私達人間にとっても病院というのは決して楽しい場所ではありませんよね。
普段から知らない場所に行くことや、他人に会うことに馴れていない猫にとっても相当なストレスになり、怖がる、嫌がるといった仕草を見せることもあります。
しかし、緊急の際には健康にも関わるため普段から病院嫌いを克服するための努力をする必要があります。
猫の病院嫌いは直す必要があります
普段は可愛らしい表情を見せながら生活している猫でも、病院へ連れて行こうとすると急に怒りだす、凶暴化するといった問題は猫を飼っているほとんどの方が直面することになります。
飼い主の方にとって、嫌がる猫を無理やり病院へ連れて行こうとすることは心が痛むかと思いますが、愛猫がケガを負った際、体調に異変を感じた際には病院へ連れて行かなければなりません。
場合によっては緊急を要するケースもあるため、スムーズに病院へ連れていき適切な処置を受けさせるためにも、病院嫌いを克服できるよう日頃から努力をすることは飼い主さんの責任になります。
愛猫が病院を嫌がる、怖がる・・・その理由とは?
そもそも猫はなぜ病院を嫌がるのでしょうか。
私達人間にとっても病院というのは決して楽しい場所ではありませんが、猫が病院を嫌がる、怖がる具体的な理由についてまず考えていきましょう。
理由その1:そもそも外の世界や人間に慣れていない
猫が病院嫌いをする理由の一つとして、そもそも外の世界や知らない人間に慣れていないということが挙げられます。
非常にマイペースな性格で単独行動が好きな動物である猫にとって、最もリラックスできる空間とは日頃から飼い主と多くの時間を過ごしてる自宅の生活スペースです。
そんな猫にとって、病院へ行くために外出し全く知らない人間に自分の身体を触られる事自体、相当なストレスになる場合があります。
また、病院に行けば不特定多数の動物や人間に会うことになるため、性格的に臆病だったり恥ずかしがり屋な場合は更に精神的な負担になることがあります。
つまり、猫が病院嫌いなのはもともとの習性や性格が大きく関わっていると言えます。
理由その2:過去に病院で嫌な思いがある
過去に病院で痛い経験をした、などネガティブな記憶というのも猫が病院嫌いになる原因になります。
初めて病院へ連れて行く際には自分がどこへ連れて行かれるか認識していない、もしくは病院がどのような場所なのか、当然ですが分からないため恐怖心よりも好奇心が勝り、問題なく連れて行くことができるかもしれません。
しかし、そこで実際に診察や手術を受けた際に注射などで身体的苦痛を味わってしまうと、その記憶がいつまでも残ってしまいます。
2回目以降、病院に行く際に過去の嫌な思い出が蘇ることによって病院に行くことを怖がる可能性が高いです。
身体的な苦痛以外でも、病院独特の薬品のような臭いや雰囲気、また診察の際に飼い主から離れさせられることもあるためその際の不安感、閉鎖感などの精神的な苦痛にも猫は敏感になってしまい病院に行くこと自体を嫌がってしまうのです。
理由その3:移動の際のストレス
特に生後間もない子猫や老猫の場合、専用のキャリーケースに入れて病院まで連れて行く事という行動がストレスになる場合があります。
通常、猫を外出させる際には専用のゲージやキャリーケースに入れることになりますが、実際に猫を飼っている方ならご存知のように、その中は非常に狭く身動きも取りづらいため外出の準備をするだけでも嫌がってしまう場合もあります。
また、車で移動する際の騒音や揺れ、見慣れない景色というのも猫にとっては非日常なことであり、決して心地の良い空間ではありません。
つまり病院嫌い以前に、病院に行くまでの移動や準備の過程が嫌いな猫もいるのです。
愛猫の病院嫌いを直すための克服方法とは?
以上の3点が主に猫が病院に行くことを嫌がる、もしくは怖がる具体的な理由となります。
冒頭でも述べたように、どんなに嫌がられても病院に連れて行かなければならない状況は猫を飼う上で必ずあります。
そんな時でもスムーズに病院へ連れて行くために、病院嫌いの克服法をいくつかご紹介します。
克服法1:キャリーケースに慣れさせる
病院嫌いを克服するための方法としてもっとも効果的なのがキャリーケースや移動に馴れさせることです。
病院嫌いをする理由の一つとして、移動のためのキャリーケースに入れられることが好きではないと紹介しました。
というのも専用のキャリーケースを使うのは基本的に移動の際のみであるため嫌がってしまうのは自然なことなのです。
そのため、日頃からキャリーケースに入ることに慣れていれば、いざ病院へ連れて行こうとする際にもストレスを最小限に留めることができます。
キャリーケースを猫の生活スペースのどこかに常に置いておき、中に入れるような遊び道具として慣れさせることでキャリーケースの中に入ることを当たり前にすれば少しは病院嫌いを克服することに繋がります。
克服法2:病院での過ごし方を工夫する
移動中は大人しくしていたが病院に入った瞬間暴れだす、言うことを聞かなくなるというケースも珍しくありません。
その際は病院での過ごし方を工夫してみましょう。
例えば、待ち時間をできるだけ少なくするために予約時間ギリギリに訪問する、愛猫の大好きなお菓子やおもちゃを持っていき気を紛らわす、などといった方法が効果的です。
その他にも病院に着いたらできるだけ飼い主さんが一緒に寄り添う、優しい表情で接してあげるというシンプルな方法でも猫の恐怖感や不安感を取り除くことができます。
克服法3:帰宅後にしっかり褒めてあげる
先程も少し触れたように、病院での痛い記憶や嫌な経験というのはいつまでもトラウマのように残ってしまうものです。
病院に行くことを少しでもプラスなイメージに変えてあげるためにも、帰宅後や診察後には愛猫を思いっきり褒めてあげましょう。
頭を撫でるなどのスキンシップ、お気に入りの玩具やお菓子をあげるなどいつも褒めてあげる時のように接することで猫は喜び、病院に行けばご褒美がもらえると思って、嫌がったり怖がったりといった行動を最小限に抑えることができます。
愛猫の病院嫌いの理由や克服方法まとめ
今回は、愛猫の病院嫌いの理由や具体的な克服方法について紹介しました。
病院に行くことを嫌がる姿を見ることは飼い主にとっては心が痛むことだと思います。
しかし、愛猫の健康のためにも以上で紹介した克服法を参考に、スムーズに病院で適切な処置が受けられるように努めましょう。