猫は人間と同様、風邪など一般的な病気にかかり鼻水を含め様々な症状が表れます。
もし愛猫が、片方の鼻より透明な鼻水と口元からよだれを垂らしていたら、それは確実に病気のサインと受け止めましょう。
鼻水には必ず原因があり、一時的な症状でない場合は、病気の可能性があります。
猫が透明の鼻水とよだれを同時に垂らしている時に注意すべきことを解説いたしますので、猫の病気に関心のある飼い主さんは、ぜひご覧ください。
愛猫が鼻水を垂らしている!これって風邪の症状?
猫が鼻水を垂らすのは、病気だけではありません。
例えば鼻の中に異物が入り、鼻腔内の粘膜に接触し異常を生ずると透明な鼻水が出ますし、暖かい場所から寒い場所に移動したときも寒暖差により、透明の鼻水が出てしまいます。
これらの状態は一時的であり、しばらくすると治まりますが、そうでない場合は何らかの病気が疑われます。
猫は鼻水が出る場合、一般的にウィルスに感染し発症している可能性が高く、いわゆる猫風邪と言われている「猫伝染性呼吸器症候群」です。
しかし猫風邪も放置しておくと重症化する恐れがありますので、できるだけ早く動物病院に連れて行きましょう。
猫も人間と同じくインフルエンザにかかります
実は猫もインフルエンザにかかります。
インフルエンザの症状は人間の風邪と似ており、感染すると約2日ぐらいで食欲は低下、咳や透明な鼻水などが頻?に出てきます。
その際の透明な鼻水は、片方の鼻でなく両方の鼻から出ていることが多いようです。
また症状が重くなると、気管支炎や副鼻腔炎などの発症の原因となり、合せて鼻呼吸がしづらくなると「よだれ」が止まりません。
この猫のインフルエンザの病名は「猫ウィルス性鼻気管炎」であり、原因は猫ヘルペスウィルスの感染です。
鼻水とよだれ!疑われるのは感染症だけではない!
猫の片方の鼻から「鼻水」が垂れて「よだれ」を併発する場合は、猫風邪やインフルエンザなどの一般的な感染症と異なり、何か他の病気の可能性があるようです。
鼻炎が長引くと副鼻腔炎や蓄膿症になってしまうことがあり、鼻詰まりや鼻腔内の炎症によって片方の鼻から「鼻水」が垂れるとともに、鼻呼吸が不快なため口が開いてしまうので「よだれ」が出ます。
このように感染症以外の鼻腔、口腔内などの病気にかかった場合、よく似た症状を発症しますので、鼻水の状態や息づかいなど猫の様子を十分に観察しましょう。
猫の片方の鼻から出る透明な鼻水!その原因は?
猫の鼻水は、おおよそ鼻炎によるものです。
その原因は、ウイルス、細菌の感染やアレルギー反応によって起こり、鼻水は両鼻から出ることが多いといわれいます。
鼻水は、その状態や両方の鼻から出ているのか、それとも片方なのかで、疑いのある病気が絞り込めます。
鼻水の状態から病気の種類を知ろう!
鼻水の状態の確認は大切であり、病気の種類や進行がわかりますので、必ずティッシュで拭いチェックしましょう。
鼻水が透明な液体の場合は、鼻炎の初期症状もしくは寒暖差による一時的なものですので、しばらく様子をみましょう。
鼻炎が進行すると、黄色や緑色の粘液に変化していますので、この段階で適切な処置をしてあげてください。
にごった不透明な粘液のような鼻水は、副鼻腔炎の恐れがあり、片方の鼻から出て口を半開きにするため、よだれを伴うこともあるようです。
副鼻腔炎の場合、直ちに動物病院で適切な治療を受ける必要があります。
鼻水とよだれは歯周病が原因?
猫も歯磨きをしないと口の中が汚れ、さまざまな不調を引き起こす原因となり、最終的に発病してしまいます。
とくに歯周病による歯肉炎が鼻にも炎症を引き起こした結果、鼻炎になり「鼻水が垂れる」と共に歯茎が不快なので、口が開き「よだれ」も出てしまうのです。
この場合、初期段階の鼻水は透明で片方から垂れることがあり、これは歯肉の炎症箇所と関連していると思われます。
従いまして猫の歯磨きは鼻の健康にも繋がりますので、積極的にブラッシングしてください。
腫瘍が鼻水の原因?猫に多いようです
猫は10歳以上の高齢期になると、人と同じように腫瘍を発生します。
いわゆる癌です。
そのため早期発見が大変重要であり、飼い主さんによる愛猫の日常的な健康チェックが必要となります。
腫瘍には良性と悪性があり、猫の体の表面、内側と何処にでも表れますので、鼻の中にもできることがあるのです。
猫が片方の鼻から透明の鼻水を垂らし止まらない場合は、鼻の中に腫瘍ができている疑いがあります。
腫瘍は、片方の鼻の中にできることが多いので、片方の鼻から鼻水が出てしまうのです。
また、よだれやくしゃみ等の症状が併発しますので、とくに高齢の猫は風邪と決めつけず、獣医師の診断を受けましょう。
鼻の中にデキモノ!良性ポリープも鼻水の原因!
若い猫や成猫の場合、鼻の中に良性のデキモノ、ポリープができることがあります。
ポリープが鼻の中で大きくなると、猫は鼻で呼吸がし難くなり、透明の鼻水がポリープのある片方の鼻から垂れ、口元からは「よだれ」が出ます。
また病気ではないものの、鼻腔内に餌など異物が入り込むと同様の症状が片方の鼻で起こるようです。
いずれの場合も、飼い主さんは見分けることが困難ですので、動物病院にて検査、処置を受けるようおすすめいたします。
猫が片方だけ透明な鼻水を垂らす~まとめ
猫が鼻水を垂らしている様子を発見したなら、両方の鼻から出ているのか、それとも片方の鼻からなのか観察しましょう。
また鼻水の状態もチェックし、透明な鼻水は「鼻炎や風邪の可能性」があり、それ以外は他の病気のサインと思われます。
とくに注意したいケースは、片方から透明の鼻水が垂れ、よだれ等の症状を併発しているときです。
鼻水だから心配ないと間違った判断をせず、迅速に動物病院で適切な処置を受けましょう。
愛猫の健康を守るため猫の鼻の病気について理解したいという方は、ぜひ参考にしてください。