人間にとっても冬場の寒さは堪えますよね。
人間よりも身体が小さく自分で体温調整ができない猫は特に寒さに敏感です。
猫のお世話の一環として、飼い主は猫が寒時に示す行動やサイン、またその時の心理状態について予めしっかり理解しておき防寒対策に努める必要があります。
猫は寒さに弱い動物?
「猫はこたつで丸くなる?♪」と童謡の一節にもあるように、猫は寒さに弱い動物として一般的に知られています。
猫が寒さに対して敏感なのは一説によると遺伝子が関係しているようです。
種類や個体差もあるため一概には言えませんが、私達がペットとして飼っているほとんどの猫の祖先はリビアヤマネコと呼ばれる比較的高温地帯にある砂漠で生息していました。
リビアヤマネコは高温な環境に適応するために体毛が短くなり、暑さに対して強い一方で寒さに対しては弱い体質でした。
つまりそのリビアヤマネコの血を引いているため、猫は寒さに対して敏感なのです。
猫が寒い時に示す4つのサインや行動
猫は寒い時や寒さに耐えている時に特有の行動やサインを示します。
そこでまず、猫が寒い時に示す主な4つの行動やサインや寒さを感じている時の心理状態について一緒に見ていきましょう。
サイン1:高い場所で丸まって眠る
猫が寒い時に示す行動の一つとして、高い場所で丸まって眠るということが挙げられます。
例えば、キャットタワーの一番上や棚の上で丸まって眠っていたら寒さを感じているのかもしれません。
というのも、室内にいる場合低い場所よりも高いところの方が気流の関係で暖かく、また身体を丸めることによって外気と接触する身体の表面積を減らすことができるからです。
寒い季節になったら猫の寒さ対策のためにもキャットタワーを設置したり比較的高い所にいくつかのスペースを確保してあげましょう。
サイン2:毛を逆立てる
猫は冷気に晒されている時に毛を逆立てるといった特有な行動をします。
全身の毛を逆立て身体を膨らませることによって毛と毛の間に見えない空気の層を作り、それによって体温が外に逃げるのを防いだり冷気が直接肌に触れるのを防いでいます。
毛を逆立てるといった行為は猫にとって寒さをしのぐための重要なことであるため、日頃からブラッシングなど毛のケアをしてあげることも寒さ対策の一環として重要なことです。
サイン3:ブルブルと身体を震わせる
猫に限らず私達人間も同様に、寒さを感じていると時に身体をブルブルと震わせます。
この身体を震わせるという行為は筋肉を収縮させることによって熱を生み出し、寒い時でも一定の体温を保つための防衛反応です。
しかし、寒くない時に同じような行動をしたり長時間身体を震わせている場合は寒さ以外に何かしらの病気や身体に異常がある場合もあるため、気になるようでしたらすぐに病院に連れて行き診てもらう必要があります。
サイン4:人に寄り添ってくる
猫が寒い時に示す特徴的な行動としては人に寄り添って暖を取るということが挙げられます。
人間だけでなく猫同士でも寄り添い合って寝るといった行動をしますが、単純に他の動物とくっついていることで温もりを感じようとしています。
しかし、誰に対してもこのような行動をするわけではなく、本当に信頼のおけるパートナーにしか寄り添ってこないため、飼い主は猫の安定した心理状態やお互いの絆を確認することができます。
寒い時に実践したい猫の防寒対策
以上の4つが猫が寒さを感じている際に示す行動やサインになります。
飼っている猫がこれらの行動を示したらなるべく早く対処する必要がありますが、特に冷え込む冬場は日頃から猫の防寒対策について気をつける必要があります。
そこで寒い時に是非実践したい猫の防寒対策について3つ紹介します。
エサの量を少し増やしてみる
人間も同じですが、猫も寒いときには一定の体温を維持するために身体のあらゆるエネルギーを消費しようとします。
そのため、エネルギーを蓄えるためにも通常より少し多めのエサを与えてあげましょう。
エサの量を増やすことによって寒さに負けない身体づくりや体温を維持するためのエネルギーを十分に確保できるようになります。
しかし、エサの与え過ぎは肥満の原因にもなるため猫の体格を考慮しつつ適量のエサを与えましょう。
寒い時の猫の生活環境を整えてあげる
気温がグッと下がる冬場には日頃猫が生活している環境を改めて見直す必要があります。
室内で飼っていたとしても猫は寒さを感じます。
そのため、例えば寝床の位置を外気に晒されやすい窓際から部屋の奥の方へ移動する、寝床に毛布などを増やしてあげるといった簡単なことでも十分な防寒対策となります。
また、室温を適温に保つ方法としてはエアコンや暖房器具などを使用することも効果的ですが、猫によっては人工的な温風を嫌ったり逆に体調を崩してしまうこともあります。
対応策としては防寒カーテンを設置する、湯たんぽを寝床において暖を取らせるなど電気をなるべく使わない方法で工夫して診ましょう。
天気の良い日はカーテンや窓を開ける
外気温が寒いにはなるべく室内で暖を取らせる方が良いですが、冬場でも日差しが出ていたり天気が良い日にはカーテンや窓を開けてあげましょう。
猫は自分で温かいところを見つけて体温調整をしようとする動物です。
そのため、カーテンや窓を開けている状態にすることによって日差しが当たる場所やポカポカする場所など自分にとって心地良い場所を自分で見つけようとします。
新鮮な空気を吸ってリフレッシュをさせるという意味でも、たまには窓を開けて新鮮な空気を取り入れてあげましょう。
寒い時に猫が示すサインや行動まとめ
今回は猫が寒時に示す行動やサインについて紹介しました。
特に私達人間にとっても寒さが厳しく感じる冬場にはペットとして飼っている猫も人間異常に寒さを感じています。
以上で紹介した猫が寒い時に示す4つの行動やサインに日頃から気を配りなるべく早く対処できるように心がけましょう。
また、寒さによって猫も体調を崩しやすくなるため、特に冬場は猫の生活スタイルや食事に気をつけてしっかりと防寒対策をしてあげましょう。