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愛猫の肥満・太りすぎに注意を―肥満によりかかりやすくなる病気とは

猫も人間と同じように肥満になると様々な病気にかかりやすくなります。中には心臓病や糖尿病、椎間板ヘルニアなど命に関わる危険な病気もあるので注意が必要です。愛猫が肥満かなと思ったら、食事や運動でダイエットを行いましょう。

猫も人間と同じように、肥満が様々な病気の原因になります。

時には命に関わるような重い病気も多く、気が付かないうちに症状が進行していることも少なくありません。

そこで今回は、猫が肥満によりかかりやすくなる病気について解説いたします。

ダイエットの方法についてもご紹介しますので、ぜひご覧ください。

猫の肥満って何キロから?

寝そべる猫

猫の平均的な体重は3~5kgと言われています。

そのため、一般的な種類の猫なら6kgを超えていたら注意が必要かもしれません。

しかし、猫によって種類が違ったり個体差もあるため一概に6kg以上が太っているとは言い切れません。

特にメイクイーンなどの大型の猫は通常でも8kgほどになるため、種類によってはかなり差が出てしまいます。

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猫の肥満判定はBCSで!

体重では太っているかどうか見極めることが難しいため、猫の肥満判定にはBCSという方法を使うのが効果的です。

BCSはボディ・コンディション・スコアの略で、体重だけでなく猫を実際に触ったときの脂肪の付き方や見た目の体型から肥満具合を判定します。

BCSは5段階に分かれており、それぞれ以下のような特徴があります。

BCS1 やせ過ぎ(理想体重の85%以下)

助骨や骨盤がはっきりと見え、明らかに痩せている状態。
腰のくびれが著しく、前脚から後ろ脚にかけてお腹がへこんでしまっている。

BCS2 やや痩せている(理想体重の86~94%)

BCS1ほどではないものの、助骨が簡単に触れるなどやや痩せている状態。
腰のくびれも見える。

BCS3 理想体重(理想体重の95~106%)

程よく脂肪の付いた理想的な状態。
抱き上げると助骨があると感じられる程度。
また、腰にわずかなくびれが見られる。

BCS4 やや太っている(理想体重の107~122%)

ぱっと見で少し太っていると感じる程度の状態。
抱き上げた時に脂肪に覆われていて助骨を触ることが難しい。
また、くびれはない。

BCS5 肥満(理想体重の123%以上)

見ただけで太っていると感じるような状態。
助骨に触ることができず、横から見たときにお腹は垂れ下がっている。
さらに、顔や足まわりなどにも脂肪がついてしまっている。


主に注目すべきポイントは助骨が触れるかどうかやくびれがみえるかどうかです。

まずは愛猫の健康状態が適切なものかどうか確認してみてはいかがでしょうか。

内臓に起こる猫の病気は?

次に、肥満によって引き起こされる危険のある病気を見ていきましょう。

まずは内臓で起こる病気からです。

糖尿病

私たちもかかる危険性のある糖尿病ですが、猫も例外ではありません。

糖尿病にかかると糖を細胞の中に取り込む働きをするインスリンという物質の量が減ったり、働きが悪くなってしまったりします。

その結果、血糖値が上がってしまい心臓病など他の病気にも繋がってしまいます。

特に猫の場合はインスリンをコントロールすることが難しく、命にかかわる大変危険な病気です。

しかし、極度の肥満状態でなければ発症することは少ないので、肥満にならないよう気を付けることが一番の予防になります。

また、糖尿病にかかると頻繁に水を飲んだり元気がなくなるなどの症状が現れます。

普段から猫の健康状態に気を配り、予防・対策を心がけましょう。

心臓病

体重が増加すると心臓への負担も増え、心臓病になる可能性も高まります。

猫の場合は肥大型心筋症というタイプが多く、心臓の壁が厚くなることで内部の空洞が小さくなり血液を送り出す能力が低下してしまいます。

膀胱/尿道疾患

肥満になると尿が濃くなってしまい、結果的に尿石症などの病気に繋がります。

さらに、結石が尿道で詰まってしまう尿路結石という状態になることもあり、こうなってしまうと命の危険があります。

また、肥満状態になると動きづらくなるためトイレに行く回数が減ってしまいます。

すると尿が膀胱にたまりすぎてしまい、膀胱炎を発症する可能性も高くなります。

骨や関節に起こる猫の病気は?

こっちを見つめる猫

肥満により体が重くなると骨や関節への負担も高まります。

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関節炎

関節炎は関節をスムーズに動かす役割をしている軟骨が変形したり、減少したりして炎症を起こす病気です。

軽い症状のうちは変化が分かりづらいことも多く、知らない間に重症化してしまうことも多いです。

高い所から飛び降りるのを戸惑うなどの動作を見せたら要注意ですので、普段から動作を観察してあげましょう。

椎間板ヘルニア

ヘルニアとは、臓器が本来の位置とは違う場所に飛び出てしまう病気です。

その中でも椎間板ヘルニアは背骨のクッションの役割をしている椎間板の中のゲル状組織が飛び出してしまっている状態を言います。

椎間板ヘルニアの場合にも関節炎と同じように歩き方が変になったり運動をしなくなるという症状が見られます。

重症化すると手術をしなくてはならなくなるので、猫の動きをよく観察し早期発見・早期治療を心がけましょう。

効果的な猫のダイエット方法

最後に、これらの病気を予防するための効率的なダイエット法をご紹介します。

これらの病気は肥満にならないことこそが最大の予防になります。

適切な食事量や運動を心がけ、猫が理想的な体重を保てるようにしましょう。

食事を改善する

猫の肥満の主な原因は食事の摂りすぎです。

そのため、食事でのダイエットが最も効果的です。

まずは現在の食事の量を見直し、適切な量に戻すことが大切です。

また、おやつなどの量にも気を付けましょう。

ただし、すぐに体重を落とそうとしてご飯を全くあげなかったり、過剰にご飯を減らすことはしてはいけません。

1週間で体重の1%を減らす程度のペースが理想とされていますので、焦らずゆっくりとダイエットをしていきましょう。

運動も併せてさらに効果的に

運動も併せることで、更に効率的なダイエットをすることも可能です。

部屋にキャットタワーを配置するなどして、猫が運動できる環境を整えてあげましょう。

しかし、ダイエットを始めたての体が重い状態で無理をさせると怪我につながる可能性もあります。

また、関節炎などの場合に無理に運動させるのは禁物です。

体調に合わせた適切な運動量で行いましょう。

肥満によりかかりやすくなる猫の病気|まとめ

猫も人間と同じように肥満になります。

肥満になると様々な病気の原因となるので注意が必要です。

個体差や種類によって何㎏からが肥満とは一概に言えないので、「BCS」を使って肥満かどうかの判定をしましょう。

今回挙げた病気・疾患を予防するためには肥満にならないことが最も重要です。

愛猫が太っていると感じた時には、食事量を減らす、運動をさせるなどでダイエットをさせてあげましょう。

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