オス猫の発情期は、飼い主さんにとって悩みの種の1つです。
初めてオス猫の大きな鳴き声を聞いた飼い主さんは、どうしちゃったの?と思うかもしれません。
オス猫にも発情期があり、その期間中はいつもと違った行動が見られるようになります。
去勢手術をすれば落ち着くとされていますが、猫を去勢するのは可哀そう、と賛否両論ありますね。
そこで今回は、オス猫の発情期の時の行動や対策方法と、猫の去勢についてまとめてみました。
オス猫の発情期はいつ?
猫には発情期があります。
メス猫の発情期は年に2~3回あり、通常であれば日照時間の長い2月~8月の間に発情期がやってきますが、室内飼いされている猫は室内の照明に12時間以上当たっていれば、季節に関係なく発情期となってしまいます。
室内飼いでは年中発情期のメス猫も少なくないようですが、オス猫の発情期は日照時間や季節は関係するのでしょうか?
ここでは、オス猫の発情期について見ていきましょう。
オス猫に季節や日照時間は関係ない
オス猫の発情期は、季節や日照時間に関係ありません。
メス猫が発情期を迎え、鳴き声やメス猫の出すフェロモンに誘発されて発情期がやってきます。
室内にいても、外から聞こえてくるメス猫の鳴き声や匂いでオス猫は発情期のスイッチが入ってしまうのです。
オス猫の発情期の期間
オス猫は、生後3ヶ月を過ぎる頃から性成熟を迎えます。
そこからいつでもメス猫に反応できる状態となり、一度発情期がくれば3日~3週間は発情期の行動を見せます。
もちろん個体差はあり、飼い主さんが気づかないまま発情期が過ぎる猫もいますが、激しい行動に出る猫もいますよ。
猫の発情期の時の行動は?
猫の発情期と聞くと、大きな鳴き声がまず頭に浮かぶのではないでしょうか。
外で求愛のための行動である猫の鳴き声は、家の中にいても聞こえてきます。
何とも表しようのない声で鳴いていたかと思えば、急に喧嘩の声に変わることもあり、外では一体何が起こっているのか不思議になることってありますよね。
そこでここでは、オス猫の発情期の時の行動について見ていきましょう。
急に喧嘩に発展するかの理由や、室内で飼っている猫が発情期になった時の目安にもなりますよ!
オス猫の発情期の時の行動
- 落ち着きがなくなる
- 大きな声で鳴く
- マウンティング(何かに乗って腰を振る)する
- 脱走を試みる
- スプレー行動(あちこちにおしっこをかける)
- マーキング
- 攻撃的になる
- 食欲がなくなる
- やたら甘えてくる
オス猫の発情期の時の行動は、鳴き声の変化だけでなくさまざまあります。
オス猫を飼っている飼い主さんの悩みで多いのが、大きな声で鳴くことやスプレー行動ではないでしょうか。
発情期のオス猫は攻撃的になることも多く、外に出してあげることがあるようであれば、猫同士の喧嘩による感染症に気を付ける必要があります。
メス猫にしつこく付きまとって喧嘩になったり、オス猫同士の喧嘩など、発情期は喧嘩が絶えないのです。
食欲不振が続いたら病院へ
オス猫は発情期になると、食欲がなくなることがあります。
食欲よりも性欲のほうが勝っているためで、自然なことなのであまり気にすることはありません。
しかし、室内から出ることのないオス猫では、メス猫との繁殖行為が出来ずにストレスがたまって食欲が戻らないこともあり、あまりにも食欲不振が続くようであれば、注射や点滴などの処置が必要となることもあるため、動物病院を受診するようにしてください。
オス猫の発情期の時の対策方法!
オス猫の発情期の時の行動は、発情期間が過ぎれば落ち着きますが、大きな鳴き声やスプレー行動に関しては何とかしたいと思いますね。
そこでここでは、オス猫の発情期の時の対策方法について見ていきましょう。
基本的に見守るしかできない
猫の発情期は本能であり生理的なものなので、止めさせることも叱ることもしてはいけません。
そもそも、止めさせたり叱って止めさせられるものではなく、猫にストレスを与えるだけで逆効果となります。
閉じ込めたり水をかけたりなどの行為も、行ってはいけません。
オス猫の発情期が落ち着くまで見守るしかできないのです。
また、スプレー行動やマーキング行為を叱ってしまうと、オス猫は発情期が落ち着いてからおしっこを我慢してしまうようになり、泌尿器系の疾患や内臓疾患になってしまうことも多いため、叱りたくなる気持ちをグッと抑えてくださいね。
そのほかにできること
オス猫の発情期の対策方法は、見守ることしかできないとは言っても、できる対策はいくつかあります。
なるべく外の刺激を受けない環境にしてあげたり、スプレー行動やマーキング行為をする場所に保護シートをかけたり、発情期中は甘えてきてもあまりかまわないことです。
甘えてきたからといってその度に撫でたりかまってあげると、余計に刺激されて発情期の行動が悪化してしまいます。
また、外の刺激を受けにくい環境を作るというのは、防音であったり匂いが入ってこないように窓を開けないようにするなどなかなか難しいものはありますが、多頭飼いしている場合では発情期の時だけ部屋を分けるなど、なるべく刺激を与えないようにしてあげましょう。
去勢手術
オス猫の発情期の対策として、去勢手術があります。
去勢手術には賛否両論ありますが、オス猫の満たされない欲求によるストレスの軽減や、万が一脱走してしまった場合の喧嘩による感染症の予防や、外で繁殖させて悲しい命を増やさないためには有効です。
メス猫と違って、オス猫は去勢手術をしても泌尿器系疾患の予防にあまり効果がありませんが、発情期の時の行動はほぼほぼ落ち着くため、去勢手術を考えてみるのもありかもしれません。
ちなみに、去勢手術は全身麻酔で行いますが、皮膚を切って睾丸を摘出するだけなので、手術自体は30分もかかりません。
日帰り手術となり、病院によって値段は異なりますが平均で1万円~2万円程度です。
オス猫の発情期について知っておこう|まとめ
今回は、オス猫の発情期の時の行動や対策方法と、去勢についてご紹介しました。
猫の発情期は自然の節理なのでどうすることもできません。
しかし、発情期のことを知っておけば、発情期がきた時に刺激を与えないように気をつかってあげることはできます。
鳴き声やスプレー行動があまりにもひどいようであれば、去勢も考えてみましょう。