うさぎを飼う人は年々増えています。
モフモフの体に愛くるしいシッポや、可愛らしい顔や仕草にキュンとする方も多いでしょう。
うさぎは犬や猫のように吠えたり鳴くことがないため、近所迷惑の心配がないだけでなく、一人暮らしでも飼いやすいとされています。
しかし、本当にそうなのでしょうか?
そこで、今回は、うさぎの飼いやすさは犬や猫と比べてどうなのかと、飼いやすいうさぎの性別についてご紹介します。
うさぎの飼いやすさは犬や猫と比べてそう?
うさぎを飼いたいと思った時に、気になるのはうさぎの飼いやすさではないでしょうか。
うさぎは犬や猫と比べて、大きな声を出して吠えたり鳴くことはなく、最初に飼う時かかる費用も安いため、手が出しやすいとじわじわと人気になってます。
しかし、飼いやすい=お世話がラクというわけではありません。
ここでは、うさぎの飼いやすさについて詳しく見ていきましょう。
うさぎの飼いやすさには誤解も多い
うさぎが飼いやすいとされている理由は、犬や猫のように吠えたり鳴くことがないため近所迷惑になりにくいということや、犬のように散歩の必要がないこと、犬や猫の飼育を禁止するマンションやアパートでも、うさぎや小動物なら飼ってもいい、という場所が多いことにあります。
飼いやすい=お世話がラクと思っている人もいますが、うさぎのお世話は犬や猫のように手がかかることに変わりはなく、命を預かることは同じです。
うさぎの飼いやすさにはそういった誤解が多く、病気になった時や介護が必要になった時に初めて大変さが分かり、簡単に捨ててしまう人がいるのも現状なのです。
うさぎは犬と猫と比べて体調不良がわかりにくい
うさぎは飼いやすいとされる一方で、犬や猫と比べて病気にもなりやすく、体調不良が分かりにくいという点もあります。
犬や猫であれば、シッポや鳴き声、食欲不振などから体調不良を疑うことができますが、うさぎはギリギリまで体調不良を隠してしまいます。
うさぎがエサを食べなくなった時は、緊急事態ですぐに動物病院を受診しなければ手遅れとなることも多いです。
また、犬のように散歩の必要がなくても、家の中で適度の運動させる必要があるため、ずっとケージに閉じ込めておくなんてことはしてはいけません。
部屋の中を散歩している時は、コードをかじってしまわないか、危険な場所に入り込んでいないかを気にする必要があるので、ほったらかしにしていていいわけではないのです。
うさぎは犬や猫に比べてニオイがないとされているが…
うさぎの飼いやすさの誤解には、犬や猫に比べてニオイがないと思われている点もあります。
確かにうさぎの体臭はほとんどありませんが、おしっこやフンのニオイは当然あります。
とくにうさぎのフンは、小さな丸い形をしているため可愛らしい(?)ですが、盲腸糞という栄養のギュッと詰まったフンなため、とても臭いです。
うさぎは食糞をする習性があるため、自分で排出した栄養をまた取り込むために食べてしまうことも多く、食べずに残ったフンは犬や猫のフンよりもニオイは強烈で、きちんと片付けなければいけません。
お金が一生かかることも念頭において
うさぎの飼いやすさは、最初に飼うときの費用の安さもあります。
犬や猫と違って、うさぎは3,000円~100,000円ほどで買うことができ、最初に必要な物も30,000円前後で揃えることができます。
しかし、うさぎが安いからといって何も考えずに衝動買いをしてしまうと、うさぎにとって不幸でしかありません。
うさぎの平均寿命は10年前後で、食費や消耗品費、1年に1度の健康診断だけでなく、急に病気になった場合の医療費も必要になります。
いくら犬や猫より食費や消耗品費が安いといっても、1年で50,000円前後はかかりますし、動物病院代は犬や猫と同様に高額です。
そう考えれば、うさぎの飼いやすさが犬や猫と変わらないことが分かって頂けるのではないでしょうか。
うさぎの習性や性格を理解しよう
うさぎの飼いやすさは吠えない、鳴かないということや、最初にかかる費用が安いことぐらいであるということは述べましたが、そもそもうさぎの性格を知っておかなければ、うさぎを飼うことは無謀です。
うさぎの飼いやすさには誤解されていることが多いともご紹介いたように、うさぎは体調不良を隠してしまう動物ですが、なぜそういった行動をとるのか、何が原因となって体調不良を引き起こすのかは、うさぎの習性や性格を知らなければいけません。
ここでは、うさぎの習性や性格について見ていきましょう。
臆病で警戒心が強い
本来、うさぎは草食動物で、肉食動物や大きな鳥などの捕食の対象です。
自然界で生き抜くためには、常に警戒を怠ることなく、少しの物音でも反応して姿を隠す必要があります。
うさぎはとても警戒心が強く臆病な性格で、自分の体調不良を周りに知らせるには、外敵に狙ってくれと言わんばかりのことになるため、ギリギリまで隠してしまう習性なのです。
また、人懐っこく甘えん坊の一面もあるため、信頼できる相手であることがわかれば、ちゃんと懐いてくれますよ!
ちょっとしたことでストレスを感じる
うさぎはとても繊細で、敏感に物事を感じてしまう神経質な性格でもあります。
縄張り意識がとても強く、自分の縄張り内の環境の変化にストレスを感じます。
急な動作や急に大きな音が出されることが苦手なだけなく、知らない人が家に来たり、飼い主のスキンシップが減ったり、お世話が手抜きになったり、ペットホテルやどこかに預けられること、動物病院へ行くこと、部屋の温度が一定でないことなど、ちょっとしたことでもストレスを感じて体調を崩してしまいます。
ストレスによって体内の免疫力が低下し、病気になりやすくなってしまうだけでなく、過度なストレスで突然死ということも少なくないため、うさぎにストレスを与えないように常に気を遣ってあげる必要があります。
「うさぎはさみしいと死んでしまう」といった俗説は有名ですが、飼い主の愛情を感じられないと過度のストレスとなり、命を落としてしまうこともあるため、あながちウソでもありませんね。
飼いやすいうさぎの性別は?
ここまでうさぎの飼いやすさは犬や猫と変わらず、命を預かる責任のあることだとご紹介してきましたが、「大丈夫、ちゃんとお世話ができる」と自信を持ってうさぎを飼いたいと思っている方は、初めて飼うならオスとメスのどちらが飼いやすい性別なのかが気になりますね。
ここでは、飼いやすいうさぎの性別について見ていきましょう。
飼いやすさはどんなうさぎを求めるかで違う
うさぎを飼うにあたって、たくさん遊びたいのか、大人しめの性格がいいのかで性別の選び方も変わってきます。
オスであれば人懐っこく甘えん坊ですが、やんちゃで縄張り意識が強く、腰を振るマウンティングや、おしっこをかけてマーキングをしてしまうことがあります。
一方で、メスは大人しくクールでしっかり者ですが、繁殖期になるとホルモンバランスが崩れ、マーキング行為をしたり、性格が攻撃的になることもあります。
あくまで目安であり、性格はうさぎによって異なります。
甘えん坊なメスもいたり、落ち着いたオスもいるため、どの性別が飼いやすいというものは参考程度にしておかなければいけません。
性格や問題行動は生活する環境も影響するため、根本的な性格以外の性格を形成するのは飼い主の行動次第になるのです。
メスは子宮系の病気に注意
メスのうさぎには、注意点もあります。
4歳を超えた頃から、子宮系の疾患にかかるうさぎは全体の30%~50%と高い確率であることが分かっています。
子宮がんが最も多いため、予防するためにも繁殖を考えていなければ避妊手術を行うようにしましょう。
また、オスの問題行動も去勢手術をすることで抑えることができるため、繁殖期の満たされないストレスを軽減してあげるためにも、去勢手術を考えてあげてもいいでしょう。
うさぎを飼うなら最後まで責任を持とう|まとめ
今回は、うさぎの飼いやすさは犬や猫と比べてどうなのかと、飼いやすい性別についてご紹介しましたが、いかがでしたか?
思っていたいたよりもうさぎを飼うことは簡単なことではない、ということがお分かり頂けたのではないでしょうか。
うさぎの飼いやすさは犬や猫と変わることはありません。
しかし、大切に愛情をかけて育てることで、うさぎの可愛らしい行動や仕草に癒されることも事実です。
うさぎはぬいぐるみや物ではなく、心や命があることを忘れてはいけません。
うさぎを飼うのなら、きちんとうさぎの一生を責任をもってお世話してくださいね。