猫のようにじゃれて、犬のようになつく!?
一人暮らしの最高のパートナー「ファンシーラット」
うさぎ・ハムスター・フェレット・ハリネズミ…など、犬や猫以外の動物をペットにすることも珍しくなくなって来ました。
そんな中、じわじわと人気が出て来ている、でもまだまだ知られていないラット。
今回はそんなラットの飼い方ついてご紹介します。
そもそもラットってどんな動物?
そもそもは「ドブネズミ」を品種改良したネズミです。
主に実験動物として飼養されていますが、長年に渡って人間が飼い慣らして来たため非常に人懐っこく、一人暮らしのパートナーにおすすめなんです。
ラットのサイズ
オス:体重300~800g
メス:体重200~500g
と、オスの方がメスよりも1.5倍ほど大きく育ちます。
体長は、しっぽを含めずに20~25cm。
手のひらから少し溢れるくらいのサイズといったらイメージ出来るでしょうか。
ハムスターと比べると倍以上の大きさで存在感は抜群です。
一人暮らしの寂しさも解決!するかもしれません。
ラットの性格
基本的に穏やかな性格で、よく人になつく、頭の良い動物です。
名前を覚えると飼い主の元へ走って来てくれたり、トイレも覚えます。
簡単な芸を覚えてくれる個体もいます。
どのペットにも共通することですが、中にはなつく子・なつかない子がいることは理解しておきましょう。
そして社交性も高いので、相性の良い子が見つかれば多頭飼育も可能です。
もちろん、相性が合わないと激しい喧嘩になる可能性もありますので慎重に。
ラット同士で仲良くじゃれている姿を眺めるのは癒しのひとときです。
ラットの寿命
2~3年と言われていますが、2歳を迎える前に亡くなることもあります。
この寿命の短さがラットを飼育する上での一番のネックと言っても良いかもしれません。
とても素敵な一人暮らしのパートナーになってくれる反面、お別れがあまりに早いのです。
ラットは一人暮らしにおすすめ?
ここまで読んで頂いた方にはもうご理解頂けたかと思いますが、本当にラットは一人暮らしの方にもおすすめなペットなんです。
具体的にどのようなところがおすすめなのか?ご紹介します。
とにかくなつく!
飼い方や個体差にもよりますが、始めにご紹介したように飼い主にべったりなつく子が多いです。
膝や肩に乗って遊んだり、まったりくつろいだり。
移動すると後ろを付いて来て、なでて!なんて甘える子もいます。
「おいで」「ごはん」「おやつ」など簡単な言葉も理解するので一人暮らしのパートナーにぴったりです。
あまり臭わない
トイレの場所を覚える子が多いので、ほとんど決まった場所で排泄が出来ます。
綺麗好きなので、糞尿にまみれて臭う、ということがありません。
オスはマーキングのために、あちこちで尿をしますが、少量なのでニオイはあまり気になりません。
もちろん掃除を怠ったり、下痢をしている場合には臭いますので、その辺りはしっかり管理してあげましょう。
静か
ラットはほとんど鳴き声をあげません。
とても嫌なことをされたとき、痛みがあるとき、怒ったときなどに「ピッ!」と鳴いたり。
嬉しいとき、撫でられて気持ちの良いときに微かに「ピ?」と声が出ることはあります。
ですが、それらも小さな声なので近所迷惑の心配はありません。
夜行性
ラットは夜行性で、昼間は基本的に寝ています。
夕方から活動し始めるので、日中お仕事などで家が無人になってしまう一人暮らしの方でも安心なんです。
ただ、夜行性ということは夜中にも動いたり、遊び始めるということ。
人間の寝室とラットのケージを置く場所が近いと音が気になる方もいるかと思いますのでお気をつけ下さい。
ラットの飼い方
ラットの魅力を感じて頂けたでしょうか?
ここからは、実際にラットの飼い方のポイントや、注意点をご紹介します。
食餌
主食はペレットと呼ばれる固形のフードです。
ハムスターフードや実験動物用の飼料がよく使われていますが、ラット専用フードとして販売されているものも存在します。
専用フードは、ラットに必要な栄養がバランス良く配合されているのでおすすめです。
ですがこれは成長した大人のラットに適した栄養バランスになっています。
生後3ヶ月までの成長期のラットはタンパク質を多く必要とするため、タンパク質23%ほどの高タンパクなペレットを選びましょう。
温度・湿度
夏は冷房、冬は暖房が必須です。
とくに暑さに弱いので、夏バテや熱中症に気を付けましょう。
基本的には人間が快適に過ごせる温度にしていれば大丈夫です。
一人暮らしだと外出時にはエアコンを切ってしまいがちですが、付けっ放しが基本です。
毛のない品種「スキニーラット」は裸で過ごしているようなものですので、温度管理にはより注意します。
湿度も、乾燥しすぎていると「リングテール」というしっぽが壊死してしまう病気があったり、じめじめと湿気が多いと呼吸器系の疾患にかかる可能性が高まるので気を付けましょう。
推奨温度:20~26℃
推奨湿度:45~60%
飼育ケージのサイズ
ラットはある程度大きく成長する動物ですが、細長く柔軟な体を持っているため脱走名人の一面もあります。
初めから広いケージを用意すると簡単に抜け出してしまうので注意して下さい。
小さいうちはハムスターケージで飼育し、最終的にはうさぎケージくらいのサイズのものに移行するようにしましょう。
網の幅が広いと抜け出せてしまうので、網幅の狭いものを選ぶか、ケージの外から100均やホームセンターで手に入る、金網やバーベキュー網・メッシュのようなものを取り付けて使用すると良いでしょう。
衣装ケースを改良して自作ゲージも!
衣装ケースを改良してケージを作っている方もいらっしゃいます。
場合によってはニオイや熱がこもりやすかったり、制作の手間はかかりますが、リーズナブルに飼育ケージを用意することが出来ます。
脱走されると壁や家具などを齧られること必須のため要注意です。
病気
基本的には丈夫なラットですが、寿命が短い分、シニア期に入るのも早いです。
もちろん若くても病気を患う可能性はありますが、歳を取ると更に病気にかかりやすくなります。
食欲が落ちたら食餌の種類や与え方を工夫してあげたり、投薬が必要になることもあります。
また、ラットは腫瘍が出来やすい動物なので、手術が必要になることもあるかもしれません。
通院や手術となると費用もかさみますので、その辺りも覚悟した上で飼育しましょう。
そして、ラット飼育のデメリットとして、診察出来る獣医さんが少ないというのがあります。
ラットを飼う前に、診てくれる動物病院が近くにあるかどうか調べておきましょう。
ペットに人気のラットの正しい飼い方まとめ
ファンシーラットの特徴や飼い方についての疑問は解決出来たでしょうか?
ドブネズミと聞くとあまり良いイメージを持たない方が多いですが、人懐っこくて可愛らしいラットの魅力が伝わっていれば嬉しいです。
小さいながらも存在感があり、静かだけどたくさん遊べる、一人暮らしの最強のパートナーになること間違いなしです。