同じ猫種同士や親猫、兄弟猫を見ても猫の模様や柄は様々ですよね。
この豊富な模様や柄などによって、性格もある程度決まっているとも言われており、猫を飼おうと検討されていらっしゃる方は特に、気になるのではないでしょうか。
今回は、猫の模様の種類と、模様や柄は遺伝子で決まるのか、成長すると模様や柄が変わることがあるのかを解説していきます。
猫の模様の種類
猫の模様の種類は、何種類存在するかご存知ですか?
これは24種類存在すると言われており、ベースになる毛色と模様となる柄を合わせた数だそうです。
まずは、比較的有名な模様や柄の組み合わせを、特徴も合わせて解説していきます。
猫の模様の種類1:単色
単色には縞模様や斑点などの模様がない、完全な1色のことを指します。
大きく分けて白・黒・グレー・チョコレート・レッド・クリームの6色がありますが、光のあたり加減などによって見え方が違う場合もあります。
主に見ることが多い、白・黒・グレーの3色に着目していきましょう。
単色の性格:白
真っ白な猫は、独占欲が強いと言われていますが、飼い主さんに対してはとても甘えん坊な性格をしています。
白猫は、警戒心が強く賢いと言われますが、これは自然界で生き延びるためには、白という色があまりにも目立つ色であることから、このような性格だと言われているそうです。
単色の性格:黒
一昔前には、黒猫を見ると不吉なことが起こると言われていましたが、黒猫はとても人懐っこく、穏やかな性格をしています。
夜行性の猫にとって、黒色というのは闇夜に隠れやすいため、白猫のような警戒心がない子が多く、甘えん坊な性格から人気も高まっています。
エンジェルマークと呼ばれる白い斑点が見られることもありますが、一見して黒ければ黒猫と呼ばれています。
単色の性格:グレー
グレーの単色で最も有名な猫種は、ロシアンブルーです。
ブルーと付いているので疑問に思われるかもしれませんが、グレーは別名ブルーキャットとも呼ばれており、純血種だけでなく雑種にも多く見られる毛色です。
血統によっても性格は異なりますが、繊細でデリケートな一面もありますが、落ち着いた性格をしている子が多く、心を許した相手に懐くと言われています。
猫の模様の種類2:縞模様
猫の柄と聞いて、真っ先に思いつくのは縞模様ですよね。
縞模様で有名なキジトラは、原種とされるリビアヤマネコに近いことから、猫の原型になったとも言われています。
次に、縞模様で有名なキジトラ・サバトラ・茶トラについて解説していきます。
縞模様の性格:キジトラ
茶色のベース色に、黒い縞模様が入っている猫です。
上記で解説した通り、原種とされるリビアヤマネコに近いと言われているため、野生本能が強い子が多く、警戒心も強い傾向にありますが、一度懐くととても甘えん坊で、昔から家猫として飼われていたルーツを持つこともあり、人懐っこい性格をしています。
しかし、落ち着きがないため、長時間の抱っこなどは嫌がります。
縞模様の性格:サバトラ
明るい灰色のベース色に、黒い縞模様が入っている猫です。
性格は、落ち着いていて甘えん坊な子と、警戒心が強く慎重なタイプの2種類に分かれると言われています。
サバトラに限ったことではありませんが、愛猫のペースに合わせて一緒に暮らしていくことが、非常に大切な猫種です。
縞模様の性格:茶トラ
薄いオレンジがかったベース色に、赤褐色の模様が入った猫です。
キジトラも似たような毛色をしていますが、茶トラの方が薄く赤みがかった色合いをしています。
茶トラは、食欲旺盛な子が多く肥満や生活習慣病に注意が必要ですが、デリケートな一面もあるため食欲不振になることもあります。
人懐っこく、穏やかで甘えん坊な性格をしているため、初めて猫を迎える方にとっても飼いやすいと言われています。
猫の模様の種類3:2色・3色の模様
複数の色からなる模様を持つ猫で有名なのは、三毛猫ですよね。
その有名な三毛猫以外にも、5種類の猫種について解説していきます。
2,3色模様の性格:三毛猫
白のベース色に、茶色と黒色が混ざった猫です。
この三毛猫は、遺伝的に3万分の1の確率でしかオスが生まれない。と言われている猫種です。
そのため、メス猫に多く見られるマイペースでプライドが高い性格をしていると言われており、よくツンデレ猫とも言われます。
運動神経抜群で、好奇心も強いため、猫のペースに合わせて遊んであげられる飼い主さんに向いていると言えます。
2,3色模様の性格:白黒・黒白
白黒と黒白の違いは、どちらの色がより多くの面積を占めているかで変わります。
その面積の違いと言えど、性格はそれぞれ全く違った性格をしています。
白黒は、おとなしそうに見えますが強気な性格をしており、黒白は人懐っこく温和と言われています。
前述した、単色の白と黒の性格を見てみると、納得できますね。
2,3色模様の性格:サビ
黒・茶・赤の毛色がまだら模様になった猫で、べっこう猫とも呼ばれています。
気が強くない性格をしています。
愛嬌があり、何よりも協調性を重んじる性格をしており、体も丈夫なため比較的長生きする猫種です。
2,3色模様の性格:キジ白
基本的にはキジトラと同じ模様をしていますが、顔の下やお腹、足先が白い猫はキジ白と呼ばれます。
性格もキジトラに似ていると言われており、警戒心が強く、信頼されると甘えん坊になりますが、長時間の抱っこは好みません。
2,3色模様の性格:サバ白
サバトラと模様は同じですが、キジ白のようにお腹や足先が白い猫のことです。
性格もサバトラと似ており、おっとりして人懐っこい子と、警戒心が強く慎重な子の2種類に分かれますが、白い面積が多ければ多いほど、プライドが高く賢い傾向にあります。
2,3色模様の性格:茶白
茶トラの模様がベースとなっており、顔やお腹、手足が白い猫のことを言います。
人懐っこく、甘えん坊で活発な性格をしていますが、協調性もあるため最も多頭飼いに向いている猫です。
猫の模様や柄は遺伝で決まる
上記で紹介した模様以外にも、たくさんの種類があり性格も様々ですが、どうしてこんなにも種類があるのでしょうか?
そもそも、猫の模様は基本的には親から受け継ぐ遺伝子によって左右されます。
しかし、その遺伝子の組み合わせは数十パターンあると言われており、それらの遺伝子全てが複雑に組み合わさって、子猫へと受け継がれるため、どのような模様や柄で生まれてくるかは、生まれるまで分かりません。
猫の遺伝子座
猫の毛色や模様は「遺伝子座」と呼ばれる、染色体の一部で決まると言われています。
・W(ホワイト)
・B(ブラック)
・O(オレンジ)
・I(インヒビター、シルバー色)
・T(タビー、縞模様)
・A(アグーチ、1本の毛に縞模様が入る)
・C(カラーポイント、顔や体の先に色が出る)
・D(ダイリュート、色を薄くする)
・S(スポッティング、体の一部を白くする)
この9種類の遺伝子座と、その他の遺伝子が複雑に組み合わさり、どの遺伝子が強く出るかによって猫の模様が決まります。
遺伝以外で毛色や柄は変わる?
猫の毛色や模様、柄は遺伝子によって左右されますが、成長と共に毛色が変わることがあります。
一般的には、ほとんどの猫が子猫の頃と色が違うことの方が多く、ぼやけて薄く出ていた毛色が、次第に濃くなったり、薄くなったりと変化するものです。
黒と思っていた子猫が、茶色になったり、グレーだと思っていたのが黒になったりと変わることは、病気やおかしなことではありません。
子猫の頃は色素がはっきりとしていないため、成長によって毛色や柄がはっきりとします。
毛色や模様の変化も、愛猫との暮らしの中での楽しみですね。
まとめ
猫の毛色や模様は様々ありますが、どれをとってもその猫の個性だと思うと愛おしく感じてきますよね。
猫は、毛色や模様だけでなく、目や鼻の色も変化することがあります。
色素が成長と共にはっきりするため、子猫の頃とはずいぶんと見違える色合いになることもありますが、愛猫が信頼できる人は見た目が変わっても、飼い主さんだけです。
常日頃から、愛猫の被毛や体のチェックをして健康を保ちながら、こうした変化も楽しみましょう。