12月も終盤に差し掛かろうとしており、寒さも一段と厳しくなってきました。
今回は、うさぎの防寒はどのように施してあげたらよいのかわからない、うさぎにとって快適な室温がわからない、と焦っている飼い主さんに参考にしていただけるよう、うさぎの寒さ対策についてまとめました。
ぜひご覧ください。
うさぎにとってベストな室温は?
意外な盲点なのですが、うさぎの適温って、みなさんご存知でしょうか?
まずうさぎにとって快適に過ごせる気温を解説していきます。
うさぎの適温
うさぎは全身が毛に覆われているため、特に暑さに弱いと言われています。
では、寒さには強いのかといいますと、実はそうでもないんです!
野生のうさぎは、冬は地中に穴を掘って寒さをしのぎますが、ペットのうさぎはそれができないので、飼い主さんがきちんと寒さ対策をしてあげなければなりません。
毛の長さによっても異なってはきますが、うさぎの適温は18度~24度です。
季節別の室温
28度以上の室温にしてしまうとすぐに熱中症になってしまいます。
またそれとは反対に、室温が15度を下回ると体調を崩してしまう恐れがあります。
そのため、室温は夏で24~26度、冬で20~24度を目安にするとよいでしょう。
このように、うさぎの適温の上下幅は以外にも狭いのです。
うさぎの体温調節機能は?
さて、うさぎにとっての適温がわかったところで、次は早速冬のうさぎに焦点を当てていきたいと思います。
うさぎはそもそもどうやって自分の体温を調節しているのか、また飼い主さんがうさぎの防寒のためにできることを解説していきます。
どこを使って体温を調節しているのか
犬や猫が汗をかかないことは有名ですが、うさぎも皮膚の汗腺が乏しく、汗をかきません。
うさぎはその特徴でもある「耳」を使って体温を調節しています。
からだにこもった熱を耳から放出し、体温を保っているのです。
便利な機能ですよね。
ただ、うさぎは体温調節機能が耳の他にないので、先程も紹介したように暑さに非常に弱くなっています。
冬だからといって室温を高く設定しすぎると、体温調節がうまく出来ず、冬でも暑さでぐったりしてしまうことがありますので注意が必要です。
温度変化を少なくしてあげることが大切
くどいようですがうさぎは体温調節機能が耳にしかないため、温度変化、すなわち寒暖差に弱い動物です。
そのため、寒さ対策をするときに心掛けたいのは「なるべくケージ内の気温を一定に保つ」ことです。
うさぎの防寒に使えるグッズ
うさぎにとっての適温がわかれば、あとは実際に室温を調節していきましょう。
うさぎの寒さ対策に使える暖房器具や防寒グッズはたくさんあります。
ここからは、それらの有効な使い方と注意点をご紹介していきます。
エアコン
先程ご紹介したうさぎの体温調節機能を考慮すると、暖房器具としては、簡単に使えて室温を一定に保つことのできるエアコンが最も安心かつ楽であると言えます。
しかしケージ内という逃げ場のない狭い場所で直接風を当てられると、うさぎはストレスを感じてしまいます。
そのため、エアコンを使用するときの注意点として、「温風がうさぎに直接当たらないようにすること」が挙げられます。
エアコンを上手く使うことが、うさぎの防寒のキーとなってきます。
温度計
エアコンが万能なのは間違いないですが、エアコンを使用しているだけで完全に安心してはいけません。
エアコンの設定温度と室温は同じものではありません。
また、暖かい空気は部屋の上の方に溜まってしまうので、ケージ内は飼い主さんが思っているよりも気温が低くなることがあります。
ですので、ケージの近くに温度計を置いて実際の温度を確認できるようにしておくと安心です。
ペットヒーター
エアコンは安心とはいっても、飼い主さんが家にいない日中にエアコンをつけっぱなしにしておくことは難しいケースもありますよね。
そのような場合におすすめなのがペットヒーターです。
しかしうさぎは噛み癖があり、硬いものでも噛んでしまいますので、ヒーターのコードがかじられてしまうと、感電や火災の原因になります。
コードカバーだけではなく、金属製のコイルが巻かれているタイプのペットヒーターが安心です。
もしもの事故や怪我を防ぐために、安全性の高いヒータを選ぶことが重要です。
最近はペットヒーターにもたくさんの種類の商品が出ていて、ボードタイプ・保温電球タイプ・遠赤外線タイプなど、温め方もさまざまです。
それぞれにメリット・デメリットがあるので、よく調べて購入しましょう。
上記の3つのタイプ別のメリット・デメリットをざっとまとめてみましたので、参考にしてください。
ボードタイプ
◆メリット
消費電力が少なく経済的
◆デメリット
電気コードをかじられる可能性があるため、外出中の使用は危険
保温電球タイプ
◆メリット
短時間で暖まる
◆デメリット
うさぎが直接触れるとやけどしてしまうため、設置場所に工夫が必要
遠赤外線タイプ
◆メリット
センサーによって温度を感知するため、常に安心
◆デメリット
高価
ペットヒーターをケージ内に置くと狭くなってしまうので、ケージの外側に立てて使用するとよいでしょう。
バスタオル・段ボール
隙間風対策として非常に活躍するのが、バスタオルや段ボールです。
これを使ってケージを覆うだけで、ケージ内の激しい気温変動を防ぐことができます。
しかし、それらをうさぎがケージ内からかじってしまう危険性があるので、ケージとの隙間を少しだけ開けてあげるなど、覆い方に工夫が必要になってきます。
うさぎの防寒|まとめ
うさぎは長い毛でふわふわしている見た目から寒さに強いと思われがちですが、実際のところは案外そうでもなく、冬にはしっかりとした寒さ対策が必要であることがわかりました。
また、風が直接当たる事が嫌い・噛み癖が強いという特性がある動物であるため、防寒グッズの使い方には注意しなければならないようです。
とはいっても、毛の長さの違いや個体差によって、うさぎが快適と感じる環境はさまざまです。
ご自分が飼われているうさぎの体調を毎日しっかりとチェックして、その子にとってベストな防寒を施してあげることが何よりも大切です。
この記事が少しでも飼い主さんたちのお役に立てれば幸いです。