ホーランドロップの基本情報
- 原産国、地域 オランダ
- 一般的な体重 1.5~2.1kg
- 一般的な体高 体長30~35cm
ホーランドロップの名前の由来
ホーランド(オランダ)の垂れ耳種を意味します。
ホーランドロップの歴史
ホーランドロップにはどのような歴史はがあるのでしょうか?
オランダのアドリアン・ド・コックというウサギのブリーダーが、飼育しやすい小さいサイズの垂れ耳ウサギを目指して白いネザーランドドワーフ(小型の種)のメスとフレンチロップ(大型の垂れ耳種)のオスを交配し、この品種の開発が始まりました。
しかし小型かつ垂れた耳のウサギを作り出すのは難しく、これらの問題の解決のため、イングリッシュロップも交配に加えられたことで、ホーランドロップが生まれました。
1976年には初めてアメリカにも紹介され、1980年にはARBA(American Rabbit Breeders Association、米ウサギブリーダー協会)に認定されました。
ホーランドロップの性格や特徴
ホーランドロップには、どんな性格や特徴があるのでしょうか。
それぞれの性格や特徴をきちんと知っておくことでペットが長生きし(寿命が延び)、一緒に過ごせる大切な時間が増えることにも繋がります。
意外と知らないホーランドロップの性格が見えてくるかもしれません♪
ホーランドロップの性格
垂れ耳ウサギの中で最も小型で人気のある品種です。
体は小さくてコンパクトですが、頭は肩の高い位置に付いており、体は丸く大きくがっしりとしていて、横から見ると平たくつぶれたように見えます。
頭頂部にはクラウンと呼ばれる特徴的な長めの毛があり、2つのコブのようにも見えます。
ミニロップとも呼ばれます。
穏やかな性格で非攻撃的であり、飼い主どころか人に対して懐きやすいといわれます。
自分から撫でてほしいと頭をこすり付けてきたり、犬のように後をついて寄り添ったりしてくれる子も多いです。
喜びを感じると囲いの中でジャンプしたり跳ねまわったりするなどとてもかわいい仕草をします。
これは特に屋外の開放的な空間で観察することができます。
逆に恐れやいら立ちを感じると、後ろ足を地面に強く蹴り付け、シグナルを他個体に伝える行動をとります。
毛皮が分厚いためブラッシング等の定期的な毛並みの手入れが必要です。
1年に4回ほど大きな換毛期があり、この時期は特に入念なブラッシングをしてあげないといけません。
耳が垂れているため、耳の病気にかかりやすいことも特徴です。
ホーランドロップの毛色
ホーランドロップの毛の色や柄はこんな種類があります。
アグーチ、ブロークン、ポインテッドホワイト、セルフ、シェイティッド、タンパターン、チックド、ワイドバンド
ホーランドロップに似ているのは?
ホーランドロップに似ている種類のペットはこちら!
ロップイヤー、アメリカンファジーロップ、イングリッシュロップ、ドワーフロップ
ホーランドロップの飼い方としつけ方
種類によって適している飼い方やしつけ方は様々です。
室内で飼う方が適しているペットもいれば、逆に屋外で飼う方がストレスがたまらず快適に過ごせるペットもいます。
もちろん、性格によってしつけ方も全く変わってきます。
ホーランドロップに合わせた飼い方・しつけ方を解説します。
耳が垂れているため、地面に触れてこすれたり、湿気から耳垢がたまりやすいです。
定期的な耳掃除をしてあげる必要があります。
中には垂れた耳を器用に前足で捉えて自ら耳掃除を行う個体もいます。
そのような場合は時々耳を持ち上げて耳の中をチェックしてあげる程度でOKです。
耳掃除のやり方は、耳の外側にフケのような汚れがついている場合は清潔なガーゼなどで優しく拭き取ってやり、耳の中が汚れていた場合は動物病院へ任せましょう。
自分でやると血管を傷つけたりする恐れがあります。
温度や湿度の急激な変化には敏感なため、直射日光の当たる場所などは避けて、エアコンなどを使って室温は18~24℃、湿度は40~60%程度に保ってあげましょう。
また、耳がよく音に敏感なので、テレビの近くなど騒がしい場所にケージを設置するのは避けましょう。
部屋の中を散歩させる際は、かじってはいけない場所を保護したり、感電防止のために電気コードを保護するなどの必要があります。
毛球症予防のためなどにも1~2週間に1回程度ブラッシングをしてあげましょう。
他にも爪が伸びすぎていたら爪切り、目やにがでていたら洗浄液などを使って目のお手入れをしてあげましょう。
室内と屋外どっちで飼うのに適している?
ホーランドロップは、室内で飼うことに適しています。
ホーランドロップのオスとメスの違い
ホーランドロップオス・メスそれぞれの性格の違いや行動はあるのでしょうか?
ホーランドロップの性別ごとの性格・特徴を見ていきましょう。
オス:メスよりも縄張り意識が強く、人懐こい傾向にあります。
メス:オスよりも大きく、オスよりも気が強い傾向にあります。
ホーランドロップのおすすめのエサ
ペットのエサは数えきれない種類があります。
何を選べばいいかわからない人も多いと思いますが、エサもペットによって様々です。
ホーランドロップの体質に合った、健康的で長生きすることにつながるエサの種類を紹介します。
基本的には牧草とペレットを与えます。
牧草は奥歯をしっかりすり合わせないと食べられないため、歯の伸びすぎ防止に効果があります。
また繊維質が多いので、消化活動が活発になり、毛球症などの消化器の病気を防いでくれます。
牧草には、アルファルファなどのマメ科のものと、チモシーなどのイネ科の2種類があります。
マメ科の方が高タンパク、高カルシウムでカロリーも高めです。
成長期のウサギにはこちらのマメ科の牧草の方が適しています。
6ヶ月を過ぎると成長が落ち着くので、徐々にイネ科の牧草を増やしていきます。
特に高齢のウサギは、カルシウムが多く尿路結石の原因になるマメ科の牧草は控えた方がよいです。
また、同じチモシーでも、1~3番刈りなど刈り取られた時期によって呼び名が変わり、それにより柔らかさや成分も異なってきます。
後で刈り取られたものほど柔らかく、カロリーや粗繊維は低くなりますが、カルシウム量は多くなります。
ウサギの成長具合などに応じて適切なものを選んであげましょう。
牧草はウサギがいつでも食べたいだけ食べられるようエサ入れにたっぷりと入れておきましょう。
ペレットを与える量が多すぎると、牧草を食べなくなってしまうこともあるので注意が必要です。
ペレットはウサギに必要な栄養素を網羅した食べ物です。
朝夕2回、時間と量を決めて適量をあげるようにしましょう。
食べさせすぎると肥満の原因になります。
ペレットを選ぶ際は、繊維質が多くて、噛み応えのあるタイプがおすすめです。
歯の伸びすぎによる不正咬合の予防になるからです。
また、成長期用、シニア用等があるので、成長段階に応じて適切なものを与えましょう。
また、ときどき生野菜を与えてあげるのもよいでしょう。
ニンジン、ブロッコリー、小松菜、キャベツ、チンゲンサイなどの緑黄色野菜や、大根の葉、サラダ菜などがおススメです。
新鮮なものを与えるようにしましょう。
逆に、ジャガイモの芽と皮、生のマメ、だいおう、ネギ、玉ねぎ、ニラ、ニンニクはおう吐や下痢、呼吸困難、貧血をおこす可能性があるので、与えないようにしましょう。
与えすぎはよくないですが、コミュニケーションツールの一つとしておやつも与えてあげるとよいでしょう。
おススメはリンゴ、オレンジ、イチゴ、ドライフード(バナナチップや大麦若葉など)です。
ホーランドロップの1ヶ月の食事代(エサ代)の平均
ホーランドロップの1ヶ月の食事代(エサ代)は、約3,000円~5,000円です。
ホーランドロップのお風呂のペース
1~3ヶ月に1回、それ以外にも体が汚れたら洗ってあげる必要があるでしょう。
ホーランドロップにおすすめのグッズ
ホーランドロップを飼うにあたっておすすめのグッズを紹介します♪
まず住居としてケージを用意します。
一般のウサギ用のもの、もしくは小型犬用のものを使用しましょう。
サイズは大人になった時の大きさに合わせて選びましょう。
引出用のトレイがついていると、糞尿や落ちたフードの掃除が楽です。
床にはすのこを敷いてあげましょう。
また、トイレ、ペレット用のフード入れ、牧草入れ、給水ボトルも必要です。
他には歯の長さを適切に保つためのかじり木、病院への通院などのためのキャリーケース、体のお手入れのために爪切り、くしなどを用意しておくとよいでしょう。
ホーランドロップのかかりやすい病気
体質によって、かかりやすい病気は様々です。
自分のペットのかかりやすい病気を知っておくことで、日頃の生活で気をつけることも見えてきます。
ホーランドロップがかかりやすい病気はこのようなものがあります。
中耳炎、不正咬合、毛球症、尿路結石、食滞・鼓腸症、コクシジウム症、ソアホック、皮膚糸状菌症、耳ダニ、湿性皮膚炎、結膜炎、スナッフル、肺炎、パスツレラ症、子宮の病気(メスのみ)、乳がん、骨折、斜頚、脱臼、膿瘍、熱射病、肥満
ホーランドロップのよく使う薬・サプリ
毛球症の予防にパパイヤ酵素やパイナップル酵素が含まれたものを与えてあげましょう。
また、整腸作用のあるものとして、乳酸菌や納豆菌が含まれるものを選んで与えましょう。
さらに、免疫力を高めてくれるプロポリス、アガリクス、皮膚病や内臓疾患に効果的なキトサン、アンチエイジング効果のあるコエンザイムQ10、ビタミンなどを与えてあげることで、健康で長生きなウサギを目指しましょう。
ホーランドロップの治療平均価格
ペットを飼うには、もちろん高い医療費がかかります。
最近はペット用の保険もありますがまだまだ浸透しておらず、病気になった際に飼い主は高額な治療費を払うこともあります。
そして、治療費はペットの種類によってさまざまです。
まずほとんどの病院でウサギは診察してもらうことができますが、いざというときのためにかかりつけの病院を決めておきましょう。
だいたいの相場として、診察費1,000~3,000円、検査費(項目ごとに)3,000~8,000円、去勢10,000~30,000円、避妊20,000~50,000円、歯の切断5,000~10,000円、入院(1日)3,000~5,000円前後、注射・点滴1,000~4,000円、麻酔費5,000円前後、その他症状ごとに薬代(体重が大きいので、他のペット用のウサギよりも高額になることが多いです。
)、手術となると10万円を超えることもあります。
ホーランドロップの平均寿命と価格
ホーランドロップの平均寿命
人間よりもとても寿命が短いペットたち。
その分、1日1日を大切にして健康的で幸せな日々を一緒に過ごしたいですよね。
ですが、種類によって平均寿命は違うので基礎知識として覚えておきましょう。
ホーランドロップの平均寿命は7~10年です。
ホーランドロップの価格相場
ホーランドロップの価格相場は、2~3万円です。
ホーランドロップを飼っている主な著名人
大島優子、辻希美・杉浦太陽
ホーランドロップに関するまとめ
とても人懐こく優しい性格のウサギなので、抱っこしたり、ウサギとスキンシップをとりたいという方におススメです。
ウサギ初心者の方にも比較的飼育しやすい品種といえるでしょう。
そのかわいい仕草から癒しをもらうこともできるでしょう。
体も小さいので、一人暮らしのワンルーム住まいの方でも飼うことはそれほど困難ではありません。