人間の場合は鼻血が出ることは珍しくなく症状も軽いことがほとんどですが、猫の場合は鼻の構造上鼻血が自然に出ることはほとんどありません。
ですので、猫が鼻血を出した時は何らかの病気の可能性が考えられます。
今回は、猫が鼻血を出した時に考えられる病気とその症状や原因、対処法などをご紹介します。
人間と違って重い病気であることも多いので、ぜひ対処法を覚えておきましょう。
猫も鼻血を出すことがある?
猫も鼻血を出すことはあります。
しかし、注意しなければならないのは人間のように少しの理由で鼻血が出ることは無い、ということです。
人間の場合はちょっとしたケガでも鼻血が出ることは多く、出たとしても少し安静にしていれば大丈夫な場合がほとんどです。
しかし、猫は鼻の構造上ちょっとした理由で鼻血が出ることはほとんどありません。
鼻血は病気のサイン?
そのため、猫が鼻血を出していたら何らかのケガや病気の可能性が高いです。
それも、人間のように簡単に治るものではなく、しっかりとした治療が必要なものも多いです。
猫が鼻血を出していたら楽観視せずに、早めに獣医さんなどに相談するようにしましょう。
猫が鼻血を出したときにするべきことは?
人間の場合は鼻血を出した時によくティッシュペーパーを鼻に詰めて血が流れるのを抑えたりしますが、猫の場合はそのようにして止めることができません。
また、猫の鼻は鼻の穴は狭いですが奥は広くなっているので詰め物をしようとすると奥に行ってしまって取れなくなる危険性もあります。
そのため、清潔なガーゼなどで鼻血を拭き取ってあげながら、その様子をよく観察しておくことが大切です。
鼻血の出方をチェックしておきましょう
鼻血の出方をチェックしておくことで、原因や病気の特定に繋がるかもしれません。
この後ご紹介する病気の症状に当てはめたり、動物病院で診てもらったときに獣医さんに症状を伝えることで原因がわかりやすくなります。
主にチェックすべきは以下のような項目です。
・どれくらいの間続けていたか
どのくらいの時間出ていたのか、どれくらいの頻度で何回出ていたのかなどをチェックしておきましょう。
1回だけならケガの可能性も考えられますが、頻繁に出たり止まらなかったりすると病気の可能性も高くなります。
・鼻血の量はどのくらいか
鼻血がどれくらいの量出ているのかもチェックしておきましょう。
また、量だけで無くどろどろしているのか、さらさらしているのかなどもチェックしておくと更に良いです。
・どこから鼻血が出ているのか
鼻血が出ている場所も大切です。
よく見てみると外側にキズがありそこから血が出ていた、ということもあり得ます。
鼻血が出た時に考えられる病気は?
鼻血が出た原因は、ケガや鼻炎、感染症など様々な物が考えられます。
ケガの場合
何かにぶつかったり他の猫との喧嘩で鼻にキズができてしまい、そこから出血してしまっている場合です。
傷の位置がはっきりわかりすぐに血が止まれば特に問題はありませんが、傷が見られないと病気の可能性もあります。
また、キズをそのままにしておくとそこから細菌が入り病気になってしまうかもしれないので、一目で小さいキズだとわからなかったらすぐに病院に連れていくことをおすすめします。
副鼻腔炎
副鼻腔炎とは、その名の通り鼻の奥にある副鼻腔という場所が炎症を起こしてしまっている病気です。
副鼻腔炎の場合はすぐに鼻血が出るわけではなく、最初は鼻水が出ることが多いです。
症状がだんだん進行すると、くしゃみなどで鼻の中が傷ついて鼻血が出るようになってしまいます。
慢性化して慢性副鼻腔炎となると鼻水や鼻血がドロっとした膿を含んだものになってしまいます。
そうなる前に治療を受けることが大切です。
主な症状は鼻水や鼻血、くしゃみの他に食欲の低下などもあります。
猫の様子をよく観察してあげて、できれば鼻血が出る前に獣医さんに診てもらいたいところです。
クリプトコッカス症
この病気は、クリプトコッカスという細菌による感染症です。
副鼻腔炎と同様に膿を含んだ鼻水や鼻血が出ますが、症状が進行すると顔が腫れてしまうのがクリプトコッカス症の特徴です。
副鼻腔炎もそうでしたが、鼻血が出る前に鼻水が出るのでなるべく鼻水が出た段階で動物病院に連れて行ってあげるようにしてください。
クッシング症候群
クッシング症候群は副腎皮質ホルモンが過剰に分泌され、高血糖になり糖尿病などになってしまう病気です。
症状としては鼻血の他に水をよく飲むようになったりします。
治療が遅いと手術をしなくてはいけない場合もあるので、少しでも疑いがあったら早めに獣医さんに診てもらってください。
他の病気について
猫の鼻血の原因は口内の病気や血小板異常など他にも様々なことが考えられます。
なんの病気かを正確に特定するためには獣医さんなど専門の方に診てもらうことが必要不可欠です。
また、放っておくと手術をしなくてはならなくなるような重い病気も存在します。
鼻血が出たら、まずはすぐに動物病院へ連れて行ってあげましょう。
鼻血の予防法は?
鼻血の原因自体は色々な物が考えられるため全てに対して対策をするのは不可能です。
ですが猫の鼻血の原因の多くは感染症によるものですので、室内飼いにすることである程度感染症は防ぐことができます。
また、毎年1回ちゃんとワクチンを打つことで感染の予防や重症化を抑えることができます。
猫の鼻血は病気?|まとめ
猫も鼻血を出すことがありますが、比較的軽い症状で済むことの多い人間と違い猫の場合は何らかの病気にかかっていることが疑われます。
もし猫が鼻血を出していたら清潔なガーゼなどで拭き取ってあげて、どのような症状が出ているかよく確認してあげてください。
原因としては主にケガの他に感染症などが考えられます。
しかしそれ以外にも様々な病気が考えられ、時には重い病気の可能性もありますのでできるだけ早く動物病院に連れて行ってあげることをおすすめします。
また、予防法としては外に出さないことやワクチンをしっかり打つといったことが考えられます。
鼻血の原因の多くは感染症ですので、感染の確率を減らすことが大切です。