ヒョウモントカゲモドキの寿命はどれくらいなのでしょうか?
もちろん、ペットにはいつまでも健康で長生きしてほしいと思いますよね。
そこで、ヒョウモントカゲモドキのかかりやすい病気やその予防法、ペットの種類に合ったストレスを溜めない方法など、様々な観点から解説していきます。
ヒョウモントカゲモドキの平均寿命はどれくらい?
ヒョウモントカゲモドキの平均寿命は10年といわれています。
しかし飼育下での最高寿命で22年~29年と30年程長生きした記録があるため、環境によって寿命より10年生きることができるのかもしれませんね。
野生では30年以上とも考えられています。
ヒョウモントカゲモドキの寿命と長生きするコツ
ヒョウモントカゲモドキを長生きさせるにはまず、病気やトラブルの防止をすることです。
飼育下のヒョウモントカゲがかかる病気はさまざまですが、これらを発症させないようにすることが第一です。
ハンドリング中の落下事故などで起きる怪我などにも注意しましょう。
次に温度、湿度、飼育環境を設備することです。
ヒョウモントカゲが生活しやすい環境を整え、余計なストレスを与えないことも長生きのコツになってきます。
生活環境を整えることで脱皮する際に、脱皮不全になるのを防ぐことができます。
そして何よりも大切なことは、ヒョウモントカゲモドキの些細な変化に気づけることです。
普段と比べておかしいところはないか、餌はしっかり食べているか、痩せすぎ肥満になっていないかなど日頃観察をすることで早期発見に繋がります。
少しでも変わったことがあれば獣医へ連れていきましょう。
また、爬虫類を扱っている獣医はまだまだ少ないため、事前にかかりつけの獣医を見つけておきましょう。
ヒョウモントカゲモドキのかかりやすい病気は?
ヒョウモントカゲモドキがかかりやすい病気には、「クル病」「クリプトスポリジウム」があります。
クル病は手足、背骨、腰骨など体の部分の骨が変形してしまう病気です。
4肢が曲がって歩けない、腰が曲がって歩けない、口が開いたまま閉じないといった症状がみられます。
症状が重くなると最悪の場合死に至り、治ったとしても1度変形した骨を元に戻すことは難しいです。
次にクリプトスポリジウムは下痢や嘔吐、体重の減少を起こします。
発症することによりヒョウモントカゲモドキは衰退していき、最後は死に至る怖い病気です。
致死率の高い病気と知られており、特効薬も開発されていないため助かる見込みは薄いといわれています。
ヒョウモントカゲモドキの病気のサイン
ヒョウモントカゲモドキのかかりやすい病気のサインについて解説します。
クル病は4肢が曲がって歩けない、腰が曲がって動けない、口が開きっぱなしで閉じないといった症状がみられます。
治っても骨を元に戻すことは難しいので、異変を感じたらすぐ獣医へ連れていきましょう。
クリプトスポリジウムは下痢や嘔吐、体重の減少といった症状がみられます。
餌を食べているのに体重が減っていくという症状がみられたらクリプトスポリジウムを疑ったほうが良いでしょう。
致死率がとても高い病気なのですぐ獣医へ連れて行ってください。
病気の予防法と対処法を紹介
ヒョウモントカゲモドキのかかりやすい病気の予防法・対処法について解説します。
まずクル病は、カルシウム不足が原因で発症するといわれています。
ヒョウモントカゲモドキの餌のほとんどはカルシウムが少なく、リンが多めの比率になっています。
リンはカルシウムの吸収を阻害するため、餌を与えているだけではクル病を発症しやすくなってしまうのです。
そのため与える餌にカルシウム剤をダスティングしてクル病を予防しましょう。
幼体の成長期やメスの産卵には大量のカルシウムを使うのでしっかり摂取させることが大切です。
ですが過剰なカルシウム摂取もクル病を発症させてしまうことがあるので、与えすぎにも注意しましょう。
次にクリプトスポリジウムは、クリプトスポリジウムという原虫に寄生されることによって発症します。
そこらじゅうにいる寄生虫ではなく、クリプトに感染した個体の糞や水を媒介として感染します。
健康体でも糞や飼育食器を触った後手を洗わないことが原因で感染する場合があります。
クリプトを持ち込むと他の爬虫類にも感染してしまうため、ヒョウモントカゲモドキを連れ帰るときは感染していないかを確認し、衛生環境が悪いペットショップからは買わないことが大切です。
感染している疑いがみられたらすぐに獣医で診てもらいましょう。
致死率が非常に高い病気ですが治ったケースもあります。
治るかどうかはヒョウモントカゲモドキと飼い主様の頑張り次第です。
どちらの病気も怖いので定期的に健康診断を受け早期発見できるように心がけましょう。
ヒョウモントカゲモドキの老化のスピード
人間や犬猫などの哺乳類は恒温動物なため、種ごとに単位時間の代謝が決まっていますが、ヒョウモントカゲモドキは変温動物なため環境によって寿命がかわります。
そのため具体的な老化スピードは分かっていません。
ヒョウモントカゲモドキの老化に伴う外見の変化
ヒョウモントカゲモドキは老化につれ目が悪くなってきます。
そのため自分で餌を見つけることが困難になってくる子がいます。
自分で餌を食べることが難しくなってきたら、ピンセットを使って与えましょう。
ピンセットが口の中であたって傷つけないようきをつけてくださいね。
また食欲が低下してくるこもいます。
食べなくなったらコオロギを半分に切って体液を舐めさせるなどの工夫をしてあげましょう。
歳を重ねたペットにおすすめの食べ物は?
ヒョウモントカゲモドキの餌の種類はいろいろありますが、主な主食はコオロギです。
生きたコオロギもあれば乾燥したコオロギもあるので与えやすいほうを選んでください。
コオロギにもヨーロッパイエコオロギとフタホシコオロギの2種類ありますが、フタホシコオロギはストック環境にうるさいのでイエコオロギのほうがおすすめです。
ピンセットで与え食べ残したものは回収しましょう。
放飼いにして与えることもできますが、固体に噛み付く可能性もあるので注意してください。
ミルワームも食べますが、コオロギに比べてたんぱく質やミネラルが少なく脂肪分が多いため栄養バランスがあまり良くないです。
カルシウムとリンの比率も悪いといわれておりクル病を発症させる可能性もあります。
そのためミルワームは主食にせず、もし与える場合はカルシウム剤をダスティングしてあげましょう。
ストレスをかけないために飼い主が出来ること
ヒョウモントカゲモドキはストレスにより拒食を起こす場合があります。
ストレスをかかえる原因はいくつかありますが、環境の変化や、温度や湿度が適切でなかったり、構いすぎといいたことが原因でストレスを抱えます。
ケージを掃除するにあたりレイアウトを頻繁に変えてしまうと、安心できる場所を探そうと動き回ったり、可愛さのあまり必要以上に触れ合ったりするとストレスを感じてしまいます。
本来爬虫類は犬や猫とは違い触れ合いを求めず、むしろ触れられることでストレスを感じてしまうのです。
そのためレイアウトは必要以上に変えず、ハンドリングなどでの触れ合いもしすぎないよう気をつけましょう。
またヒョウモントカゲモドキが生活しやすい温度は25~30℃で湿度は40~60%とされています。
ここから大きくずれてしまうと食欲が落ちてしまうので保つように心がけましょう。
ヒョウモントカゲモドキの寿命に関するまとめ
ヒョウモントカゲモドキは爬虫類の中でも飼いやすいといわれており、色鮮やかなボディと可愛らしさが人気で飼っている方も多いです。
犬や猫とは違い構わないとストレスになるということがなく一人暮らしの方でも飼いやすいペットだといわれています。
そんな癒しを与えてくれるヒョウモントカゲにも致死率の高い病気やストレスを感じてしまうときがあるため、飼育する前にある程度の知識をつけておくことをおすすめします。
いざというときのためにかかりつけの病院も見つけておくと安心してヒョウモントカゲモドキとの生活を楽しめますよ。