猫の種類の中にはしっぽがとても長かったり、短かったり折れ曲がっている子もいます。
猫のしっぽは、気持ちを表現したり、猫の生活に重要な役割を持っていたりと、猫にとって大切な器官です。
ピーンと立たせていたり、パタパタと動かしていたり見ていて飽きないですよね♪
今回はこの猫のしっぽに着目して猫の気持ちや、しっぽの役割についてご紹介していきます。
猫のしっぽの動きでわかる気持ち
犬や他の動物と違って、くねくねと自由自在に動き回る猫のしっぽ。
猫のしっぽをじっと見ていると猫の気持ちに合わせてピンと立たせたり震えるのが分かると思います。
犬の場合なら、嬉しいときにしっぽをブンブンと振り回すように、猫も気持ちを表すのにしっぽを使いますが、その動きのパターンはかなり多くしっぽを見ているだけで様々な感情が伝わってきます。
猫のしっぽの動きとそれに伴った気持ちについてみていきましょう。
ピーンとしっぽを立ててプルプルと震わせる
家に帰ってきた時に猫がしっぽをピーンと立たせてすり寄ってくることはありませんか?
これは愛情表現の一種とされています。
つまり、『飼い主が帰ってきた~!』という喜びを表現するためにこのようなしっぽの動きをします。
特に、ピーンと立ちすぎてしっぽの先がプルプルと震えている時は喜びのあまり興奮状態にある証拠で、猫からの最大限の愛情表現です。
しっぽを立ててお出迎えされたら沢山撫でて上げてくださいね♪
このようにしっぽをピンと立てるのは子猫の頃の名残で、母猫にお世話をしてもらう時にも同じようにしっぽを高くあげます。
お腹が空いたときや排泄をしたい時に母猫に甘えるためしっぽをプルプルと震わせ母猫にアピールしていた頃の名残で、母猫のように愛すべき相手にしっぽをプルプルと震わせるとされています。
しっぽがピンと立っている
プルプルさせていなくても、しっぽをピンと立たせていたり、少し曲がっている場合でも猫の気持ちは嬉しいもしくは甘えたいです。
猫とスキンシップをとる時や、ご飯をあげる直前などにしっぽをピンと立たせている姿を見ることがありますよね。
こんな時猫ちゃんは『やっとご飯にありつけるぞ~!』と喜びの気持ちを表現していることになります。
ゆらゆらと揺らす
眠りかけの猫ちゃんや日向ぼっこ中の猫ちゃん、お散歩中などにしっぽをユラユラと揺らしている時はリラックスしている、心地よいと言う気持ちを表します。
猫のしっぽがゆらゆらと揺れるのは、実は無意識のうちに行っている猫のクセとも言われており。
心地よさのあまり無意識に揺れている状態なんだとか…。
このタイミングで撫でて上げるとかなり喜びます。(やり過ぎは嫌がられますが)
多頭飼いしていると片方のしっぽのユラユラに反応して飛び掛かり大喧嘩になることもしばしば…。
リラックスしている時に他の子に飛び掛かられたらそりゃイライラしますよねw
しっぽの先だけパタパタと動かす
猫がしっぽの先をパタパタと動かす時は状況によって様々な気持ちを表しています。
例えば、一点を見ながらパタパタしてる時は『何をしようかな?』と考え事をしている時によく現れる行動です。
視線の先に外の景色が広がっていれば外の世界の妄想やなんで葉っぱが揺れ動いてるんだろう?と考えている可能性があります。
注意してほしいのが、カーテンの隙間をじっと見ながらパタパタとさせている時…
高確率で虫を見つけている時です…。猫が飛び出して虫さんと遊ぶ前に対処してあげるようにしましょう。
また、猫がリラックスしている時に名前を読んだり声をかけた際にもしっぽの先をパタパタと動かします。
この時の気持ちは気になるけど面倒くさいからとりあえず反応しておこうと面倒くさい気持ちを表している時です。
行動するのは面倒くさいけど呼ばれてるから返事をしておこう~と言う何とも雑な反応…これがまた可愛いですよねw
しっぽの真ん中から上を動かす
先だけでなく、真ん中あたりからピコピコと動かす際には何かに警戒しているサインです。
水を飲んでいる時によくやる行動で、後ろの状況を察知するために左右に振るように動かす事があります。
水を飲む時には猫は無防備となるため、危害を加えてくる何かがいないか、しっぽで探っているという説があります。
また、不安や動揺の気持ちを表す際にもこのようなしっぽの動きをします。
物音や何かが近づいてくる時に猫は驚き固まりながらもしっぽだけは動かし、何が起こっているのか周囲を警戒しているのです。
パタンパタンと上下に動かす
猫が寝転がった状態でしっぽをパタンパタンと床にたたきつけるように上下に動かしている時、その時はイライラしている気持ちを表しています。
何か嫌なことがあったときや、心地よくない場所を撫でられたときなどによく行います。
猫を撫でている時にしっぽの動きが上下になり始めたらそろそろ撫でられるのに飽きた合図です。
それ以上ちょっかいをかけて触ると噛まれたり猫パンチされる恐れがあるので潔く止めるようにしましょう。
しっぽの毛をボワッと膨らませ太くなる
猫が怒ったときや喧嘩をする時にはしっぽがボワッっと膨らむことがあり、通常よりも毛が逆立つことで太くなります。
しっぽが膨らむことで、相手よりも自分の方が大きいんだぞ!と言うことを表す威嚇のポーズです。
実はこの時の猫の気持ちは『やってやる!!!!』ではなく、「や、やるのか!?ぼ、僕は強いんだぞ!本当だぞ!」と言うようなハッタリをかましてビビっている状態だったりします。
僕は大きいんだから諦めてくれぇ~って言う気持ちだと思うとちょっと愛おしくなりますが、行き過ぎた喧嘩をしないように見張っておくのが吉。
ビビリな猫ちゃんによっては突然人間の方に飛び込んできて虎の威を借りる狐状態になります。ダサカワイイ。
しっぽを垂らす・お腹に巻き込ませる
猫が喧嘩をしている時や、怒られたとき、しっぽを垂らしたりお腹に巻き込ませるような行動をとる時は反省・逃げたい・恐怖を感じているという気持ちの表れです。
自分にはもう戦う意思はないよ!負けました!許してください!なんて時にこんな行動をとります。
その他にも見たことが無いものや、大きな物音にビックリして恐怖心を感じている時はしっぽを垂らしお腹に密着させるような動きをします。
このように、猫のしっぽを見ていればどんな気持ちなのか、何を考えているのか理解することができるようになります。
喜んでいる時の気持ちや嫌がっている時の気持ちをしっぽの動きから読みとリ、猫ちゃんと適切なスキンシップを計れるようになるといいですね♪
猫のしっぽの役割とは?
猫のしっぽは気持ちを伝える役割だけでなく、猫生活の中で色々な役割を持っている器官でもあります。
猫のしっぽの役割とはいったいどんなものがあるのでしょうか?
猫のしっぽの役割1:体のバランスを保つ
猫と言えば、ピョンピョンと飛び回り高い所や細い場所を歩き回る姿。
犬にはとてもできない芸当ですが、実はしっぽの体のバランスを保つ役割が関係しています。
猫を観察してみると、バランスを崩したとっさの行動でしっぽを逆方向に倒しバランスを保つ動きをするという研究結果も上がっており、しっぽでバランスの舵を握っているのです。
長いしっぽの猫ならその分、バランス感覚がよく逆に短いしっぽを持った猫ちゃんはバランスを崩しやすい傾向にあります。
猫のしっぽの役割2:防寒対策
猫のしっぽには実は防寒対策と言う役割も担っています。
寒い日に猫が寝る際に、しっぽをくるくるっと体に巻き付けまんまるになって寝る姿は何とも言えない可愛さがありますが、これはしっぽを体に密着させる事によって少しでも防寒するために行っている行動です。
体の隙間にしっぽを入れる事によって風を通しにくくし、体温の低下を防ぐ役割を担っているのです。
猫のしっぽの役割3:マーキング
猫が足元をすり抜けるとき、しっぽをピーンと立たせてスリスリと擦り付けるような姿経験したことがあるのではないでしょうか?
これは縄張りや所有権を主張するためのマーキング行為にあたります。
猫には臭腺と言う、臭いを発生させる器官がありしっぽもその一つ。
しっぽをピンと立たせ擦り付けることによって臭いを付け、「飼い主さんは自分のものだニャー」と主張しているのです。
猫のしっぽでわかる気持ちと尻尾の役割まとめ
猫の尻尾をジッと観察していると時間を忘れてほのぼのしてしまいますよね♪
猫は考える生き物とも言われており、一点を見つめているだけでも様々な事を考えているらしいです。
今この子がどんな気持ちなのか、この子は何が好きなのかを知るためにも猫ちゃんの尻尾をみて意思疎通を計ってみてはいかがでしょうか?
猫のしっぽは気持ちを伝えたり、猫の生活の中で様々な役割を果たす大切な器官です。
また、猫のしっぽは内臓に繋がっているので間違ってもしっぽを無理に引っ張る行為はやめるようにしましょう。
ねこちゃんの気持ちを知ってお互いに楽しく過ごせるように心がけてみてはいかがでしょうか?