猫が唸るということは、何かの意思表示と考えるべきでしょう。
一般的に猫が唸る場合は、テリトリーに侵入してきた他の猫を威嚇したり、嫌いなブラッシングや爪切りに対し怒りを表すときです。
また何らかの病気が原因で、吐く症状続き息づかいが苦しそうな際にも、猫は唸ります。
猫が吐いたり苦しそうにして唸る症状の病気を把握しておけば、いざという時に役立ちますので、愛猫と暮らしている飼い主さんは、ぜひご覧ください。
愛猫の唸る声が聞こえたらどうすべき?
猫にも性格がありますので、「うっ~」や「しゃ~」などとよく唸る猫もいれば、唸り声をほとんど出さない猫もいます。
大切なことは猫が唸った際のシチュエーションです。
多頭飼いでは、猫同士がじゃれ合って遊んでいる時にエスカレートし唸りあうことがあり、またご飯に夢中になって唸る猫もいます。
このような唸る光景はごく普通のことであり見守るしかないでしょう。
それより元気がなく体調が悪そうな時に唸ったら、直ちに猫の健康状態を確認する必要があります。
猫はどのような時に唸るのか?
では室内飼いの猫が唸る具体的な事例を挙げ、その唸る理由を探ってみましょう。
まず自宅に新しく子猫がやってきた際に、先住猫が子猫に対して唸ることがあります。
これは自分の縄張りに侵入してきた子猫に対する威嚇行動であり、時間の経過と共に無くなるでしょう。
次に、飼い主さんが猫の体を撫でている途中、突然に唸り咬みつくことがありますが、この行為はおそらく「もうやめて」のサインであり、怒りの表れと思われます。
また猫を病院に連れて行く時、キャリーケースに入れると唸るケースは、恐怖からであり、病院は嫌なのです。
さらにオモチャで遊んでいる際、興奮して唸る猫もいます。
このように唸る理由は、「威嚇、怒り、恐怖、興奮」が関係しているようです。
そして最後に「病気」が関係する唸り声があり、この唸る行為は飼い主さんにとって心配なものです。
このような唸る声は要注意です!
飼い主さんが定期的に行うブラッシングやマッサージ、また抱き上げようとした際に、猫が突然と唸る場合は、体のどこかに痛みがあると考えられます。
また、猫がトイレで唸り声を上げる場合も体に異常があると言わざるを得ません。
そして猫が毛玉以外のもの吐く状態が続き、苦しそうに唸る場合は、病気の可能性がとても高いと考えるべきです。
このような唸る声は要注意であり、健康上に問題を抱えていることが多いですので、一刻もはやく獣医師の診察を受けるようにしましょう。
猫が吐く症状の原因は何か?
愛猫が吐く原因は様々ですので、吐く行為が生理現象なのか、それとも病気の症状なのか動物医療の知識が乏しい飼い主さんが、それを見極めることはとても難しいです。
また猫によっては吐いた後、再びモリモリご飯を食べ元気に飛びまわりますので、ついつい見過ごしてしまいます。
しかしながら愛猫の吐く原因をしっかり把握しておかないと、もし病気の場合は重症化してしまい治療が長引き、結果的に医療費も高額になってしまいます。
そのため飼い主さんは普段から猫が吐く回数や時間帯を記録し、吐き出した物が有れば動物病院に行った際、精度の高い治療が受けられますので、まず猫が吐いたときは異常を疑ってください。
もともと猫はよく吐く生き物?
猫はもともとよく吐く生き物と聞かされ、そのため吐いてもあまり心配しない飼い主さんがいらっしゃいます。
猫がよく吐くということですが、何を根拠に言っているのかご存知でしょうか。
猫は毛繕いによって飲み込んでしまった体の毛を、毛玉として吐き出します。
毛玉を吐く行為は、むしろ健康的な猫である証と考えて良いでしょう。
この事により猫はよく吐くと言われているようですが、毛玉以外を吐く場合は、猫の体に異常ありと受け止め対処しなければなりません。
猫が吐く理由を知ろう
毛玉を吐く以外に、猫の吐く原因を探ってみましょう。
まず病気が原因で吐く場合です。
1日に何度も吐く症状が止まらい、また吐いたあと苦しそうな息づかいの症状は病気にかかっている可能性が高いと考えましょう。
吐く症状が原因の代表的な病気は、胃腸炎です。
腐食したご飯を食べたりウィルス感染症によって発病し、子猫は寄生虫によって症状が出ます。
次に便秘やストレスが原因で吐く場合があります。
便秘になった猫は、食欲不振に陥り吐くようになり、また引っ越しによって環境が変化しストレスを感じて、吐く猫もいます。
このように病気とストレスが原因で猫は吐くことがあります。
吐いたり唸るなどの症状がある猫の病気
猫が苦しそうに吐く、唸る症状や息づかいや呼吸も苦しそうにしている場合、疑わられる病気についてご説明します。
苦しそうな荒い息づかいと辛そうに唸る症状がある場合、呼吸器や心臓に何らかの疾患があり、疑いのある病気として肺炎や気管支炎、また心臓病があります。
食欲もなく吐く症状が続き、息づかいも苦しそうな症状は、感染症や膵炎、腎臓疾患などの病気の疑いがあり、中でも猫風邪と言われるヘルペスウィルス・カリシウィルス性感染症は、猫に多い病気ですので、注意ください。
夏場に多い熱中症によって、猫は脱水症状によって体調を崩し吐くことが多いです。
このように吐く、唸る、苦しそうな症状は様々な病気と関係がありますので、愛猫にその症状がみられる場合は、早期に獣医師の診療を受けてください。
息苦しく唸る場合に考えられる病気
猫の呼吸がおかしい場合、おおよそ息苦しそうにハアハアやゼエゼエといった症状と咳が出ます。
考えられる病気は慢性気管支炎やアレルギー性気管支炎があり、一般的に喘息といわれる疾患です。
その他、肺炎や熱中症、先天性心疾患も猫は息苦しそうにします。
このように吐く場合は少し様子を見ても大丈夫です
猫は毛玉や体質に合わないフードを食べるとよく吐くので、病気の恐れが低いなら少し様子を見てもよいでしょう。
様子を見てもよい状態の条件とは、第一に吐く頻度が1週間に1回以下、第二に吐いた直後も食欲旺盛、第三に体重が全く減少していない、第四に吐いても苦しそうになく元気、第五に下痢をしていない、以上5つの条件に一つも該当しない場合は病気の可能性が高いので、できるだけはやく動物病院を受診してください。
猫が唸る理由は? まとめ
猫が唸る、吐く、苦しそうにする理由は様々です。
しかしながら、猫は人間と違って喋れないので、飼い主さんが唸り方や吐く模様などを見極めて、猫の状態を正しく知ることが求められます。
そして、基本的に人間も猫も健康であれば、そんなに吐く必要はなく、苦しそうに唸ることもありません。
もし愛猫が吐いたり苦しそうに唸り出したら、それは間違いなく病気のサインであり、飼い主さんは見過ごすことなく適切な処置を行う役目があります。
今回の記事で猫の知識を深めた方は、ぜひ日頃の愛猫の健康チェックにぜひ役立ててください。