猫にできものがある時考えられる病気や痛がらない・取れた時の対処法

人の肌トラブルと違い、猫の皮膚のできものの原因は病気がほとんどです。大した事ないと、様子見をしている間にどんどん病状が悪化してしまうことがあります。今回は、猫にできものがある時に考えられる病気と、痛がらない・取れた時の対処法を解説します。

何気なく愛猫を撫でた時や、ブラッシングをしている時に気付くことが多いできものですが、もし見つけたらあなたはどうしますか?

できものと言っても、 良性のものだけでなく 悪性のものもあるため、不安になりますよね。

実は猫のできものの原因は、人間のような皮膚が荒れたことが原因ではなく、 病気が原因で出来ます。

今回は、猫にできものがある時に考えられる病気と、痛がらない・取れた場合の対処法について解説していきます。

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猫のできもの

ゲージにはいる猫ちゃん

人は顔や背中などに、ニキビが出来たり、アレルギーで発疹が出来たりしますが、先ほども解説した通り、猫のできものは 病気が原因です。

そのため、できものの大きさに関わらずできものが出来ていると気付いたら、動物病院をすぐに受診することが大切です。

しかし、できものの大きさがあまりにも小さい場合、組織自体が小さいと検査が出来ないこともあるため判断が難しいですが、小さくても念のため動物病院を受診すると言うことが、 早期発見・早期治療に繋がります。

猫のできものから考えられる病気

先ほど、猫のできものは病気が原因であると解説しましたが、一体どんな病気が考えられるのでしょうか?

できものと言っても、腫瘍であることには変わりないためプロである 獣医師に見てもらうことが一番ですが、できものの見た目感触なども合わせて解説しますので、愛猫にできものがある方はぜひ参考にしてみてください。

乳腺の腫瘍

避妊手術を行っていないメス猫に多く見られますが、稀にオス猫にも出来ることがあります。

乳腺付近にできものが見られ、できもののある場所は 赤く腫れていたり、 黄色っぽい液体がにじみ出ている場合もあります。

大体10歳前後の猫に見られることが多いですが、若い猫でもできる可能性もあり、腫瘍の大きさも年齢に関係なく大小様々です。

特徴的なのは乳腺の付近に出来ることと、早期発見の場合は数ミリ程度の大きさですが、進行すると共に 大きくなります。

扁平上皮癌

猫に一番見られることが多い腫瘍であり、 悪性腫瘍の一つです。

皮膚だけでなく、 口内鼻腔内に出来ることもあり皮膚に出来ている場合は、小さなできものが見られるだけでなく、皮膚が荒れてカサブタのように見えます。

症状が進行すると、できものが大きくなり出血や膿が出ることがあります。

比較的、 白い猫に見られることが多く口内や鼻腔内に出来た場合、発見が遅れることもあるため日ごろから、健康診断など動物病院でチェックしておくことが大切です。

メラノーマ

メラノサイト細胞が原因で起こるできものであり、良性の場合もありますが猫のガンの中でも 悪性度が高いものです。

高齢の猫に見られることが多く、黒色の被毛の猫に多く、ホクロよりも 大きく盛り上がっていたり、皮膚とできものの 境目がはっきりしない場合は、注意が必要です。

メラノーマは、皮膚や口腔内、足先に出来ることが多いですが、中でも猫は特に に出来るのが特徴です。

皮膚型リンパ腫

主に、中~高齢の猫に見られやすい 悪性腫瘍であり、詳しい原因は分かっていませんが、猫白血病ウイルスの感染があると言われています。

皮膚に 湿疹脱毛などの症状が見られ、一つだけできものがあることが多いですが、いろいろな部位に複数個出来ることもあります。

肥満細胞腫

肥満細胞が原因で出来るできもので、 悪性腫瘍の一つですが悪性度の低いものから、高いものまで様々です。

しかし、皮膚型肥満細胞腫は良性の場合が多いと言われています。

本来、皮膚よりも内臓に出来ることが多いですが、皮膚に出来る場合はかゆみや痛みがあまりないため、 早期発見が難しいできものです。

できものを痛がらない場合

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できものの大きさに限らず、愛猫ができものを痛がらない場合であっても 動物病院を受診するようにしましょう。

先ほども解説した通り、肥満細胞腫などのように症状が表れにくい病気もあり、悪性の場合は転移する可能性が高いため、痛がっていないからと放っておくと 治療が遅れてしまいます。

できものやしこりくらい、と思いがちですが立派な腫瘍であることに変わりなく、良性か悪性かは素人目には分からないため、できものが小さいから、痛がらないから、と放っておくと最悪の場合、命に関わるケースもあります。

できものが取れた場合

できものに気付いたら、できるだけ早急に動物病院を受診することが大切ですが、被毛の下にある分 気付きづらいこともあります。

できものが取れてしまってから気付いたり、動物病院へ行く前にできものが取れた時は、どういった原因と対処が必要なのか解説していきます。

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できものが取れた原因

できものが取れた時でも注意が必要ですが、飼い主さんがそのできものが悪性かどうか、本当にできものであるかの判断は非常に 難しいため、取れたできものは 捨てずに動物病院で検査してもらいましょう。

通常できものが取れそうだと感じることはあっても、 本当に取れることは珍しいため一般的にできものが取れた時に考えられる原因は、以下の場合です。

いぼ

できものは、皮膚の下に根を張り出来るもののため、皮膚の一部が盛り上がったような形状をしていますが、いぼは 皮膚の上に出来ます。

いぼは一般的に良性のものが多く、 乳頭腫と言ったパピローマウイルスに感染している場合に出来るものが多いと言われており、若い年齢の猫によく見られます。

良性であることが多いと言われていても、急速に大きくなる場合は悪性の可能性もあるため、取れた時でも動物病院を受診しましょう。

マダニ

できものと見間違えやすいのが、 マダニと言われるダニの一種で、皮膚に噛みつきそこから血を吸い上げ膨らみます。

血を吸い上げ終わると、勝手にマダニは猫の皮膚から離れますがマダニに気付き、無理に引き剥がそうとすると、 愛猫の皮膚を傷つけてしまいます

マダニに気付いた場合は、飼い主さんが取ろうとせず獣医師に見てもらい、適切な処置をしてもらう必要があります。

ダニの中でもマダニは、恐ろしい 感染症を持っている虫のため下痢食欲低下などの症状を伴う可能性もあります。

今では、餌のようなチュアブルタイプの ダニ予防薬などが動物病院で販売されており、しっかりと予防することで、マダニに噛まれる可能性は減らせます。

まとめ

人間は気候の変化や成長過程でニキビや、湿疹など肌のトラブルを起こすことは珍しくありませんが、猫に出来るできものはほとんどが病気を原因としたものです。

そのため、このくらい小さなできものだからと、経過観察することが 最悪のケースを引き起こすこともあります。

常日頃から、 ブラッシングなどで愛猫の体に触れることを習慣化しておき、愛猫の体に異常がないかどうか確認することが大切です。

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