サイベリアンの寿命はどれくらいなのでしょうか?
もちろん、愛猫にはいつまでも健康で長生きしてほしいと思いますよね。
そこで、サイベリアンのかかりやすい病気やその予防法、猫種に合ったストレスを溜めない方法など、様々な観点から解説していきます。
サイベリアンの平均寿命は?
サイベリアンの平均寿命は10~15歳と平均より若干短命です。
最近の猫の長生きの秘訣である適度な運動と食事のバランスをとる事で健康的でストレスの無い生活を心掛ければ長生きも可能です。
特にトリプルコートを持つサイベリアンは被毛のケアには手間と時間が必要なため飼い主さんの努力が大事です。
サイベリアンの寿命と長生きするコツ
サイベリアンはトリプルコートと呼ばれる厚い被毛に覆われています。
これによって寒さを防いだり、撥水性を得て水にも怖がらないといった特徴を持ちます。
しかし、逆に被毛と関係した疾患には注意が必要で毎日1回のブラッシングをして毛玉を取り除いたり、適度に皮膚と被毛の間の湿気を逃してあげましょう。
使用するブラシはピンブラシやスリッカー、コームなど様々な種類がありますが、毛質を考慮に入れてゆっくり根元から先端に沿って行わないと毛が抜けたり、嫌な反応を見せてブラッシングをさせてくれなくなるのでブラシを選びにくい場合は獣医さんやトリマーさんにアドバイスをもらいましょう。
その長い被毛から日本の夏場の熱さと湿気は苦手で熱中症の他にも皮脂が蓄積するため皮膚病にもかかりやすくなってしまいます。
部屋の室温は28℃以上にならないように調整しましょう。
大人しく賢いため比較的にしつけは簡単でサイベリアン専用のパーソナルスペースを設けてトイレ、食事、睡眠が出来る場所を作ると管理が楽になります。
肥満対策として運動も大事でサイベリアンは体重が重いため、高低差のある物をしっかり固定しないと倒して怪我をする恐れがあります。
サイベリアンのかかりやすい病気は?
長い被毛を持つサイベリアンは「毛球症」にかかる割合が高いといわれています。
密度のある被毛を舐めて飲み込んでしまうと体内に残って消化出来ないため、便秘や食欲不振になります。
また、抜け毛が室内に散乱してしまい飼育環境の悪化につながるため飼い主さんの健康にも害を及ぼす可能性もあります。
夏や梅雨の蒸し暑さの影響で被毛と皮膚の間が蒸れる事で皮膚病を起こして痒みや脱毛症につながり美しい被毛が損なわれます。
他にも遺伝性の疾患である「肥大性心筋症」や「多発性嚢胞腎」といった症状もあります。
サイベリアンのかかりやすい病気のサイン
老化したサイベリアンが被毛の艶がなくなるのは皮膚の血行不良や皮膚病にも原因があります。
これは代謝が悪くなる事や皮脂やフケなどの皮膚の老廃物が原因です。
他にもストレスが原因で脱毛や毛質に影響が出ている事も多くあるの観察しながらストレスの原因の早期発見に努めましょう。
肥満で気をつけたい病気は「糖尿病」や「腎不全」で食欲や体重の変化によって兆候が見られます。
猫砂の色を確認して色の変化に気づいたら病院で検査を受けて早期発見と治療をおこないましょう。
運動をして呼吸がおかしかったりすぐ疲れる場合も肥大性心筋症を患っている可能性もあるので無理な運動をさせずにサイベリアンのペースに任せましょう。
動物病院での定期検診はもちろん大事で他の疾患を見逃さないためには重要です。
病気の予防法と対処法
「毛球症」や「皮膚病」の予防として大事なのがブラッシングで毎日1回おこなう事で抜け毛の対策になり、毛の飛散を防ぐ事が出来ます。
毛が切れたり、根元から抜いてブラッシングを嫌がるようになる事を防ぐためにブラシを選びにくい際はアドバイスをもらいましょう。
換毛期の大量の抜け毛の際にはシャンプーは必要ですが、水を怖がる性格だったり、シャワーの音に嫌がる性格をしている子もいるので注意してあげてください。
肥満によって皮脂が大量に分泌されて皮膚病のリスクも高くなることから食べ過ぎや運動不足を予防するため生活習慣や積極的に遊んだり運動を促しましょう。
遺伝性である疾患の「肥大性心筋症」は心臓の内側にある筋肉が厚くなる事で血流が悪くなり血栓を作り出します。
血栓で動脈が詰まる事で足を引きずったり呼吸困難になって命に関わります。
肥満を防ぐための運動が悪化を招くため疲れやすかったり、呼吸に異常がある場合は病院で超音波検査と血液検査を受けましょう。
肥大性心筋症は完治が出来ない病気のため早期発見と病気に向き合う姿勢を長く続けることになります。
「多発性囊胞腎」は腎機能を低下させることで最終的に腎不全につながる病気です。
この病気は完治が出来ないため早期治療によって進行を遅らせる治療方法になり、予防するには遺伝子検査によって防ぐ方法しかありません。
腎臓に負担をかけないためにはたんぱく質の量とリンや塩分を控えた食生活をする必要があります。
サイベリアンの老化のスピード
サイベリアンは1歳で人間の4歳分になり老化のスピードは他の猫と同じです。
被毛が厚く体型が目視でわかりにくいので肥満によって併発する疾患には注意が必要になってきます。
スキンシップをとって身体の調子を確認する他にも栄養のバランスを考えながらシニアの初期段階で対策を練りましょう。
サイベリアンの老化に伴う外見の変化
サイベリアンは老化によって代謝が悪くなり被毛の艶がなくなってくることや体温調節が苦手になるため室内の温度に対して違う反応を見せることがあります。
皮膚の血行も悪くなるためフケや皮脂が溜まって皮膚病の感染のリスクが高くなり、脱毛にもつながります。
さらに肥満が重なってしまうと悪化する恐れがあるので老化の兆候が見られた場合はシニアフードに変えて体型の維持に努力しましょう。
腎臓に負担をかけないためにもたんぱく質の過剰摂取や塩分のあるおやつは控える必要があります。
老猫におすすめの食べ物は?
若い時から食欲旺盛なサイベリアンはシニア初期でも食べる量は変わりません。
そのため肥満になるリスクが増えてしまうので、低カロリーで適度なたんぱく質の摂取を心掛けましょう。
被毛の質の維持のために必要なオメガ3脂肪酸は「サバ」や「アジ」の青魚や「サーモンオイル」で摂取できます。
これらは良質なたんぱく質を含んでいるため肥満の防止や健康管理にはとても重要です。
噛む力が弱くなければ認知症の防止にはこれらを原料にしたドライフードがおすすめです。
消化機能の低下によって毛球症のリスクも高くなるので不溶性繊維質のある「サツマイモ」もおすすめですが与えすぎは高カロリーになるため副食として摂取しましょう。
ストレスをかけないために飼い主が出来ること
サイベリアンは美しいトリプルコートを持つ長毛種で被毛のケアには手がかかる事は間違いありません。
その他にも飼い主さんが用意出来るのはサイベリアンをストレスなく飼育するために環境を整えてあげる事です。
ストレスを解消するためにはキャットタワーなど高低差のある物の設置をして上下運動ができるようにしたり、ケージなどのサイベリアンのパーソナルスペースの確保も大事です。
その他にも爪研ぎは最低でも1頭につき2つは設置する必要があり、爪研ぎして欲しくない場所には透明のシールを張って防いだり室内の素材とは違うダンボールや麻の縄を使い差別化をする事で良い場所と悪い場所を認識させてあげましょう。
サイベリアンの寿命に関するまとめ
美しい被毛を持つサイベリアンは温厚な性格で賢いため飼育しやすい猫といわれていますが、被毛のケアは毎日1回のブラッシングを丁寧に行わなければいけないので管理は大変です。
その分、スキンシップをとれて信頼関係を築きやすいといっても過言ではありません。
飼い主さんは栄養のバランスや遊びを取り入れて健康の維持と住みやすい環境を用意させてあげればサイベリアンが20歳まで生きる日も遠くはないかもしれません。
ロシアの歴代大統領たちに人気があったのも頷けますね!