メンフクロウの寿命はどれくらいなのでしょうか?
もちろん、ペットにはいつまでも健康で長生きしてほしいと思いますよね。
そこで、メンフクロウのかかりやすい病気やその予防法、ペットの種類に合ったストレスを溜めない方法など、様々な観点から解説していきます。
メンフクロウの平均寿命は?
メンフクロウの平均寿命は10年から20年と言われており、イギリスの長寿記録は15年となっています。
しかし野生の場合は大幅に平均寿命が短くなり、およそ4年です。
何故なら野生のメンフクロウの約70%が、過酷な環境下の生まれた最初の年を乗り越えられないからです。
そしてそもそも巣箱での死亡率が高く、孵化成功率はなんと10のうち4割に過ぎません。
繁殖した集団の中の巣であるほど孵化が成功しにくいと言われています。
メンフクロウの寿命と長生きするコツ
メンフクロウの寿命は人間に飼育されているのか、それとも野生なのかの違いによって大きく異なります。
人間に飼育されているメンフクロウの場合は10歳から20歳は生きられると言われています。
野生の場合はその平均寿命はわずか4年に過ぎません。生まれる前後に起こる巣箱の事故が多いのもさることながら、一番の理由は飢餓です。
冬の厳しい天候の下、若いメンフクロウは生き残りの術を知らず、経験が浅い上に命を落としていきます。
実際冬から初春にかけて、メンフクロウの食糧はほとんどありません。
また電線事故、交通事故の多さも見過ごすことができません。
長生きするコツは野生のメンフクロウならば、自然の草地に寒さと危険から身を守れるネストボックス(巣)をこしらえてやること、彼らが来る場所にネズミの殺虫剤などの団子撒かないこと、溺死しないように水辺の監視を怠らない、そして実際に冬の間は餌付けをしてやることです。
もっと言えばメンフクロウをなるべく安全な場所を移動させてやったり完全な人間の庇護の下に置いてしまえば、彼らの平均寿命をずっと長くしてやれることでしょう。
メンフクロウのかかりやすい病気は?
メンフクロウのかかる多くの病気は、それがかなり進んだ段階に達するまで検出することが困難なことがよくあります。
トラブルの最初の兆候は通常、食欲の喪失と物事の一般的な無関心です。
ほとんどの生き物と同様に、フクロウは病気の兆候がある時点で治療を受ける必要があります。
特に注意すべきは足裏です。
途中で捕獲されたメンフクロウの足裏に感染されたバンブルフットに注意を払うべきです。
それまで不衛生な環境におり足裏の怪我や爪の伸ばし過ぎの放置がされていると、足裏から感染症にかかってしまっていることがあるのです。
よってメンフクロウをどこからか譲り受ける場合は、足裏のチェックもまず初めにしなければなりません。
メンフクロウのかかりやすい病気のサイン
メンフクロウは具合が悪くてもぐったりした様子をあまり見せませんし、分かりやすく症状を訴えてくることもありません。
そこで毎日体重測定をし、健康のバロメーターにすることをお薦めします。
またメンフクロウのかかりやすい病気の一つがフェザーシラミによるものです。
フェザーシラミは様々な健康上も問題を引き起こす可能性があるためシラミにかからないように日々健康管理を行い、万が一かかってしまったらすぐに獣医師に相談し、専用スプレーなどで駆除しましょう。
またメンフクロウは肺炎や結核にもかかりやすいため、室温管理も正しく行う必要があります。
そのため部屋には温度湿度計を設置しましょう。
病気の予防法と対処法
メンフクロウの病気の対処法と予防法は、まずはパーチ(止まり木)のサイズが合っているかということです。
個体に合っていないパーチを使わせていると、肥満の原因はおろか足裏を傷つけバンブルフットと呼ばれる感染症になりかねません。
これは趾指の裏側に何かが理由で傷がついてしまうと、そこから雑菌が入って骨髄炎にまでになり敗血症で生命の危機に陥ることもあるというものです。
また足裏は切れていないか色が変わっていないか、変形していないかなど飼い主は適度にチェックをしなければなりません。
さらに寄生虫がついていないかもこまめにチェックをし、体重が減っていないことも定期的に意識しましょう。
そして単に鳥を去らせたいという誘惑により、広い大空に放ってやる方がメンフクロウにとって幸せであろう、とある日突然そう思って実行に移してしまうことがあります。
しかし単に捕獲し保護されてきたフクロウを去らせることは、飢餓によって死に至ることをほぼ確実にするだけです。
フクロウの視点から見れば、この選択肢は手遅れである残酷なものであり苦しい死を意味します。
メンフクロウの老化のスピード
メンフクロウというよりフクロウ自体の老化について、まだまだ謎が多くあります。
そして老化のスピードは置かれている環境や本人(フクロウ)にかかってくるストレスによってそれぞれ全く異なります。
もし少しでも長く老化を遅らせたいなら、フクロウが安心を感じられる場所で完全ストレスフリーで飼ってやることです。
メンフクロウの老化に伴う外見の変化
若い時からシニア顔にも見えるメンフクロウは、年老いてからの外見の変化はほとんどありません。
歳を重ねたペットにおすすめの食べ物は?
メンズフクロウはシニアになっても新鮮な生肉を食べます。
まず一番栄養価の高いラットそしてヒヨコ、ウズラの初生雛などを小さく切ってから餌場に置いて与えます。
その際には内臓や頭部を取り除く処理が必要になります。
スーパーで売られている生肉は血抜きされているため、専門店からの生肉を購入しなければなりません。
昆虫を食するのが好みのメンフクロウもおり、個体によって好みは分かれます。
シニアだとさらにサプリメントを与えるなどといった必要も出てくるかもしれません。
また老衰で死ぬことよりもペットのメンフクロウも飢えて死ぬことが多々あります。
何故なら上記のような生肉を定期的に入手し手がかかる内臓処理をする作業を飼い主が怠るようになるからです。
ストレスをかけないために飼い主が出来ること
メンフクロウにストレスをかけないように飼い主ができることは、まずこのフクロウに「犬のようなペット」になることを期待しないことです。
社会的な動物である犬とは違いメンフクロウは忠誠心を持ちません。
犬と同じように訓練することもできず、同じように応答することも期待できません。
例え普段問題なく定期的に飛んで去り戻ってきたりしていたメンフクロウは突然飛び去り何故かもう二度と戻ってこない、ということもよくあります。
そして屋内に納屋のメンフクロウを入れると、長い白い糞をしまくりとあなたの装飾品などをぶち壊し、カーテンと家具の室内装飾品が剥がれることがあります。
彼らは人間を競争相手と見直すと非常に攻撃的になる可能性があります。
よってメンフクロウに犬のような協調を強いらない、彼らの傍若無人と思える行動習性に理解を示し、それを許される環境で飼ってやるーこれが一番飼い主がメンフクロウのためにしてやれることだと言えるかも知れません。
メンフクロウの寿命に関するまとめ
メンフクロウの体重は2.5kgから5kgで、フクロウとしては中型サイズです。
一見シャープな顔つきにドキッとさせられますが、性格は温厚です。
色は2色あり、白色と黒色です。
比較的どこの気候の地域でも適応できるため、世界中に広まっています。
しかしポーカーフェイスのため体調の良し悪しが分かりにくい面があり、かつベタベタ甘えてくるという性質ではありません。
食する餌もフクロウなので、ラットなどの生肉になります。
また万が一日本で逃してしまうと、メンフクロウも外来種なので自然界の生態系をおかしくさせてしまう原因になりかねません。
かつ自力で餌にありつき越冬するのはほぼ不可能です。
飼えばカッコいいですし可愛いですが、ペット初心者向けではありません。
メンフクロウを迎える時はそれなりに万全の準備をし覚悟決めましょう。