
たんぱく質を補うために、高たんぱく・低カロリーのフードに切り替え、尿と一緒に排出されてしまうビタミンやミネラルなどの栄養をサプリメントなどで補ってあげましょう。
5歳前後で発症することが多いので、若いうちに検査をしておくとよいでしょう。
「免疫増殖性腸症」も遺伝によるものです。
はっきりとした原因がわかっていませんが、下痢や嘔吐などの異常が続いたら病院へ連れて行きましょう。
食べ物による症状であれば原因物質を除去したフードに切り替えます。
症状によっては、抗菌剤や抗炎症薬、免疫抑制剤などを使った治療を行います。
バセンジーは日本ではまだ繁殖頭数の少ない犬種で、特有の病気について診断できる医師も少ないので病院選びも大切です。
飼い主さんが普段からよく観察して異常に早く気づくことができれば、発症のリスクを下げたり進行を遅らせるための治療を始められます。
また、子犬のうちから定期的に健康診断を受けることをおすすめします。
バセンジーの老化のスピード
バセンジーの平均寿命は12~14年と言われているので人間の年齢に換算すると5倍以上のスピードとなります。
6~7歳ころになるとシニア期に差し掛かってきます。
しかし、フードの改良や飼育環境によって長生きする子も増えてきています。
バセンジーの老化に伴う外見の変化
バセンジーもシニア期に入ってくると、白髪が増える、被毛のツヤがなくなる、皮膚の弾力がなくなってくる、目が白っぽくなってくる、口臭・体臭が増えてくる、爪がもろくなってくる、などの変化が出てきます。
フードや環境を少しずつ見直す時期だというサインにもなるので、小さな変化を見逃さないよう観察する習慣をつけましょう。
バセンジーに似た犬種
ノルウェジアン・ブーフント、柴犬
老犬におすすめの食べ物は?
遺伝的に腎臓や腸に病気を持っている子が多いので、内臓に負担のかからないフードがおすすめです。
シニアになると食欲がなくなってくることもあります。
その場合には嗜好性が高いフードを混ぜたり、ぬるま湯でふやかすと消化に良い上に、匂いで食欲をそそる効果があります。
基礎代謝や運動量が落ちてくるのでカロリーの摂りすぎで肥満にならないよう注意しましょう。
良質なたんぱく質と低カロリーの食事を中心に、必要に応じてサプリメントなども使うとよいでしょう。
関節のためにコラーゲン、グルコサミン、コンドロイチンなどがおすすめです。
バセンジーに適した散歩の量は?
1日2回、1時間程度の散歩が必要です。
活発で運動量は多い方ですが、他の犬や動物に攻撃してしまうこともあるので公園でロングリードをつけての散歩は注意が必要です。
一緒に走るスタイルの散歩がおすすめです。
とても清潔好きで、屋内で排泄をしたがらない子もいます。
排泄のためにも毎日外に連れて行ってあげましょう。
ストレスをかけないために飼い主が出来ること
バセンジーはアフリカ原産の狩猟犬です。
とても穏やかな性格ですが、刺激の少ない日が続くと猟犬の本能が満たされずにストレスを溜めてしまいます。
そして、ストレスを溜めた状態で公園などへ行くと猫や小動物を追いかけることもあります。
ストレス解消のためにも1日2回の散歩は重要です。
飼い主さんと一緒にいることが好きなので、アジリティなどのスポーツもおすすめです。
マイペースなのでしつけには時間がかかると思ってください。
しつけの時間がストレスになってしまうので、短めに切り上げて毎日少しずつ教える根気が必要です。
体臭が少なく飼いやすいバセンジーですが、キレイ好きで臭いや汚れに敏感です。
月1回程度のシャンプーの他に、散歩で汚れたら体を拭いてあげたり、屋内トイレはこまめに取り替えるなどしてあげましょう。
また、アフリカ原産ということで寒さに弱い犬種です。
冬には服を着せたり寝床にはブランケットを入れてあげるなどの工夫をしてあげましょう。
バセンジーの寿命に関するまとめ
世界最古の犬と言われているバセンジーは、穏やかでキレイ好きで、そして「吠えない」犬種として有名です。
「ワンワン」とは吠えませんが、ヨーデルのような独特のハウリング音で感情豊かに表現します。
家族には従順で忠実ですが、警戒心が強く他人にはあまりなつきません。
まだまだ日本では希少な犬種で、比較的珍しい遺伝性疾患にかかりやすいので飼い主さんによる普段のチェックや定期的な検査などをして長く一緒にいられるとよいですね。