名前を呼んであげたり、頭を優しく撫でてあげると目を細める、愛らしい猫の表情に癒されると感じるのは1人や2人ではないはず。
この目を細めるという何気ない行為にはちゃんとした意味があるのです。
目を細めるのは気持ちがいいから?片目だけ細めるのは病気の証拠?猫が目を細める意味と気をつけるべき病気をご紹介します。
飼い猫からの言葉なきサインを見逃さないように、ぜひ知っておきましょう!
猫が目を細める意味
皆さまの飼い猫はどのようなときに目を細めますか?
名前を呼んだとき?頭を撫でたとき?目が合ったとき?この目を細めるという行動には、言葉をしゃべれない猫からのサインが隠れているのです。
好き
目が合ったときにゆっくりと目を細める、名前を呼んだときに目を細める、というのは猫があなたに対して「好き」「愛している」というサインを送ってくれているのです。
猫の世界では相手の目を見てゆっくりと瞬きをするのは、信頼している仲間や家族にしか見せない行動です。
つまり、あなたに対して目を細めるというのは猫ちゃんにとってあなたが家族かそれ以上の存在だと思っている証拠です。
そんなかわいい猫ちゃんからの愛情表現に、ぜひ目を細め返してあげるとよいでしょう。
敵意はない
目が合ったときや、すれ違ったとき、もしくは出合い頭に目を細めるのはあなたに対して敵意はないですよという意味があるのかもしれません。
前述したように、相手に対して目を細める行為は信頼している相手に対して行うものです。
逆に瞬きをせずにジッと相手の目を見つめ続ける行為は相手に対して敵意を持っている、つまりケンカ腰の態度を見せていることになるのです。
そのため猫社会では、自分がケンカをしたくないときや、相手と仲良くしたいと思ったときには目を細める表情を見せます。
もし、あなたとすれ違ったときや不意に目が合ったときに目を細めるならば「敵意はないよ」というサインを送ってくれているのかもしれませんね。
幸せと感じている
頭を撫でたときや美味しいご飯を食べたとき、さらには日当たりのよい場所でのんびりと日向ぼっこをしているときに目を細めるのは、心から幸せを感じてリラックスをしている証拠です。
目を細めながら喉をグルグルと鳴らしているならば、リラックス度は最高潮に達しているはず!
もし、飼い猫が頻繁にこのような態度を見せるというのであれば、その猫ちゃんは現状の生活に大変満足している幸せ猫ちゃんだと言えるでしょう。
片目だけを細める場合に考えられる病気
目を細めるのは基本的に「幸せを感じているとき」に見られる行動だと言えますが、片目だけを細める場合は注意が必要です。
個体によっては癖で片目だけを細める行動をとる子もいますが、片目だけを細めるのは思いがけない病気が隠れている可能性があるのです。
特に頻繁に片目だけを細めるときは他に症状がないか、何らかの病気が隠れていないかをチェックしましょう。
片目だけを細める場合①:怪我
片目だけを細める場合に、まずチェックをしていただきたいのが目に何らかの傷が入っていないかという点です。
人間でも眼球に傷がついてしまうと瞬きの回数が多くなりますよね。
それと同じで、猫も目に違和感を覚えると無意識に瞬きの回数が多くなります。
目に違和感を覚えたら、まずは眼球に傷はないか、充血はしていないかチェックをしましょう。
片目だけを細める場合②:角膜炎
角膜炎とは眼球の黒目を覆っている部分の角膜に何らかの理由で炎症が起こってしまう病気のことです。
角膜炎を発症している場合、片目だけ目を細める、瞬きの回数が増えるだけではなく、床や壁に目をこすりつける、足で目を引っかく、角膜が白く濁るといった症状がみられますので注意をしましょう。
片目だけを細める場合③:結膜炎
結膜に炎症が起こる結膜炎も片目だけ細める症状に当てはる病気です。
こちらも足で目をこするなどの症状のほかに、白目が充血するという症状が見られます。
また結膜炎は放っておくと最悪の場合は失明をする可能性もありますので、発見したら早めに治療を行うようにしましょう。
片目だけを細める場合④:眼瞼内反症
あまり聞きなれない病名ですが、こちらはまぶたが内側に曲がってしまうことにより、目をこする、白目が充血する、まぶたかが痙攣するといった症状を引き起こします。
症状によっては手術が必要になる場合もありますので、目を細める行動があまりにも頻繁に見られるようならば病気を疑い早めに獣医師に相談をしましょう。
反省しているときも目を細める?
飼い猫を叱ったときに目を細められて「この子、言っている意味がわかっていないの!?」「ちっとも反省していないじゃない!」と余計にイライラしたことありませんか?
しかし、叱られているときに目を細めるのはむしろ逆の意味なのです。
叱っているときに目を細めるのは反省している証拠
猫は利口な動物で、言葉は理解できないとしても飼い主が何を言っているのかというニュアンスならば感じとれると言われています。
そのため「自分は叱られている」ということもなんとなくは理解できていますし、あまりにもしつこく大声で叱られてしまうと「わかったから勘弁してよ?」という感情を持つのです。
このときに見せる行動こそが目を細めるというサインなのです。
目を細める以外にも、視線をそらしたり大きなあくびを見せるのも、反省をしているサインなので、このような行動が見られたらそれ以上叱らないであげてくださいね。
叱っているときに目を逸らさないのは反抗しているのかも
一見すると目を細めて穏やかでのんびりとした表情に見えますが、本当は反省しているサインなので、それ以上叱らないようにしてあげましょう。
ちなみに、叱られているときにジッと目を見つめてくるのは「なんで自分が叱られないといけないんだよ!?」という、反抗のサインなのだとか。
この場合は、通じるかはわかりませんが何が悪いのか、もう一度落ち着いて話し合いをしたほうがいいのかもしれませんね。
しかし、反省をしていないからといってしつこく大声で叱り続けるのはNGです。
猫は大きな音が大の苦手で、人間の怒鳴り声は大変大きなストレスとなります。
しつけのためとは言え、あまりにもストレスを与え続けると体調不良の原因となります。
猫を叱るときは感情的にならず短時間かつわかりやすい言葉を使うようにしてください。
そして、叱っているときに目を細める行動が見られたらすぐにやめてあげるようにしましょう。
猫が目を細める本当の意味を知ろう
猫が目を細める意味は幸せを感じているときやリラックスをしているとき、さらには相手に対して愛情を表現するときの行動だというのがわかっていただけたでしょうか?
猫の行動や仕草の意味を知れば、もっと仲良くなれますし、片目だけ目を細めるなどのいつもとは違う仕草の意味を知っていれば、病気の早期発見にもつながります。
愛猫を病気のリスクから守るために、目的に合わせてサプリを使用してあげるのもいいかもしれません。ずっと一緒に暮らすペットが、ずっと健康で過ごせるように、日々の体調管理を怠らないようにしてあげましょう。