一般的な猫の平均体重は4kg~5kgですが、大型猫となると5kg~10kg、小型猫であれば2kg~3kgと、猫の種類によって大きさが異なります。
もちろん個体差があり、その猫によっても大きさは多少変わってきますが、どんな猫が小さいサイズの猫種になるのでしょうか?
そこで今回は、大きくならない猫や小さいサイズの猫の種類を徹底的にまとめてみました。
世界最小の猫3種類!
世界中には、400種類以上の猫種が存在します。
その中で、世界最小の認定を受けている3種類の猫が存在することをご存知ですか?
ここでは、世界最小と言われる猫を見ていきましょう。
クロアシネコ
クロアシネコは世界最小の猫ですが、現在は絶滅危惧種として認定を受けています。
南アフリカやナミビア、ボツワナ、ジンバブエに生息する猫ですが、残念ながら家庭で飼育をすることはできません。
成長しても体長は36cm~50cm、標準体重はオスで1.9kg程度、メスで1.3kg程度と大きくならないことが特徴で、非常に小さな体ですが体に似合わず大食いで、一晩に250gの肉を食べてしまうほどです。
体に対して頭が大きいために木登りが苦手で、他の動物の巣や穴に隠れて過ごしています。
体には茶系の被毛に黒い縞と斑点模様があり、まるで豹のようですが、その可愛らしい姿は1度見たら忘れられませんよ!
アメリカでは、クロアシネコを残すための保護と繁殖活動が行われており、アメリカの複数の動物園で見ることができます。
スキフトイボブテイル/トイボブテイル
スキフトイボブテイルは、人の手によって作られた猫では世界最小の猫です。
シャム猫を基本に交配されて作られたため、外見はシャム猫にそっくりです。
成長したスキフトイボブテイルの標準体重は、オスで2kg程度、メスで1.7kg程度と非常に小さい体が特徴で、きちんと食事管理や生活環境を整えてあげれば大きくならない猫です。
個体差があるため、3kgほどに育つこともありますが、3kgでも十分に小さいサイズの猫ですね。
性格は人懐っこく甘えん坊で、おっとりとしていますが遊ぶことが大好きな猫です。
少し前までは、購入するのに数百万円かかる猫種でしたが、日本国内にブリーダーも多くなり、50万円~60万円で購入することが可能になってきました。
スキフトイボブテイルは、トイボブテイルとも呼ばれるため、気になる方はブリーダーのHPなどチェックしてみてくださいね!
シンガプーラ
シンガプーラは、自然に発生した純血種として世界最小の猫です。
少しつり上がった大きな目や、大きな耳、キラキラと光沢のある被毛が特徴的で、小さな妖精とも呼ばれています。
成長したシンガプーラの標準体重は、オスで3kg程度、メスで2kg程度なため、大きくならない猫種です。
性格は好奇心旺盛で甘えん坊、飼い主には懐くけど人見知り、遊ぶのは大好きだけど物静かな猫です。
シンガプーラはペットショップでも販売されており、価格にはかなりのバラつきがありますが、ブリーダーであれば20万円前後が多いようです。
日本では珍しい小さいサイズの猫4種類!
世界最小の猫でなくとも、標準体重が3kg未満の小さいサイズの猫は7種類も存在します。
ここでは、日本では手に入れることが難しい小さいサイズの猫を4種類ご紹介しますね!
ドウェルフ
ドウェルフは、アメリカが原産国の短足で無毛な猫です。
マンチカンとスフィンクスとアメリカンカールが交配されており、それぞれの特徴である短足や無毛、カールした耳が受け継がれています。
肌を触るとスエードのように心地よく、顔はシャープに逆三角形の形をしており、アーモンド型の目に大きな耳で、映画「E.T」のモデルにもなっています。
成長しても標準体重が2kg~3kg程度の大きさにしかならず、その小さいサイズや無毛なことが人気となりました。
ドウェルフの性格は、社交的で忠誠心があり、とても甘えん坊な猫ですよ!
価格相場は30万円前後ですが、日本ではあまり売りに出されることの少ない猫種です。
ラムキン
ラムキンの原産国もアメリカで、マンチカンとセルカークレックスを交配して作られた猫種です。
小さい体に短足で、羊のような巻き毛が特徴のラムキンは、子猫の時のふわふわな外見を成長してもそのまま維持することができます。
しかし、まだ新しい猫種であることから、生まれてくる猫に特徴が受け継がれない不安定さも多々あるため新種として公認されておらず、実験的なカテゴリーとして登録できる状態にとどまっており、現在も育種が続いています。
ラムキンの成長時の標準体重は1.8kg~4kg程度で、性格はマンチカンの活発さがでるか、セルカークレックスの落ち着いた性格がでるか、どちらかに別れるようです。
ただし、とても人が好きで穏やかな性格なため、とても飼いやすい猫ですよ!
価格相場は10万円~18万円ですが、なかなか販売されていない猫でもあります。
ブリーダーによっては、生後半年を過ぎたラムキンを1万円ほどで販売していることもあるため、気になる方はチェックしてみてください。
バンビーノ
バンビーノはアメリカ原産の猫種で、マンチカンとスフィンクスを交配させて作られました。
マンチカンの短足とスフィンクスの無毛が特徴ですが、その外見には好みが別れるようです。
成長した時の標準体重は2.5kg~4kg程度の小さい猫で、明るく社交的な性格です。
価格相場は40万円前後ですが、日本国内にはブリーダーがいないため、購入を考えている方は海外から輸入するしかありません。
ハバナブラウン
ハバナブラウンはイギリス原産ですが、アメリカに渡って繁殖されてから、イギリス産とアメリカ産で外見の異なる2種類のハバナブラウンが存在します。
ハバナブラウンの始まりは、シャム猫とシャム猫の血統が入る黒猫を交配させて作られましたが、イギリスではシャープな小さいサイズの猫にするための改良が行われ、アメリカでは筋肉質な中型サイズの猫にするための改良が行われました。
その結果、イギリス産ではV字型の輪郭でシュッとしていますが、アメリカ産では緩やかで丸みのある逆三角形の輪郭となったのです。
毛色はチョコレートかブラウンの単色が多く、成長時の体重は2.7kg~4kg程度で、イギリス産のほうがやや小さい傾向にあります。
ハバナブラウンは明るく活発で、飼い主に対しての愛情が深く嫉妬深いという憎めない性格を持つ猫です。
日本では知名度が低いため、ブリーダーも少なく珍しい猫ではありますが、価格相場は18万円前後となっています。
日本で比較的手に入れやすい小さいサイズの猫3種類!
最後にご紹介するのは、小さいサイズの猫の7種類のうち、ペットショップやブリーダーから購入することができる3種類の猫です。
見た目の可愛さや、大きくならない猫として日本で手に入れることが可能な3種類の猫を見ていきましょう。
スクークム/スクーカム
スクークムはアメリカが原産国で、マンチカンとラパーマが交配され、1990年に登録された新種の猫です。
短足にカールした被毛が特徴的で、まつ毛やヒゲまでカールしており、とても愛くるしい見た目が人気です。
しかし、マンチカンの短足やラパーマのカールした被毛が受け継がれない猫も産まれてくるため、まだまだ不安定さが残る猫種となっています。
成長しても標準体重は1.5kg~3kg程度と大きくならない猫で、性格は人懐っこく活発で、社交性もあるため、飼いやすい猫としても注目されています。
世界的にも希少な猫ではありますが、日本では比較的手に入れやすく、価格相場も10万円前後となっています。
スクークムはスクーカムとも呼ばれているので、覚えておいてくださいね!
ミヌエット
ミヌエットは2015年の5月に名称が変更されるまで、ナポレオンと呼ばれていた猫種です。
アメリカが原産国で、マンチカンとペルシャを交配させて産まれた猫に、ペルシャ系の長毛種と掛け合わせたことでミヌエットが誕生しました。
ペルシャほど鼻は低くなく、マンチカンの遺伝で短足が特徴ですが、成長しても標準体重が2kg~4kg程度なため、大きくならない猫としています。
性格は甘えん坊で好奇心が強く、警戒心が低いため人懐っこい活発な猫です。
10万円~40万円程度で販売されており、顔に八の字模様のあるハチワレ猫は価格が低めに設定されていることが多いようです。
ラパーマ/ラパーム
ラパーマは、雑種の猫の優性遺伝により突然変異した新しい猫種です。
美形な顔つきに、すべての毛がカールしていることが特徴で、まつ毛やヒゲまでもがくりんとカールしています。
不思議なことに、生まれて間もない期間と、初めて交配をするメスは一定期間だけ無毛になることもありますが、その期間が過ぎればキレイなカールした被毛が復活します。
その理由はまだ解明されていませんが、無毛のままということはないようです。
ラパーマの成長時の標準体重は2.2kg~4kg程度で、性格は甘えん坊で愛情深く、温厚で人が大好きという猫です。
人気のある猫種のため、ペットショップやブリーダーから購入することができ、10万円前後~30万円で売られています。
ラパーマはラパームと呼ばれることもあるため、覚えておいてくださいね!
大きくならない猫や小さいサイズの猫の種類|まとめ
いかがでしたか?
3kg未満の大きくならない猫や、小さいサイズの猫の種類をご紹介しましたが、たくさんの種類がいてびっくりされた方もいるのではないでしょうか。
現在小型猫とされているシンガプーラやハバナブラウンは、アメリカでの繁殖により大きくなっている傾向があるようです。
大きくならない猫や小さいサイズの猫の種類は、これからどんどん変わっていくのかもしれません。
どんな猫でも可愛いですし、猫を飼っていれば、わが子が一番!と思う飼い主さんがほとんどでしょうから、あまり体の大きさは気にならない、というのが本音ではないでしょうか。