箱から出てきた猫

避妊手術後に猫が甘える?元気すぎる・食欲がない等の注意点まとめ

避妊手術は猫の手術の中でも比較的安全な部類には入りますが、全く危険がないとはいいきれません。術後に食欲がない、甘えるようになった、体調が悪そう、元気すぎるなど明らかにいつもと違う状態が長期間続く場合は何らかの異常があるのかもしれませんよ。

「避妊手術をすると猫が甘えるようになる」なんて話を聞いたことはありませんか?

避妊手術はごく一般的な手術ではありますが、手術中に感じた恐怖や痛みは猫によってはトラウマになってしまうこともあります。

「避妊手術くらいどの猫もやっているし・・・」と侮ってはいけません。
手術後にやたらと甘えてくる、逆に元気すぎる、体調が悪そう、食欲がないという場合は、なんらかのトラブルが発生していないかをチェックしましょう。

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避妊手術後に起こりやすい変化

休憩中の猫

「繁殖を望まないのであれば、避妊手術をしましょう」と、さまざまな本やネットの情報に記載がある通り、飼い猫の子供を望まないのであれば避妊手術を行ったほうがメリットがあると言われています。

しかし、「ごく一般的に行われている手術でデメリットはほとんどない=必ず安全である」とは言い切れないのが事実です。

手術をおこなう以上、少ないながらもリスクはありますし、手術後に注意をするべき点はいくつかあります。

まずは、避妊手術後に起こりやすい変化をご紹介しましょう。

甘えるようになる

個体差はありますが、避妊手術をおこなうと人に甘えるようになるといわれています。
これは避妊手術を行うことで、性欲が減少することに関係があるそうです。

特にサカリの時期を迎えた猫は、ホルモンの関係で攻撃的になっていることも多く、そのため、避妊手術をおこない性欲が無くなったことで、それまでの気の強さが嘘のように穏やかになるため、余計に甘えるようになったと感じるのかもしれませんね。

また、避妊手術を施された猫は子供っぽくなるともいわれています。
特に飼い猫は親代わりである飼い主にずっとかわいがってもらい、身の回りのお世話をしてもらいながら生活をしますので親離れをするタイミングを逃してしまうようです。

その結果、いつまでも子猫のように甘えるようになるのです。

特に、手術直後は恐怖でいっぱいになっているため、信頼できる飼い主に甘えることで心を落ち着かせているのかもしれません。

食欲がなくなる

手術後にお腹が空いているだろうと、ご飯をあげてもほとんど食べてくれずに不安になっている方も多いのではないでしょうか?
これは避妊手術により、さまざまなストレスを感じているのが原因だと考えられます

食欲がないとしても、多くの猫は2〜3日程度でいつも通りになるのですが、ナイーブな猫や怖がりな猫は、食欲がないまま数週間以上過ごすこともあるようです。

また、猫によっては食欲がないどころか、餌を全く食べなくなってしまうことも

猫は絶食状態が続いてしまうと「肝リピドーシス」などの病気を発症してしまいます。

全く食べない場合はもちろんのこと、3日以上食欲がない場合は、体に何らかの異常が起きている可能性がありますので、獣医師に相談をしましょう。

元気がなくなる

食欲がないのと同時に起こりやすいのが元気がなくなる症状。
これは術後で体力を消耗している可能性と、手術後の傷口が痛むという理由が考えられます。

最近では動物医療も発達しているため、痛みを最小限に抑える手術が行われていますが、それでもお腹にメスを入れているのですから痛みを0にするのは不可能です。

猫によっては、麻酔から目覚めた瞬間から元気に駆け回る子もいますが、多くの飼い猫は元気がなくなります

もし、術後すぐ食欲がないだけではなく、元気がない場合はしばらく様子をみてあげましょう。

そっとしてあげれば、次の日にはケロっと元気になっていることがほとんどです。
ただし、元気がないまま数日経つようならば早めに対応をするように心がけましょう。

避妊手術後に元気すぎるのも注意が必要

あまりにも元気がないのはよくありませんが、逆に元気すぎるのも注意が必要です。

猫は痛みや怪我に耐性があるため、個体によっては麻酔から目覚めた瞬間から、とても元気に暴れる子もいます。

そんな姿をみて「よかった!何ともないんだ!」と、安心して見守ってしまいがちですが、元気よく駆け回っているのはストレスが極限状態に達してパニックになっているのかもしれません

また、術後すぐは狭いゲージに入れられますので、そこから出られた安心感や、やっと飼い主に迎えにきてもらった喜び、さらには自分の縄張りである自宅に帰って来れた安心感からテンションが上がっているのかもしれません。

どちらにしても、術後すぐに暴れるのはあまりよくありませんので、できる限り興奮させないように安静に過ごせる環境を用意してあげましょう

また、元気すぎる猫に大声で「静かにしなさい!」と叱ってしまったり、追いかけてしまうと余計に興奮してしまいますので、元気すぎると感じても焦らずに冷静に対処してあげましょう。

手術後に注意をするべきこと

毛布に包まる猫

最後は避妊手術後に飼い主が注意をするべきポイントをご紹介しましょう。

どれだけ元気に見えても、手術をおこなっているのですから油断をしてはいけません
飼い猫の健康を守るためにも、術後に注意をするべきことを覚えておきましょう。

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体調の変化

もっとも注意をしていただきたいのが体調の変化です。

手術後に下痢や嘔吐をする場合は、何らかの状態異常が発生している可能性があります。

また、体を震わせていたり、発熱をしたり、ひどい場合痙攣をする場合は、感染症にかかっている可能性も。

術後は元気すぎるくらい元気だとしても、様子をみてあげるようにしましょう。

ゆっくりとくつろげる環境を用意する

飼い主としては、避妊手術を終えた飼い猫の体調や、その後の経過を観察したいがため、しきりに話しかけたり体を撫でたり、ギュッと抱きしめたくなってしまいますよね。

しかし、術後は体力も低下していますし、何よりも手術のときに受けた精神的ストレスでナイーブな状態になっているかも

もともと、猫は一匹でのんびりと過ごすことが大好きです。
術後すぐで状態が気になる方も多いでしょうが、無理に触ったり抱っこをしようとするのはグッとこらえて、そっと見守るだけにしましょう。

ただし、猫から甘えてくるならば無理のない程度に撫でたりお膝に乗せてあげたりして、猫自身がリラックスできる環境を作ってあげましょう

病院の指示にはしっかりと従う

避妊手術後、何も問題がなさそうだから検診も行かなくてもいいよね?
なんて自己判断をするのはやめましょう

病院によっては避妊手術後の検診はおこなわず、異常がみられたときだけ連れてきてくださいと指示されることもありますが、「経過を見せてください」といわれた場合は、どれだけ元気だったとしても連れていきましょう。

また、お薬を処方されている場合も、勝手に途中で飲ませるのをやめたりはせずに指示通りに投薬を続けるようにしましょう

猫の避妊手術後は静かに見守ってあげよう

避妊手術は一般的におこなわれている手術であり、リスクをともなうことも比較的ないといわれていますが、トラブルが発生する可能性が全くないというわけではありません

手術痕が化膿してしまう可能性もありますし、全身麻酔によって身体に大きな負担を受けてしまい食欲低下、吐く、下痢、発熱などの思いがけない体調不良に見舞われる場合も。

大切な飼い猫の健康を守るためにも、手術後はしっかりと経過観察をしましょう

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