可愛いハムスターですが、手や物を噛む、粗相をするなど問題行動で悩まされることも多いですよね。
ハムスターに、犬の様にしつけをすることはできるのでしょうか。
噛み癖を直すなど、しつけのコツなどがあれば、是非知りたいですよね。
この記事では、ハムスターのしつけの必要性やしつけのコツ、噛み癖の直し方などを紹介します。
ハムスターをしつける必要性
ハムスターのトイレに覚えさせたりや噛み癖を直させたりする際、犬の様にしつけることはできるのでしょうか。
残念ながら、ハムスターは犬の様にしつけで物事を覚えさせることはできません。
それは、ハムスターの知能の問題ではなく、習性の問題です。
なぜ犬はしつけができる?
犬にはなぜしつけができるのか、それは犬が群れで暮らしていた習性にあります。
犬の群れは順位が設けられ、上位の言うことは絶対だというルールがあります。
そのため、飼い主さんが群れのリーダーになることで、下位の犬は言うことをきくようになります。
ハムスターにしつけができない理由
一方のハムスターは群れを作らず単独で行動をしています。
いつでも自分で行動の全てを決め、行動するハムスターは他者の言うことをきくという習性がありません。
そのため、言い聞かせたり叱ったりして物事を覚えさせることは困難です。
しかし、ハムスターの問題行動には原因もあり、対処法も存在します。
ここからは、ハムスターの問題行動や、ハムスターに合ったしつけの仕方などを紹介します。
ハムスターが噛む原因
ハムスターに多い問題行動が「噛み癖」です。
噛み癖に悩まされる飼い主さんは多いことでしょう。
なぜ、ハムスターは噛むのか、その理由を手や指、ケーブルやケージなどの物に分けて説明します。
手や指を噛む場合
ハムスターに噛まれて手や指から血が出てしまったという方は少なくないのではないでしょうか。
なぜハムスターは強い力で人を噛むのでしょう。
その理由は、非常に強い恐怖や驚きから来るものです。
ハムスターはもともと攻撃性の強い生き物ではないため、なりふり構わず噛むことはありません。
しかし、捕食されることの多い生き物ですので、警戒心が強い一面もあります。
いきなり掴もうとした、つついた、眠っている時に触られたなど、ハムスターは驚いた際に反射的に危険とみなし、噛みついてしまうことがあります。
また、人間の手や指に対して恐怖心がある場合にも、身を守るために噛むことがあります。
稀に動物性タンパク質が欲しいという理由で噛むこともありますが、その場合は流血するほどではないでしょう。
ハムスターは本気で噛みつくと目をつむり「ジイイイイ!」という鳴き声を発することが多く、なかなか離してくれないことも特徴です。
物やケージを噛む場合
ハムスターがケーブルや家具をかじてしまう。
ケージをいつもガシガシとかじっている。
このように、物をかじることにもきちんとした理由があります。
ケージをかじる場合は、ケージ内の環境にストレスを感じている場合があります。
例えば狭すぎる、隠れる場所がない、エサが少ない、汚れているなどです。
ハムスターはストレスに弱い生き物ですので、放っておくとすぐに弱ってしまいます。
また、散歩に出した際にケーブルや木製の家具などをかじるのは、本能からです。
ハムスターは目が悪いので、物を嗅覚と味覚で安全か確かめる習性があります。
口に入れた際、口当たりが良いとそのままかじってしまうことがあります。
木製の家具や電気ケーブルは、ハムスターにとって口当たりが良いようで、かじってしまうことが多く報告されています。
ハムスターのしつけは習性を活かす
言い聞かせることで物事を学習させることのできないハムスターには、習性を活かしてしつけをすることがコツです。
では、実際にどのような方法で行えばよいのでしょう。
ここではハムスターを飼っている方に多い悩みである、噛み癖のしつけ方法を紹介します。
手や指の噛み癖を直すコツ
【手や指を噛む場合】- 飼い主を安全だと思わせる
- 驚かせない
- 嫌な思いをさせない
- 無理矢理触らない
手や指を噛むのは、人間に対して恐怖心があるからです。
いきなり勢いよく触る、後ろから不意打ちで触る、強く握る、寝ているときに触るなど、明らかに驚かせたり不快にさせるような行為は控えましょう。
また、飼い主さんを安全だと思わせるには、自分の手にハムスターの臭いをつけることがポイントです。
ハムスターの匂いを付けて対策する方法
臭いの付け方のおすすめ方法は、以下の通りです。
1.手を洗って余分な臭いを落とす
2.ハムスターが生活しているケージの敷材を手に掴んでぎゅっと握る
3.手をそっとハムスターの視界内に差し出して様子を見る
4.ハムスターが寄ってきて、臭いを嗅いでも何もしないようならそっと触ってみる
ハムスターは自分の臭いのついたものに安心感を感じる習性があります。
その修正をうまく利用してみましょう。物をかじるのを直すコツ
【物をかじる対策法】
- 飼育環境を見直す
- かじって困るものをハムスターの手の届く場所に置かないようにする
物をかじる場合は、ケージ内の環境を見直しましょう。
ハムスターは小柄ながらゆとりのある広さを好みます。
十分運動ができるように回し車を入れることや、潜れるくらいの敷材や、隠れることのできる寝床やおもちゃなどを置いてあげましょう。
ケーブルなどは事前にハムスターの手の届かない場所に設置しましょう。
かじっては困る物のある場所でハムスターを遊ばせないことや、遊ばせる前に危険なものは片づけましょう。
かじることが大好きなハムスターのために、かじり木やコーンなどかじれるおもちゃを入れてあげることもおすすめです。
まとめ
ハムスターは、犬の様にしつけができる生き物ではありません。
しかし、習性をうまく利用すれば、問題行動を回避することは十分に可能です。
ハムスターに多い噛み癖は、必ず理由があります。
手や指を噛む場合は、恐怖心や驚いた衝動から来るものです。
驚かせないように触ることや、手を安全だと認識させることがコツです。
ケージや物をかじる場合は、ストレスや興味本位から来ています。
ケージが狭すぎたりハムスターにとって過ごしやすい場所になるよう環境を見直すことや、外に出す際にはかじって困る物は事前に片づけたり、遊ばせる部屋を決めるなどすることがコツです。
ハムスターのしつけは、知能の高い私たち人間が少し工夫をするだけで、お互いにより良い仲を作ることができますよ。