愛猫の顔を見て涙目だったり目やにの量が多いと感じたら、何か病気にかかってしまったと心配になります。
猫だから大丈夫と放置しておくと、元気がなくなりご飯も食べなくなって、動物病院に駆け込むことになりますので、猫の目の異常を見つけたら直ちに適切な処置が必要なのです。
猫の涙目や目やに、くしゃみ等の症状の病気を理解すれば、愛猫の健康を守れますので、猫と暮らしている飼い主さんは是非ご覧ください。
猫の両目が涙目と目やには何のサイン?
猫の目は人間より大きいので、目に塵や埃など異物が入りやすく、またウィルスや細菌の侵入リスクも高いと言わざるを得ません。
しかしながら猫の目から涙が出ることは普通のことであり、目やにも老廃物の一種です。
但し、絶えず涙目で目を気にしていたり、目やにの量がとても多い状態は普通の状態ではなく何らかのトラブルを起こしていると考えるべきでしょう。
猫も人間と同様に目の状態は、健康のバロメーターとして体調が表れますので、何らかの病気のサインであったり、すでに発病している状態かもしれません。
涙が出たり目やにを見つけたら直ぐに動物病院にいくべき?
猫はあくびをよくする動物ですので、あくびによって涙が流れます。
あくびをしてイライラする気持ちを抑えたり、猫のあくびは可愛い仕草として猫好きにはたまらない表情のひとつです。
室内飼育の猫も、埃などが目に入ると異物を流し出すため涙を出し、翌朝には目頭付近に白っぽい乾燥した目やにが少量付くこともあります。
この程度ならば、自然に治癒することも多いですので、あまり心配することはありません。
できれば付いている目やには、濡らしたコットンやアルコールフリーのウエットティッシュで拭き取り、常にキレイな状態を保ちましょう。
いつも通り、元気に飛び回ってご飯も沢山食べる状態であれば、急いで動物病院に行く必要はなさそうです。
猫も人間と一緒で風邪など病気にかかります
ここ数年、猫ブームによって飼い猫の数は犬を上回る状況にあり、飼い方も室内飼育が徹底され、猫の平均寿命も15歳前後と延びてきています。
猫も長生きすると、さまざまな病気にかかりますので、季節の変わり目に風邪をこじらせたり、太り過ぎで糖尿病など生活習慣病も珍しくありません。
猫の両目が涙目で目やにの量も多く、くしゃみや咳をする場合、考えられる病気は上部気道感染症、いわゆる猫風邪です。
ウィルスが体内に侵入し様々な症状が出ますが、涙目や目やにはそのひとつになります。
猫風邪も重症化すると治療期間が長くなり、猫にとってもストレスとなりますので、早めに獣医師の診察を受けることをおすすめいたします。
猫風邪の症状や原因と予防方法は?
猫もかかってしまう風邪ですが、その症状についてご存知でしょうか。風邪ですから、涙目や目やにが出ているだけでは風邪にかかったと判断することは難しく、加えて症状と原因はさまざまあります。
猫風邪の原因は、一般的にヘルペスウィルスやカリシウィルスなどの感染症が考えられ、症状としては、くしゃみや鼻水、鼻づまり、涙目、咳などです。
重症化すると発熱や食欲低下、脱水症状を引き起こして猫は閉じこもり、動かなくなります。
予防はワクチン接種が有効となりますが、あくまでも特定ウィルスに対するものであり、基本的に人間と同じようにストレスの少ない健康的な生活が重要です。
猫風邪が両目に表れる症状とは?
一般的に猫が風邪にかかり目に表れる代表的な症状は、大きく3つ挙げられます。
第一に目やにの量が極端に増え、第二に角膜が炎症しますので、両目から涙が流れます。
そして第三に、猫は目が気になって擦ったり、瞬きをする回数が大幅に増えるのです。
このように猫風邪のウィルスは体内で活性し、目だけでなく様々な症状を表します。
猫風邪を引き起こす代表的な病原菌とは?
猫風邪において、ぜひとも注意していただきたいウィルスが引き起こす代表的な病気をご説明いたします。
猫の鼻かぜは猫ウィルス性鼻気管炎、ヘルペスウィルスの感染症であり、感染している猫と接触したり、鼻水や唾液の飛沫感染から発病します。
この病気の特徴は感染すると体内にウィルスが残り、免疫力が低下すると何度でも発症することがあります。
次に猫カリシウィルス感染症ですが、初期症状は涙と目やに、くしゃみが特徴です。
体力のない子猫などが感染すると、重症化し命にかかわる場合がありますので、早期治療が求められます。
そして同じような風邪の症状の感染症として、猫クラミジア感染症があり、症状が軽い段階で治療すると早く回復する病気です。
猫の涙目と目やにの症状は猫風邪だけではない
とくに目やにの色が黄色っぽかったり、緑色で粘性のある場合は、猫風邪でなく他の病気の可能性が高いです。
そのような目やにが出る症状の病気は、結膜炎や角膜炎といった目の病気の疑いが濃厚と言わざるを得ません。
また、白内障の場合も、初期の段階でやはり涙と目やにがたくさん出ます。
人間にも発症する病気は猫にもありますので、重症化すると手術が必要となり、医療費は高額になります。
そのため異常を発見したなら、大切な猫のためにも動物病院で専門の治療を受けることをおすすめします。
猫の涙や目やにから健康チェックをしましょう
普段から、猫の涙の量や目やにの状態をチェックするようにしましょう。
通常の目やには、チョコレート色やコーヒー色で量は小さく付着する感じですので、それ以外の場合は、病気のサインと判断して下さい。
また涙ぐらい大丈夫とそのままにせず、「何か原因があるのでは」と受け止め、安心のためにも獣医師さんに診てもらうようにしましょう。
特定の猫種は涙が止まらない病気にかかりやすい?
実はペルシャ猫やヒマラヤン、エキゾチックショートヘア、スコティッシュフォールドなど鼻が短く、目が大きい猫は、涙が流れるルートが詰まりやすいのです。
そのため涙をうまく流せず、涙が絶えずあふれ出る流涙症という病気にかかりやすいと言われています。
涙が止まらないので、目の下が汚れて変色や炎症することがあり、また猫も目を気にして、目を擦ったり、瞬きが増えます。
できるだけ不潔にならないようこまめに目の下を拭いてあげましょう。
猫の両目の涙目と目やにから猫の病気を知ろう!まとめ
猫も人と同じように、病気にかかると目の状態が変化し、涙と目やにの量が増えたり、くしゃみが止まらないなど様々な症状が出ます。
大切なことは、涙や目やになどが気になったら放置せず、早期に適切な処置を行うため獣医師の診療を受けることです。
また、涙目と目やにが増える症状の病気について基本的な知識を修得しておけば、小さな異常など初期症状を見逃さず、早期治療により回復します。
ぜひこの記事を、大切な愛猫のためにも飼い主さんの役目である猫の健康を守る行動の参考にしてください。